進展編
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「飲むぞ」
「まだ飲むの?」
ホテルの部屋に戻ってきた途端、ローが冷蔵庫からビールを取り出す。
「酔いが足りねぇ」
「ほどほどにしなよー」
「何言ってるんだお前も飲め」
「…十分酔ってると思うよ、ロー」
「おい」
「んー?」
「こっち来い」
「…」
両手を広げて私を待つ仕草は、小さい男の子みたいと言えばそうなんだけどなあ。
目は完全に据わってる。
「マナ」
「…わかった」
さっきの話を聞いた後だからか、無下にするのもすこし心がいたい。
クレンジングシートを手にローに近づくと、制御のきいていない力で抱き込まれた。
これだから酔っぱらいは。
肩に埋められる顔。
頭をポンポンと撫でる。
「ロー、逆向きがいい」
後ろから腕を回される形に変えて、クレンジングをしていると、ローが寝息を立て始めた。
そっと腕から抜け出して、大きな体を横たえる。
寝顔には普段の険しさがない、ただのイケメンがそこにいた。
シャワーを浴びて、髪を乾かして、スキンケアをしていたら。
「…っ、う」
なにかが聞こえた気がして薄明りの部屋へ進む。
「っ、…父さん…っ!」
ローがうなされていた。
「ロー!!」
パチッと開いた目が焦点を結ばずに彷徨う。
私が移りこんでいても、多分見えてはいないだろう。
肩に手を置く。
徐々に焦点の合う目。
「…うなされてたよ」
視線が交差した瞬間、力任せに引き寄せられた。
骨がきしむくらいの力で抱きしめられ、肩に顔が押し付けられる。
注意しなければ気づかないくらいの震えが伝わってきて、なんとなく、謝りたくなった。
抱き込まれたまま眠ってあげていたら、うなされることもなかったのだろうか。
「一緒に寝たほうが、いい?」
肩に埋まった顔が、こくりと動くのを見て、覚悟を決めた。
「まだ飲むの?」
ホテルの部屋に戻ってきた途端、ローが冷蔵庫からビールを取り出す。
「酔いが足りねぇ」
「ほどほどにしなよー」
「何言ってるんだお前も飲め」
「…十分酔ってると思うよ、ロー」
「おい」
「んー?」
「こっち来い」
「…」
両手を広げて私を待つ仕草は、小さい男の子みたいと言えばそうなんだけどなあ。
目は完全に据わってる。
「マナ」
「…わかった」
さっきの話を聞いた後だからか、無下にするのもすこし心がいたい。
クレンジングシートを手にローに近づくと、制御のきいていない力で抱き込まれた。
これだから酔っぱらいは。
肩に埋められる顔。
頭をポンポンと撫でる。
「ロー、逆向きがいい」
後ろから腕を回される形に変えて、クレンジングをしていると、ローが寝息を立て始めた。
そっと腕から抜け出して、大きな体を横たえる。
寝顔には普段の険しさがない、ただのイケメンがそこにいた。
シャワーを浴びて、髪を乾かして、スキンケアをしていたら。
「…っ、う」
なにかが聞こえた気がして薄明りの部屋へ進む。
「っ、…父さん…っ!」
ローがうなされていた。
「ロー!!」
パチッと開いた目が焦点を結ばずに彷徨う。
私が移りこんでいても、多分見えてはいないだろう。
肩に手を置く。
徐々に焦点の合う目。
「…うなされてたよ」
視線が交差した瞬間、力任せに引き寄せられた。
骨がきしむくらいの力で抱きしめられ、肩に顔が押し付けられる。
注意しなければ気づかないくらいの震えが伝わってきて、なんとなく、謝りたくなった。
抱き込まれたまま眠ってあげていたら、うなされることもなかったのだろうか。
「一緒に寝たほうが、いい?」
肩に埋まった顔が、こくりと動くのを見て、覚悟を決めた。