夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第一話 会いに行きましょう
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日が暮れ始めたので美結花たちは帰らせてもらうことになった。
『また会えるといいねぇ!』
にこやかにヒノエが言ってくれた。
「ごめんな、あいつら騒がしくて」
歩きながら夏目が謝る。
「ううん。とても楽しかったわ。こんなの最近じゃなかったから……」
お世話になっているところでは騒げない。だからこんな喧噪もほぼ初めてといっていい。
「美結花……」
「だからあえてよかった」
彼女はにっこりと笑った。
「あら? 貴志君?」
おっとりとした女の人が声をかけてきた。
「塔子さん」
「横にいるのはお友達かしら」
「いえ、俺の母方の従妹です。俺に会いに来てくれたんです」
「夏目美結花と申します」
「まあまあ! 貴志君の従妹! 私は藤原塔子。貴志君の母親……はちょっと言いすぎだけど保護者みたいなものね」
「あなたが藤原さんなんですね。お会いできてうれしいです」
美結花はにっこりと笑った。
「ところで美結花ちゃん。お時間は大丈夫? おうちの人は心配したりしない?」
「しないと思います。あの人たち、今日から三日ほど旅行に行っていて家にはいないんです」
それはよくあることだった。だから美結花は一人という状況になれていた。
「あら、そう……。だったらうちで夕飯を食べて行かないかしら。なんなら泊っていってもいいし。美結花ちゃんなら大歓迎」
「でもそこまでお世話になるわけには……」
そう言いかけたとき、お腹の音がなった。
「あ……///」
頬を赤く染める。朝、朝食を食べただけでそれ以降何も食べていないことを思い出したのだ。
「おなかも準備万端みたいね、さあ行きましょう」
塔子はにこにこと微笑む。
「はい……」
お腹の音と佐貝の夕飯をごちそうになれという圧力に負けて美結花はごちそうになることにした。
じゅわあっとフライを上げる音が家の中に響く。
(誰かが料理しているのを見るのってあんまりなかったな……)
今までの家では邪魔にならないようにと隅っこにいて、料理している姿を見たことがなかったのだ。
美結花はお手伝いをしたいと塔子に申し出て、お皿を並べたり、野菜をきったりといろいろしていた。
「うふふ。娘がいるってこんな感じなのかしら」
塔子はそう言った。
「娘……」
「私、娘ができたら一緒に料理するのが昔からの夢だったの。子供はできなかったけど、今は美結花ちゃんとこうしているんだもの。夢がかなったような気がするわ」
「そんな、私なんて……」
思わず赤くなる。
「只今~!」
「滋さんだわ」
塔子の顔が柔らかくなる。
「おや、今日はフライかな? おや、君は……」
「ああ、滋さん。おかえりなさい。この子は貴志君の従妹の美結花ちゃん。貴志君に会いに来てくれたんですって」
「お邪魔しております」
「君が美結花ちゃんか……。貴志が少しだけ話してくれたよ。一緒に暮らしていたころはとても楽しかったって」
「貴志……」
美結花は呟く。
「そろそろお夕飯ができますからね。滋さんもまずは部屋でくつろいだ格好をしていらっしゃいな」
「そうさせてもらうよ、塔子さん」
「あ。私、貴志を呼んできます」
美結花は二階の彼の部屋へと向かった。
「貴志~。ご飯できるって……」
彼の部屋のふすまをそっと開けようとした時だった。
「長らく名前を縛ってしまってすまない」
声が聞こえた。
気になってそっとふすまを開けて覗く。
部屋には貴志とニャンコ先生、綿帽子の妖がいた。彼は帳面のようなものを持ち、綿帽子のような妖と向かい合って座っていた。
「我を守りしものよ。その名を示せ」
彼がそう唱えると帳面がひとりでにめくれ、一枚の帳面の部分でとまる。そのページを帳面から切り離すと二つに折って口に咥える。
「早蕨。君に返そう」
するすると夏目が咥えている紙から文字みたいな黒いものが出て妖の額に吸い込まれていく。
『ありがとうございました……』
妖はお礼を言って出て行く。
「ふう……。疲れた……」
「馬鹿め。また『友人帳が』薄くなったではないか」
ニャンコ先生が文句を言う。
(一体、今の何なの……)
先程の出来事はとても神聖なもののような気がしていた。それには『ユウジンチョウ』らしきものが必要らしい。
(なんかわからないけど、貴志には何か秘密がある……? だけどそれを本人に訊けるの? 嫌なことかもしれないのに?)
