閑話休題編
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「なァ」
珍しくエースが重めのトーンで話しかけてくる。
「なに?」
「どーだった、サボ」
「…どうだった、と言いますと」
「ヤったんだろ?」
「…筒抜けってことね」
「あァ、まあな」
「どういう感想を聞いてるの?」
「なんでもいいぜ、上手かったとかしょぼかったとか」
「いや、そういう感想は別にないけど」
少し目線を伏せる。
思ったよりロマンチストだった。…じゃなくて。
「強いて言えば、恋じゃないことに気づいてしまったかな」
「ヤったせいで?」
「うん」
なにかが上手くいかなかったわけじゃない。
客観的に見れば、恋人同士だと思ってみても不自然じゃなかったはずだ。
でも、心底冷静な自分がいて驚いた。
相手を求める気持ちの温度差が、かえって浮き彫りになったような後味が残った。
天井を見上げる。
「わかってたのかも、サボには」
「あ?」
「私のこれが恋じゃないことに気づいてて、でも私の記憶に一番強く残る方法がこれだったのかも」
「…あいつらしいな」
「おかげで後遺症に悩んでますよ」
サボは、ものすごく真摯に求めてくれていたのに。
こんな中途半端な気持ちのまま応えてしまったことに、むしろ罪悪感のようなものを感じる。
きっと、なかなか消えてくれないだろう、この後味は。
「もしかしたら、それもあいつの計画通りかもな」
「敵に回したくないタイプだね」
視線を合わせてふふふ、と笑う。
小さいころから一緒だった兄弟分が遠くへ行ってしまった。
一番辛かった時期に力をくれた人が、いなくなった。
お互い、同じ人がいなくなったことでできた、違う形の寂しさを持て余していた。
珍しくエースが重めのトーンで話しかけてくる。
「なに?」
「どーだった、サボ」
「…どうだった、と言いますと」
「ヤったんだろ?」
「…筒抜けってことね」
「あァ、まあな」
「どういう感想を聞いてるの?」
「なんでもいいぜ、上手かったとかしょぼかったとか」
「いや、そういう感想は別にないけど」
少し目線を伏せる。
思ったよりロマンチストだった。…じゃなくて。
「強いて言えば、恋じゃないことに気づいてしまったかな」
「ヤったせいで?」
「うん」
なにかが上手くいかなかったわけじゃない。
客観的に見れば、恋人同士だと思ってみても不自然じゃなかったはずだ。
でも、心底冷静な自分がいて驚いた。
相手を求める気持ちの温度差が、かえって浮き彫りになったような後味が残った。
天井を見上げる。
「わかってたのかも、サボには」
「あ?」
「私のこれが恋じゃないことに気づいてて、でも私の記憶に一番強く残る方法がこれだったのかも」
「…あいつらしいな」
「おかげで後遺症に悩んでますよ」
サボは、ものすごく真摯に求めてくれていたのに。
こんな中途半端な気持ちのまま応えてしまったことに、むしろ罪悪感のようなものを感じる。
きっと、なかなか消えてくれないだろう、この後味は。
「もしかしたら、それもあいつの計画通りかもな」
「敵に回したくないタイプだね」
視線を合わせてふふふ、と笑う。
小さいころから一緒だった兄弟分が遠くへ行ってしまった。
一番辛かった時期に力をくれた人が、いなくなった。
お互い、同じ人がいなくなったことでできた、違う形の寂しさを持て余していた。