ローに、「金曜の夜空けとけ」って言われて、当日突然服を買いに連れ出されて、気が付いたら高級レストランで夕食を奢られていた。
「片付けの礼だ」と言われたものの、どう考えても贅沢すぎるお礼だったので、一方的にお返しをする約束をして。

帰宅したとたん、ロビンが出ていくところに遭遇した。
「あら、お帰りなさい」
「…ただいま」
「二人でお出かけかしら？」
「…まぁ、そんなとこだ」

ロビンが私とローを一度ずつ見てにっこり微笑んだ。

なんとなく気まずい空気になって、ロビンを見送った後、もう一度ローにお礼を言って、その日はすぐに部屋に引っ込んだ。

そして、それから1週間経った土曜の午前中。

「んじゃあ部活行ってくるわー」
「いってらっしゃーい」

偶然にもスペースが女子４人だけになった瞬間。

「それで？マナはトラ男くんとどこに行っていたの？」

ロビンの投下が始まった。
当然食いつく残りの2人。

「えっなになにトラ男となにしたのよ！？」
「待って何もしてないから！ご飯食べただけ！」
「マナ、そんなにトラ男さんと仲良かったっけ？」
「仲良いっていうか、こないだちょっと看病したお礼に」
「看病！？部屋に入ったの！？」
「いやそれは、」
「うふふ、いいじゃない教えてくれても」

誘導の上手なロビンの手にかかって、ローが体調を崩したことから、後日またお返しするまでの流れを洗いざらい吐かされた。

「っていうか、最近たまにゾロがマナの頭撫でてない？」
「そうね、私も何度か見かけたわ」
「それも成り行きっていうか…」
「あら、サボと遊園地に行ったって聞いたけど」
「誰に！？」
「本人からよ」
「あーもう！」