夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第四十三話 影茶碗と妖しいものの名
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『こっちだよ。こっち』
「ええ!?」
「まだ行くの!? ……道が分からなくなりそう……」
迷いそうだと思った。
『ほらここだよ。この辺りでやつに出会ったんだ』
少し開けた場所を示してくる。
「──その災いを呼ぶと恐れられている妖ってどんな奴なんです?」
「確かに。特徴は知っておきたい……」
特徴を知れば災いを避けられるかもしれない。
『ふむ。まあはっきり見えていたわけではないが、結構小さい奴だったよ』
それを聞いて美結花は少しほっとした。
(死ぬ気でかかれば私と貴志と先生と佐貝でなんとかできるかもしれない……)
そう思ったのだ。
「おばばは鏡を借りたって言っていなかったか? そんな危険な奴なのに……?」
「あ……」
美結花は夏目の言いたいことを察した。
危険な妖らしいのに鏡を借りることができている。それを夏目は疑問に思ったのだ。
『ふふふ。私は話し相手も少ないからね。私の社の近くにある花の老木を可愛がっていたんだけどね。厄介な悪霊が憑いちまったんだ』
おばばは祓うために鏡を探していたら丁度持っている奴が近くに座っていたのだという。
『それを奪おうと思ったが、小柄のようで油断し。返り討ちにあい投げ飛ばされたのだ』
「へ、へえ……」
「そ、そうなんですか……」
そういうしかできなかった。
「かなりダメダメな神格だな」
「返り討ちにあうなんてかなり駄目ね」
小声で先生と佐貝が言う。
「佐貝……!」
美結花は聞こえやしないかとひやひやして佐貝を睨んだ。
『それでどうしてもも鏡が欲しいと頼んだらくれたのだ』
おばばは鏡を胸に抱く。
「恐れられていたのに? ……結構いい奴じゃないですか?」
「危険な奴には思えないわ」
自分から襲いかかってきたわけでもない。鏡を貸してくれた。話を聞く限り棄権には思えなかった。
『そうなのだよ。しかし他の妖達はいつも遠巻きにし恐れているようだったし、奴本人も行っていたのだ。自分は災厄を招いてしまうと。「人」のことがあまり好きではないと』
「──え……」
「──なんですって……」
その言い方は妖ではないような気がした。それにどことなく「人」も「妖」も好きではなかったという祖母・レイコを思い起こさせる。
美結花が考え込んでいると夏目が美結花の手を自分が持っている鞄に持っていった。
(熱い……?)
美結花ははっとした。
(もしかして……?)
夏目の目を見ると彼はこくりと頷いた。
『鏡を貰ったが私は上手く祓えなくてね。やっぱり返そうと会いに行ったら鏡は嫌いだからと受け取ってくれなくて……。その代わり時々あって話すようになったが……。ああ──……』
おばばは夏目の頬に手をやった。
『こうやってよおく見るとこの辺りに傷があった。妖どもをあんなに恐れさせるのに人に作られた傷のようだった』
「……!」
美結花は一つ確信を得たような気がした。
『なんだか可愛く思えて友になれそうな気がして住処へ招いたら私の社を見て…なぜか少しがっかりしていたよ。──その後、事情を話したら老木の悪霊を奴が祓ってくれたのだ。ほらこの花がその樹の花だよ』
髪の花を見せてくれる。
『それにしてもなぜだろう。お前たちの匂いは奴の匂いに似ている。ああ、よく見れば坊やの面差しとお嬢ちゃんの目も……』
その言葉にどきりとした。
(もしかして……)
確信が持てない。
「その鏡、よく見せてください」
夏目に言われておばばが鏡を見せてくれる。
夏目は鏡をくるりと裏返した。
「……!」
美結花は息をのんだ。
そこには「夏目レイコ」と祖母の名前が書かれていた。
おばばがあった妖というのは祖母のことなのだろう。
「おばば、おばばがあったのは……」
夏目がおばばに何か問いかけようとした時だった。
『見つけた……! やっと見つけた! 友人帳の夏目!』
この間の妖がいきなり襲い掛かってきて夏目の左肩にかみついた。
バキン!
