夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第四十三話 影茶碗と妖しいものの名
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どさりと音がして夏目が倒れこんだ。
『夏目!』
「貴志!」
『夏目!』
美結花たちは駆け寄った。
『ちっ。軟弱ものめ……!』
先生が舌打ちをする。
『坊や』
おばばが声をかける。
「先…生…美結花……? う~ん……」
夏目が気が付く。
「貴志。肩は?」
夏目は問題ないと左肩を動かす。
『おや。よかった。肩大丈夫だね。食われたかと思ったが……』
「はい。折れてもいないみたいです」
夏目は頷いた。
「よかった……」
左肩を食われてしまったと思って心配したのだ。
『てっきりそのお饅頭は坊やの用心棒と思ったら…役に立たないね……』
「あの…いえ……」
今回は助けられたのでどういおうかと夏目が戸惑う。
「何!? 追っ払ってやっただろうが。大体そいつが不注意すぎるのだ!」
先生が怒る。
「とにかくもっと慎重にならないと……」
「ああ。昔とは違うからな……」
夏目は頷いた。
「基本的にそいつの肩や腕の一、二本どうなったっていいのだ。友人帳さえ無事なら……」
先生は言いかけてはっと何かを思い出した。
「そうだ夏目、友人帳は無事か!?」
「ああ」
夏目は頷いた。
「そうよかった」
佐貝がほっとする。
「──おばば。友人帳に名がありますね?」
夏目は友人帳を取り出しながらおばばに問いかける。
『──友人帳?』
おばばは首を傾げる。
『──ああ。そういえば確かに何かに名を書いたことはあったな。それ以来奴はここにこなくなってしまったなぁ』
思い出したようにおばばが言った。
「おばば。探してもいないはずだ。それは多分人の子で夏目レイコという俺たちの祖母だった人なんですよ」
夏目が友人帳の1ページを切り取る。
「アオクチナシ。君へ返そう。受けてくれ」
名前がアオクチナシへと吸い込まれる。
途端に見えてくる記憶。
祖母とアオクチナシとの出会い。そして社に案内したらアオクチナシが妖だと理解してしまったこと。
『お前さん名前はなんていうんだい?』
訊かれる名前。
そして持ち掛けるいつもの勝負。
「だったら私と勝負しない? 勝ったら私の名前を教えてあげる。食べてもいいわ。けれど私が勝ったなら……」
あなたの名前を
『ああ。思い出した。勝負に負けた私は紙に名前を書いたが結局あいつは名前を名乗ってくれなかった』
名前を返されたことで思い出したのだろう。アオクチナシはそういった。
『──そうか。レイコというのか。あの子の名は夏目レイコ』
嬉しそうにアオクチナシはその名を呼んだ。
『夏目!』
「貴志!」
『夏目!』
美結花たちは駆け寄った。
『ちっ。軟弱ものめ……!』
先生が舌打ちをする。
『坊や』
おばばが声をかける。
「先…生…美結花……? う~ん……」
夏目が気が付く。
「貴志。肩は?」
夏目は問題ないと左肩を動かす。
『おや。よかった。肩大丈夫だね。食われたかと思ったが……』
「はい。折れてもいないみたいです」
夏目は頷いた。
「よかった……」
左肩を食われてしまったと思って心配したのだ。
『てっきりそのお饅頭は坊やの用心棒と思ったら…役に立たないね……』
「あの…いえ……」
今回は助けられたのでどういおうかと夏目が戸惑う。
「何!? 追っ払ってやっただろうが。大体そいつが不注意すぎるのだ!」
先生が怒る。
「とにかくもっと慎重にならないと……」
「ああ。昔とは違うからな……」
夏目は頷いた。
「基本的にそいつの肩や腕の一、二本どうなったっていいのだ。友人帳さえ無事なら……」
先生は言いかけてはっと何かを思い出した。
「そうだ夏目、友人帳は無事か!?」
「ああ」
夏目は頷いた。
「そうよかった」
佐貝がほっとする。
「──おばば。友人帳に名がありますね?」
夏目は友人帳を取り出しながらおばばに問いかける。
『──友人帳?』
おばばは首を傾げる。
『──ああ。そういえば確かに何かに名を書いたことはあったな。それ以来奴はここにこなくなってしまったなぁ』
思い出したようにおばばが言った。
「おばば。探してもいないはずだ。それは多分人の子で夏目レイコという俺たちの祖母だった人なんですよ」
夏目が友人帳の1ページを切り取る。
「アオクチナシ。君へ返そう。受けてくれ」
名前がアオクチナシへと吸い込まれる。
途端に見えてくる記憶。
祖母とアオクチナシとの出会い。そして社に案内したらアオクチナシが妖だと理解してしまったこと。
『お前さん名前はなんていうんだい?』
訊かれる名前。
そして持ち掛けるいつもの勝負。
「だったら私と勝負しない? 勝ったら私の名前を教えてあげる。食べてもいいわ。けれど私が勝ったなら……」
あなたの名前を
『ああ。思い出した。勝負に負けた私は紙に名前を書いたが結局あいつは名前を名乗ってくれなかった』
名前を返されたことで思い出したのだろう。アオクチナシはそういった。
『──そうか。レイコというのか。あの子の名は夏目レイコ』
嬉しそうにアオクチナシはその名を呼んだ。
