本編
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普段は低い体温が今日はやたらと熱い。
口数も同じ人間かと疑うほど少ない。
最低限、道案内だけをぽつぽつとやり取りしているうちに家に着いた。
あいつは居間に進んだわりに電気もつけず、顔を床に向けたまま黙っている。
持っていた袋をちゃぶ台におきながら、声をかけた。
「どうした?」
「…剣士さん」
笑ってるのか泣くのを堪えてるのかわからないような顔。
「わたし、辞める」
「…なにをだ?」
「仕事を」
あいつはまっすぐおれを見た。
「連れてって」
その瞬間、おれは押し潰すように細い体を抱きしめていた。
口数も同じ人間かと疑うほど少ない。
最低限、道案内だけをぽつぽつとやり取りしているうちに家に着いた。
あいつは居間に進んだわりに電気もつけず、顔を床に向けたまま黙っている。
持っていた袋をちゃぶ台におきながら、声をかけた。
「どうした?」
「…剣士さん」
笑ってるのか泣くのを堪えてるのかわからないような顔。
「わたし、辞める」
「…なにをだ?」
「仕事を」
あいつはまっすぐおれを見た。
「連れてって」
その瞬間、おれは押し潰すように細い体を抱きしめていた。