骨が折れる嫌な音がした。
「貴志!」
美結花は叫んだ。
『失せろ!』
悲鳴を聞いたニャンコ先生は本性に戻って夏目を加えると妖に光を放った。
『ぎゃあああ!』
妖は小さくなって逃げて行った。
「ええ!?」
「まだ行くの!? ……道が分からなくなりそう……」
迷いそうだと思った。
『ほらここだよ。この辺りでやつに出会ったんだ』
少し開けた場所を示してくる。
「──その災いを呼ぶと恐れられている妖ってどんな奴なんです?」
「確かに。特徴は知っておきたい……」
特徴を知れば災いを避けられるかもしれない。
『ふむ。まあはっきり見えていたわけではないが、結構小さい奴だったよ』
それを聞いて美結花は少しほっとした。
(死ぬ気でかかれば私と貴志と先生と佐貝でなんとかできるかもしれない……)
そう思ったのだ。
「おばばは鏡を借りたって言っていなかったか? そんな危険な奴なのに……?」
「あ……」
美結花は夏目の言いたいことを察した。
危険な妖らしいのに鏡を借りることができている。それを夏目は疑問に思ったのだ。
『ふふふ。私は話し相手も少ないからね。私の社の近くにある花の老木を可愛がっていたんだけどね。厄介な悪霊が憑いちまったんだ』
おばばは祓うために鏡を探していたら丁度持っている奴が近くに座っていたのだという。
『それを奪おうと思ったが、小柄のようで油断し。返り討ちにあい投げ飛ばされたのだ』
「へ、へえ……」
「そ、そうなんですか……」
そういうしかできなかった。
「かなりダメダメな神格だな」
「返り討ちにあうなんてかなり駄目ね」
小声で先生と佐貝が言う。
「佐貝……!」
美結花は聞こえやしないかとひやひやして佐貝を睨んだ。
『それでどうしてもも鏡が欲しいと頼んだらくれたのだ』
おばばは鏡を胸に抱く。
「恐れられていたのに? ……結構いい奴じゃないですか?」
「危険な奴には思えないわ」
自分から襲いかかってきたわけでもない。鏡を貸してくれた。話を聞く限り棄権には思えなかった。
『そうなのだよ。しかし他の妖達はいつも遠巻きにし恐れているようだったし、奴本人も行っていたのだ。自分は災厄を招いてしまうと。「人」のことがあまり好きではないと』
「──え……」
「──なんですって……」
その言い方は妖ではないような気がした。それにどことなく「人」も「妖」も好きではなかったという祖母・レイコを思い起こさせる。
美結花が考え込んでいると夏目が美結花の手を自分が持っている鞄に持っていった。
(熱い……?)
美結花ははっとした。
(もしかして……?)
夏目の目を見ると彼はこくりと頷いた。
『鏡を貰ったが私は上手く祓えなくてね。やっぱり返そうと会いに行ったら鏡は嫌いだからと受け取ってくれなくて……。その代わり時々あって話すようになったが……。ああ──……』
おばばは夏目の頬に手をやった。
『こうやってよおく見るとこの辺りに傷があった。妖どもをあんなに恐れさせるのに人に作られた傷のようだった』
「……!」
美結花は一つ確信を得たような気がした。
『なんだか可愛く思えて友になれそうな気がして住処へ招いたら私の社を見て…なぜか少しがっかりしていたよ。──その後、事情を話したら老木の悪霊を奴が祓ってくれたのだ。ほらこの花がその樹の花だよ』
髪の花を見せてくれる。
『それにしてもなぜだろう。お前たちの匂いは奴の匂いに似ている。ああ、よく見れば坊やの面差しとお嬢ちゃんの目も……』
その言葉にどきりとした。
(もしかして……)
確信が持てない。
「その鏡、よく見せてください」
夏目に言われておばばが鏡を見せてくれる。
夏目は鏡をくるりと裏返した。
「……!」
美結花は息をのんだ。
そこには「夏目レイコ」と祖母の名前が書かれていた。
おばばがあった妖というのは祖母のことなのだろう。
「おばば、おばばがあったのは……」
夏目がおばばに何か問いかけようとした時だった。
『見つけた……! やっと見つけた! 友人帳の夏目!』
この間の妖がいきなり襲い掛かってきて夏目の左肩にかみついた。
バキン!
骨が折れる嫌な音がした。
「貴志!」
美結花は叫んだ。
『失せろ!』
悲鳴を聞いたニャンコ先生は本性に戻って夏目を加えると妖に光を放った。
『ぎゃあああ!』
妖は小さくなって逃げて行った。