先程の貴志の行為の意味を考えていた美結花は佐貝が何か言いたそうな目で夏目の部屋を見ていたことには気づかなかった。
『また会えるといいねぇ!』
にこやかにヒノエが言ってくれた。
「ごめんな、あいつら騒がしくて」
歩きながら夏目が謝る。
「ううん。とても楽しかったわ。こんなの最近じゃなかったから……」
お世話になっているところでは騒げない。だからこんな喧噪もほぼ初めてといっていい。
「美結花……」
「だからあえてよかった」
彼女はにっこりと笑った。
「あら? 貴志君?」
おっとりとした女の人が声をかけてきた。
「塔子さん」
「横にいるのはお友達かしら」
「いえ、俺の母方の従妹です。俺に会いに来てくれたんです」
「夏目美結花と申します」
「まあまあ! 貴志君の従妹! 私は藤原塔子。貴志君の母親……はちょっと言いすぎだけど保護者みたいなものね」
「あなたが藤原さんなんですね。お会いできてうれしいです」
美結花はにっこりと笑った。
「ところで美結花ちゃん。お時間は大丈夫? おうちの人は心配したりしない?」
「しないと思います。あの人たち、今日から三日ほど旅行に行っていて家にはいないんです」
それはよくあることだった。だから美結花は一人という状況になれていた。
「あら、そう……。だったらうちで夕飯を食べて行かないかしら。なんなら泊っていってもいいし。美結花ちゃんなら大歓迎」
「でもそこまでお世話になるわけには……」
そう言いかけたとき、お腹の音がなった。
「あ……///」
頬を赤く染める。朝、朝食を食べただけでそれ以降何も食べていないことを思い出したのだ。
「おなかも準備万端みたいね、さあ行きましょう」
塔子はにこにこと微笑む。
「はい……」
お腹の音と佐貝の夕飯をごちそうになれという圧力に負けて美結花はごちそうになることにした。
じゅわあっとフライを上げる音が家の中に響く。
(誰かが料理しているのを見るのってあんまりなかったな……)
今までの家では邪魔にならないようにと隅っこにいて、料理している姿を見たことがなかったのだ。
美結花はお手伝いをしたいと塔子に申し出て、お皿を並べたり、野菜をきったりといろいろしていた。
「うふふ。娘がいるってこんな感じなのかしら」
塔子はそう言った。
「娘……」
「私、娘ができたら一緒に料理するのが昔からの夢だったの。子供はできなかったけど、今は美結花ちゃんとこうしているんだもの。夢がかなったような気がするわ」
「そんな、私なんて……」
思わず赤くなる。
「只今~!」
「滋さんだわ」
塔子の顔が柔らかくなる。
「おや、今日はフライかな? おや、君は……」
「ああ、滋さん。おかえりなさい。この子は貴志君の従妹の美結花ちゃん。貴志君に会いに来てくれたんですって」
「お邪魔しております」
「君が美結花ちゃんか……。貴志が少しだけ話してくれたよ。一緒に暮らしていたころはとても楽しかったって」
「貴志……」
美結花は呟く。
「そろそろお夕飯ができますからね。滋さんもまずは部屋でくつろいだ格好をしていらっしゃいな」
「そうさせてもらうよ、塔子さん」
「あ。私、貴志を呼んできます」
美結花は二階の彼の部屋へと向かった。
「貴志~。ご飯できるって……」
彼の部屋のふすまをそっと開けようとした時だった。
「長らく名前を縛ってしまってすまない」
声が聞こえた。
気になってそっとふすまを開けて覗く。
部屋には貴志とニャンコ先生、綿帽子の妖がいた。彼は帳面のようなものを持ち、綿帽子のような妖と向かい合って座っていた。
「我を守りしものよ。その名を示せ」
彼がそう唱えると帳面がひとりでにめくれ、一枚の帳面の部分でとまる。そのページを帳面から切り離すと二つに折って口に咥える。
「早蕨。君に返そう」
するすると夏目が咥えている紙から文字みたいな黒いものが出て妖の額に吸い込まれていく。
『ありがとうございました……』
妖はお礼を言って出て行く。
「ふう……。疲れた……」
「馬鹿め。また『友人帳が』薄くなったではないか」
ニャンコ先生が文句を言う。
(一体、今の何なの……)
先程の出来事はとても神聖なもののような気がしていた。それには『ユウジンチョウ』らしきものが必要らしい。
(なんかわからないけど、貴志には何か秘密がある……? だけどそれを本人に訊けるの? 嫌なことかもしれないのに?)
先程の貴志の行為の意味を考えていた美結花は佐貝が何か言いたそうな目で夏目の部屋を見ていたことには気づかなかった。
