夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第四十三話 影茶碗と妖しいものの名
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(ど、どうしよう……)
美結花はどんよりとしていた。
災厄が藤原家に降りかかってしまったら悔やんでも悔やみきれない。
『あ』
杖が落ちる音とともに声がした。
夏目と美結花が振り向くとおばあさんが転んでいた。
『あいたたた。ええと杖』
「大丈夫ですか?」
美結花が手を差し伸べる」
「大丈夫ですか? 杖ならここに……立てますか?」
夏目が杖を渡す。
『……おやおや。ご親切に。坊やとお嬢ちゃんにはには私が視えるんだねえ』
「「え……」」
しまったと思った。
(妖か……!)
普通の人のようで妖だとは思わなかった。
その妖は夏目と美結花の腕を強い力でつかんだ。
『うひひひひ。おお坊や、お嬢ちゃん。なんて強い力を持っているんだ。丁度よかった。私は目がよく見えなくてね……。坊や、お嬢ちゃん。このおばばの手伝いをしておくれよ』
「放せ!」
「放して!」
少し暴れる。
『昔この辺りでとても強い力を持った妖に鏡を借りてね。ほらこれさ』
丸鏡を見せてくれる。
『名も知らぬがそいつは大きな災厄を呼ぶと他の妖怪どもにも恐れられる妖。しかし坊やとお嬢ちゃんほどの力があれば見つかるはず』
「「!!」」
「放せ! 悪いが手伝えない!」
「私も手伝えない! 無理!」
暴れるも腕が外れない。
(力強いな……)
美結花は舌打ちした。
『おやおや。妖が視えるのに分からないのかい? 断ったらどうなるのか?』
脅すようにおばばが言った。
「とにかく面倒ごとはごめんだ。そんな災いを招く妖に関わったりしたら……」
「今お世話にいる家に災いを持ち込んでしまったら……」
それが一番恐ろしい。
『かわいそうだが気にいってしまった。手伝ってくれぬというのなら祟る』
おばばの言葉とともに体がざわざわした。
「や、やめろ」
「や、やめて!」
腕を外して走り去った。
『明日もここで待っているよ。来なかったら行くよ』
そんな声が聞こえた。
「佐貝、佐貝!」
「先生、ニャンコ先生」
二人は用心棒たちの名前を呼んだ。
「何? 騒がしい」
「む? なんだ夏目、騒がしい……」
新聞を読んでいた二人が顔を上げる。
「……やばい……なんか変な奴に……」
「……まずい……絡まれた……」
げっそりとしてそれだけを言って倒れこんだ。
「お前……祟りを受けかけておるな……私の獲物に手を出すとはどこのどいつだ……!」
「美結花まで……護られているあなたに手を出すなんて何者……? しかも気に食わないわね……」
ニャンコ先生と佐貝は祟りを受けていることを見抜いた。
「うう……」
「うう……おばばに……おばばにやられた……」
「お、おばば!? なんか怖い……おい、しっかりしろ! 夏目!」
「美結花もしっかりして!」
慌てる先生と佐貝の声が聞こえたが、美結花には答える余裕がなかった。
美結花はどんよりとしていた。
災厄が藤原家に降りかかってしまったら悔やんでも悔やみきれない。
『あ』
杖が落ちる音とともに声がした。
夏目と美結花が振り向くとおばあさんが転んでいた。
『あいたたた。ええと杖』
「大丈夫ですか?」
美結花が手を差し伸べる」
「大丈夫ですか? 杖ならここに……立てますか?」
夏目が杖を渡す。
『……おやおや。ご親切に。坊やとお嬢ちゃんにはには私が視えるんだねえ』
「「え……」」
しまったと思った。
(妖か……!)
普通の人のようで妖だとは思わなかった。
その妖は夏目と美結花の腕を強い力でつかんだ。
『うひひひひ。おお坊や、お嬢ちゃん。なんて強い力を持っているんだ。丁度よかった。私は目がよく見えなくてね……。坊や、お嬢ちゃん。このおばばの手伝いをしておくれよ』
「放せ!」
「放して!」
少し暴れる。
『昔この辺りでとても強い力を持った妖に鏡を借りてね。ほらこれさ』
丸鏡を見せてくれる。
『名も知らぬがそいつは大きな災厄を呼ぶと他の妖怪どもにも恐れられる妖。しかし坊やとお嬢ちゃんほどの力があれば見つかるはず』
「「!!」」
「放せ! 悪いが手伝えない!」
「私も手伝えない! 無理!」
暴れるも腕が外れない。
(力強いな……)
美結花は舌打ちした。
『おやおや。妖が視えるのに分からないのかい? 断ったらどうなるのか?』
脅すようにおばばが言った。
「とにかく面倒ごとはごめんだ。そんな災いを招く妖に関わったりしたら……」
「今お世話にいる家に災いを持ち込んでしまったら……」
それが一番恐ろしい。
『かわいそうだが気にいってしまった。手伝ってくれぬというのなら祟る』
おばばの言葉とともに体がざわざわした。
「や、やめろ」
「や、やめて!」
腕を外して走り去った。
『明日もここで待っているよ。来なかったら行くよ』
そんな声が聞こえた。
「佐貝、佐貝!」
「先生、ニャンコ先生」
二人は用心棒たちの名前を呼んだ。
「何? 騒がしい」
「む? なんだ夏目、騒がしい……」
新聞を読んでいた二人が顔を上げる。
「……やばい……なんか変な奴に……」
「……まずい……絡まれた……」
げっそりとしてそれだけを言って倒れこんだ。
「お前……祟りを受けかけておるな……私の獲物に手を出すとはどこのどいつだ……!」
「美結花まで……護られているあなたに手を出すなんて何者……? しかも気に食わないわね……」
ニャンコ先生と佐貝は祟りを受けていることを見抜いた。
「うう……」
「うう……おばばに……おばばにやられた……」
「お、おばば!? なんか怖い……おい、しっかりしろ! 夏目!」
「美結花もしっかりして!」
慌てる先生と佐貝の声が聞こえたが、美結花には答える余裕がなかった。
