夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第八話 雪の日の迷子
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「なんだか吹雪いてきたわね……」
八ツ原の方へ向かうと急に雪が降ってきた。
「雪の子の群れが近い証ね……。すぐそばにいるのだと思うわ」
佐貝が言った。
『! お母さん。お母さんの匂いがする』
八ツ原の近くになるとユキミツはそわそわし始めた。
『あっちの方からお母さんの匂いがする!』
そう言って駆け出してしまう。
「! 待って!」
美結花もそのあとを追う。
母親の匂いに夢中になっているユキミツと彼を追いかけることに必死な美結花。二人を後から追いかけていた夏目だけが危険に気づいた。
「危ない! ユキミツ! 美結花!」
夏目は二人に襲い掛かろうとしていた黒い影の前に躍り出た。
『ぐ、ぎぎぎぎぎぎぎっ……』
大きなどろどろとしたスライムのような妖が自分の前に出てきた夏目に襲い掛かる。
「うっ……!」
どろどろとした触手を出してきて夏目を締め付ける。
「貴志!」
『夏目!』
美結花とユキミツが叫ぶ。
「逃げろ……」
夏目が呟く。
「でも……」
従兄を放っておくことなどできそうになかった。
「いいから! このっ!」
夏目が妖の顔面らしきものにパンチする。
『ぐぎゃあ!』
妖は悲鳴を上げて夏目を取り落とす。
「うわっ」
彼はしりもちをついて地面に落ちる。
「今のうちに逃げるわよ!」
「うん!」
佐貝の言葉に美結花は頷くと夏目の腕をとって逃げる。
「あれ、何なの!?」
美結花は叫ぶ。
「あれはカゲユという妖だ。普段は薄暗い影のようなものの中に住んでいるが、ある時期になると出てくる」
「ある時期って……」
先生の言葉に美結花はユキミツをちらりとみた。
「そうよ。カゲユは雪の子が大好物なの。大人の雪の子は力があるからカゲユを撃退できるけど……」
「子供の雪の子はまだ雪の子としての力がうまく制御できないことが多い。そこの雪の子のように弱いものならあっという間に食べられてしまうだろうな」
「そんな……」
先生と佐貝の言葉に美結花は顔を青くする。
「どうすればいい?」
夏目が訊く。その顔には決意がみなぎっていた。
『夏目様─! 美結花様─!』
「中級?」
夏目があたりを見回した。別行動をしていた中級たちがやってきた。
『雪の子を見つけました。八ツ原の方に居ました!』
『いたいた!』
「ああ、知っているよ。そっちに向かおうとしていたところだ」
夏目が頷く。
「って会話している場合!? きたわよ!」
くだんのカゲユがやってきた。
『カゲユではないですか。こんなこともあろうかとこちらのものを準備しました。どうぞ』
一つ目の妖が大きな鏡を渡してくる。
「鏡? 役に立つの?」
逃げながらその鏡を見た。
『全く。美結花様は無知なんですから』
『むち、むち』
牛が楽しそうに言った。
『カゲユは普段、影に潜んでいますから光がお嫌いなんです。鏡を使って光を反射させればなんとかなると思います』
一つ目が説明する。
「鏡を使って光を……」
美結花は呟いた。
『ほらもうすぐ目的の場所ですぞ』
中級の言うとおりかなり開けた場所に来た。普段妖たちが宴会などで騒いでる場所だった。
八ツ原の方へ向かうと急に雪が降ってきた。
「雪の子の群れが近い証ね……。すぐそばにいるのだと思うわ」
佐貝が言った。
『! お母さん。お母さんの匂いがする』
八ツ原の近くになるとユキミツはそわそわし始めた。
『あっちの方からお母さんの匂いがする!』
そう言って駆け出してしまう。
「! 待って!」
美結花もそのあとを追う。
母親の匂いに夢中になっているユキミツと彼を追いかけることに必死な美結花。二人を後から追いかけていた夏目だけが危険に気づいた。
「危ない! ユキミツ! 美結花!」
夏目は二人に襲い掛かろうとしていた黒い影の前に躍り出た。
『ぐ、ぎぎぎぎぎぎぎっ……』
大きなどろどろとしたスライムのような妖が自分の前に出てきた夏目に襲い掛かる。
「うっ……!」
どろどろとした触手を出してきて夏目を締め付ける。
「貴志!」
『夏目!』
美結花とユキミツが叫ぶ。
「逃げろ……」
夏目が呟く。
「でも……」
従兄を放っておくことなどできそうになかった。
「いいから! このっ!」
夏目が妖の顔面らしきものにパンチする。
『ぐぎゃあ!』
妖は悲鳴を上げて夏目を取り落とす。
「うわっ」
彼はしりもちをついて地面に落ちる。
「今のうちに逃げるわよ!」
「うん!」
佐貝の言葉に美結花は頷くと夏目の腕をとって逃げる。
「あれ、何なの!?」
美結花は叫ぶ。
「あれはカゲユという妖だ。普段は薄暗い影のようなものの中に住んでいるが、ある時期になると出てくる」
「ある時期って……」
先生の言葉に美結花はユキミツをちらりとみた。
「そうよ。カゲユは雪の子が大好物なの。大人の雪の子は力があるからカゲユを撃退できるけど……」
「子供の雪の子はまだ雪の子としての力がうまく制御できないことが多い。そこの雪の子のように弱いものならあっという間に食べられてしまうだろうな」
「そんな……」
先生と佐貝の言葉に美結花は顔を青くする。
「どうすればいい?」
夏目が訊く。その顔には決意がみなぎっていた。
『夏目様─! 美結花様─!』
「中級?」
夏目があたりを見回した。別行動をしていた中級たちがやってきた。
『雪の子を見つけました。八ツ原の方に居ました!』
『いたいた!』
「ああ、知っているよ。そっちに向かおうとしていたところだ」
夏目が頷く。
「って会話している場合!? きたわよ!」
くだんのカゲユがやってきた。
『カゲユではないですか。こんなこともあろうかとこちらのものを準備しました。どうぞ』
一つ目の妖が大きな鏡を渡してくる。
「鏡? 役に立つの?」
逃げながらその鏡を見た。
『全く。美結花様は無知なんですから』
『むち、むち』
牛が楽しそうに言った。
『カゲユは普段、影に潜んでいますから光がお嫌いなんです。鏡を使って光を反射させればなんとかなると思います』
一つ目が説明する。
「鏡を使って光を……」
美結花は呟いた。
『ほらもうすぐ目的の場所ですぞ』
中級の言うとおりかなり開けた場所に来た。普段妖たちが宴会などで騒いでる場所だった。
