夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第四十三話 影茶碗と妖しいものの名
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一匹の黒い妖が何かを探してうろついていた。
『おい。たった今、この辺で人の子らを見なかったか? 一人は友人帳の…夏目レイコの孫がこっちに逃げてきたはずなのに……。隠し立てすればお前らも食うぞ』
道を歩いていた妖二匹に話しかける。
『ひい! 知らぬぞ。本当に!』
二匹ともおびえる。
『……ちっ。おのれ……どこへ逃げた……。ああ、二人ともおいしそうだったのに……。夏目…友人帳……』
舌打ちをしながらどこかへと言ってしまう。
それを見送った二匹の頭に葉っぱが降ってくる。
「ふう……。行ったか。美結花も大丈夫だよ」
「ありがとう、貴志……。危なかった……」
少年と少女が木の上から降りてくる。
『ぎゃっ! ひ、人の子……!』
妖達はおびえる。
「しーっ。だよ」
二人とも人差し指を口の前にあてて妖達に秘密にするように伝えた。
そしてあの妖に見つからないうちに走り去っていった。
「ただいまー」
「ただいま」
声をそろえて家へとやってくる。
ただ入る前に走った息を整えていた。
「美結花……。あれ……」
「茶碗? なんでこんなところに?」
「さあ?」
夏目が手を伸ばす。
その茶碗はぱちりと目を開く。
「わあ──!」
「ぎゃっ!」
悲鳴を上げると足を生やして逃げていく。
「ああっ!」
「逃げちゃう!」
慌てて家の下に入る。
「おいこら出てこい! 人の家の下に入るな!」
「こらー! 人の家に勝手に入るなー!」
茶碗に怒る。
「ただいま~。買い物で遅くなっちゃって……。あら? 貴志君、美結花ちゃん。どうしたの?」
塔子がそこへ帰ってきて家の下に入っている夏目と美結花を見つける。
「と、塔子さん……。ネズミがいたのが見えたけど気のせいでした」
「家の下に入り込んだような気がしたんですけど……。見つからなかったので気のせいですね」
慌ててごまかす。
「まあ。でも大丈夫よ。うちには猫ちゃんたちがいるものね」
「えっ。…はい」
「そ、そうですね……」
猫どころか妖なのだが真実を言えなくてごまかす。
「まあまあ、こんなに二人とも汚れちゃって……。今日はお鍋でも大丈夫? 貴志君、美結花ちゃん」
葉っぱを取りながら塔子は訊いた。
「はい、もちろん」
「ええ、もちろんです」
二人は頷いた。
『おい。たった今、この辺で人の子らを見なかったか? 一人は友人帳の…夏目レイコの孫がこっちに逃げてきたはずなのに……。隠し立てすればお前らも食うぞ』
道を歩いていた妖二匹に話しかける。
『ひい! 知らぬぞ。本当に!』
二匹ともおびえる。
『……ちっ。おのれ……どこへ逃げた……。ああ、二人ともおいしそうだったのに……。夏目…友人帳……』
舌打ちをしながらどこかへと言ってしまう。
それを見送った二匹の頭に葉っぱが降ってくる。
「ふう……。行ったか。美結花も大丈夫だよ」
「ありがとう、貴志……。危なかった……」
少年と少女が木の上から降りてくる。
『ぎゃっ! ひ、人の子……!』
妖達はおびえる。
「しーっ。だよ」
二人とも人差し指を口の前にあてて妖達に秘密にするように伝えた。
そしてあの妖に見つからないうちに走り去っていった。
「ただいまー」
「ただいま」
声をそろえて家へとやってくる。
ただ入る前に走った息を整えていた。
「美結花……。あれ……」
「茶碗? なんでこんなところに?」
「さあ?」
夏目が手を伸ばす。
その茶碗はぱちりと目を開く。
「わあ──!」
「ぎゃっ!」
悲鳴を上げると足を生やして逃げていく。
「ああっ!」
「逃げちゃう!」
慌てて家の下に入る。
「おいこら出てこい! 人の家の下に入るな!」
「こらー! 人の家に勝手に入るなー!」
茶碗に怒る。
「ただいま~。買い物で遅くなっちゃって……。あら? 貴志君、美結花ちゃん。どうしたの?」
塔子がそこへ帰ってきて家の下に入っている夏目と美結花を見つける。
「と、塔子さん……。ネズミがいたのが見えたけど気のせいでした」
「家の下に入り込んだような気がしたんですけど……。見つからなかったので気のせいですね」
慌ててごまかす。
「まあ。でも大丈夫よ。うちには猫ちゃんたちがいるものね」
「えっ。…はい」
「そ、そうですね……」
猫どころか妖なのだが真実を言えなくてごまかす。
「まあまあ、こんなに二人とも汚れちゃって……。今日はお鍋でも大丈夫? 貴志君、美結花ちゃん」
葉っぱを取りながら塔子は訊いた。
「はい、もちろん」
「ええ、もちろんです」
二人は頷いた。
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