結末篇
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
コレクティブハウスで不定期に開催されるイベントの一つに、スポーツや怪談系番組の”みんなで見ようぜ会”がある。
「あ、今のは反則とられないのね」
「あれぐらいなら試合は続行だな」
「痛そうだけど」
「そういうアピールなんだよ」
「難しいもんだなーサッカーってよ」
ソファのテレビに近い方から私、ルフィ。窓側の椅子にエース。カウンターにナミ。
平日の夜は住人の集まりがまばらだ。
画面の中の選手同士が交錯し、片方の選手が流血しながら芝生に倒れる。
思わず身を引いた。
身を乗り出してきたルフィとぶつかる。
「わぁ!痛そう!!」
「今のはひでぇな!!」
「あーこれは試合止まるわ」
「えっ血出てるじゃない!」
ガチャリ、スペースのドアが開く。
「おかえりゾロ!」
「おかえりー」
身を固めたまま試合の成り行きを見守っていたら、視界に影が差した。
目を上げたのと同時に手を掴まれ立たされる。
手前に引っ張られたと思ったら入れ替わるようにゾロが奥に進み、私はひとつ前の席に座らされた。
どさり、とゾロが座るのと同時に、腕が私の肩へ回る。
「で?ラフプレーか?」
「…え?」
「…んーまァそうだな」
「ラフプレーってなんだ?」
「ああいう危険なプレーのことだ」
なんだろう、これ。
左肩に目をやる。
そこに載っている太い腕。
「…ゾロ?」
「あ?どうした?」
こっちの台詞だ、と思ったけれど、その言葉が喉から出ることはなかった。
代わりに私の口は毎日毎日繰り返してきた言葉を紡ぐ。
「夕飯は?」
「まだだ」
「簡単なものなら作れるけど」
「じゃあ酒のつまみ頼む」
「…わかった」
「ゾロ、なんか食うのか!?おれも!!」
「ルフィ分追加ね。2人は?」
「あたしはいいわ」
「おれは食う」
「はーい」
まずは冷凍庫からパイシートを取り出して常温放置。
常備菜の中からピクルスを取り出して、つまようじに刺して3本ずつくらい皿に盛ってみんなに出す。これはナミにも。
冷蔵庫から鶏むね肉を取り出す。
観音開きにしてニンニクを擦り込みハーブソルトを振った。
それを魚焼きグリルに入れて点火、後は待つだけ。
パイシートはチーズと胡椒を纏わせてねじって、オーブンで15分。
ソファとテレビの中から歓声が上がり、画面の中ではゴールが決まっていた。
「ねぇ」
その歓声の中でナミの声だけがこちらに向けて発されている。
目を向けると、最高に悪戯っぽい笑顔が私を見ていた。
「今週末、外で女子会ね」
それが何を指しているのかは、考えるまでもなかった。
「あ、今のは反則とられないのね」
「あれぐらいなら試合は続行だな」
「痛そうだけど」
「そういうアピールなんだよ」
「難しいもんだなーサッカーってよ」
ソファのテレビに近い方から私、ルフィ。窓側の椅子にエース。カウンターにナミ。
平日の夜は住人の集まりがまばらだ。
画面の中の選手同士が交錯し、片方の選手が流血しながら芝生に倒れる。
思わず身を引いた。
身を乗り出してきたルフィとぶつかる。
「わぁ!痛そう!!」
「今のはひでぇな!!」
「あーこれは試合止まるわ」
「えっ血出てるじゃない!」
ガチャリ、スペースのドアが開く。
「おかえりゾロ!」
「おかえりー」
身を固めたまま試合の成り行きを見守っていたら、視界に影が差した。
目を上げたのと同時に手を掴まれ立たされる。
手前に引っ張られたと思ったら入れ替わるようにゾロが奥に進み、私はひとつ前の席に座らされた。
どさり、とゾロが座るのと同時に、腕が私の肩へ回る。
「で?ラフプレーか?」
「…え?」
「…んーまァそうだな」
「ラフプレーってなんだ?」
「ああいう危険なプレーのことだ」
なんだろう、これ。
左肩に目をやる。
そこに載っている太い腕。
「…ゾロ?」
「あ?どうした?」
こっちの台詞だ、と思ったけれど、その言葉が喉から出ることはなかった。
代わりに私の口は毎日毎日繰り返してきた言葉を紡ぐ。
「夕飯は?」
「まだだ」
「簡単なものなら作れるけど」
「じゃあ酒のつまみ頼む」
「…わかった」
「ゾロ、なんか食うのか!?おれも!!」
「ルフィ分追加ね。2人は?」
「あたしはいいわ」
「おれは食う」
「はーい」
まずは冷凍庫からパイシートを取り出して常温放置。
常備菜の中からピクルスを取り出して、つまようじに刺して3本ずつくらい皿に盛ってみんなに出す。これはナミにも。
冷蔵庫から鶏むね肉を取り出す。
観音開きにしてニンニクを擦り込みハーブソルトを振った。
それを魚焼きグリルに入れて点火、後は待つだけ。
パイシートはチーズと胡椒を纏わせてねじって、オーブンで15分。
ソファとテレビの中から歓声が上がり、画面の中ではゴールが決まっていた。
「ねぇ」
その歓声の中でナミの声だけがこちらに向けて発されている。
目を向けると、最高に悪戯っぽい笑顔が私を見ていた。
「今週末、外で女子会ね」
それが何を指しているのかは、考えるまでもなかった。