夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第四十一話 小さい頃の思い出、帰る家
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「じゃあ私、ここで降りるから」
美結花は終点前の駅で降りた。
「じゃあまたあとで」
夏目に手を振って別れる。
駅に降り立つと懐かしい匂いがした。
「道は覚えているの?」
佐貝が訊く。
「……地図は貰ったから……。それに昔、お世話になった家なのよ……」
父の再従姉というその人は急に子供を押し付けられて困惑していたのを覚えている。
一番近い親戚がその人だったのだ。
「……そう……」
佐貝は何も聞かずにそれだけを呟いた。
それが美結花にとってはありがたかった。
「う~んと……。どこだっけ?」
美結花は首を傾げた。
「ええ~。覚えていないの? あ、あそこに和菓子屋がある。あそこはどう?」
「……和菓子は買わないわよ……。あ、待って。あそこの団子、いつも食べてみたかったんだよね」
美結花は呆れたものの記憶の引き出しが開いた。
「そうだ。そこをいつも右に曲がっていたんだ」
和菓子屋の角を右に曲がる。
「そこをまっすぐ行って蕎麦屋を右に曲がる……」
「あそこの蕎麦もおいしそうね……」
「佐貝……」
美結花は呆れた。
「あ。ここだ……」
一軒の家の前で美結花は立ち止る。
赤い屋根が印象的な家だ。
「そういえばこの辺って妖多かったな……。いつも神社に逃げ込んでいたっけ……」
追いかけられて怖い思いをして逃げ込んできたことが思い起こされる。
「さて」
美結花はインターフォンを押す。
『はい』
「あ、あの……。夏目美結花です」
緊張しながら名前を告げる。
『ああ。入って』
ぶっきらぼうに彼女は言った。
「佐貝はここにいて。ニャンコ連れだと変な感じだから」
「何ですって!? ただの猫じゃないのに」
佐貝が拗ねる。
「和菓子買ってあげるから……。ね?」
「何かあったら入ってくるわよ」
「うん。お願い」
美結花は頷くと塀に佐貝を置いて中に入った。
美結花は終点前の駅で降りた。
「じゃあまたあとで」
夏目に手を振って別れる。
駅に降り立つと懐かしい匂いがした。
「道は覚えているの?」
佐貝が訊く。
「……地図は貰ったから……。それに昔、お世話になった家なのよ……」
父の再従姉というその人は急に子供を押し付けられて困惑していたのを覚えている。
一番近い親戚がその人だったのだ。
「……そう……」
佐貝は何も聞かずにそれだけを呟いた。
それが美結花にとってはありがたかった。
「う~んと……。どこだっけ?」
美結花は首を傾げた。
「ええ~。覚えていないの? あ、あそこに和菓子屋がある。あそこはどう?」
「……和菓子は買わないわよ……。あ、待って。あそこの団子、いつも食べてみたかったんだよね」
美結花は呆れたものの記憶の引き出しが開いた。
「そうだ。そこをいつも右に曲がっていたんだ」
和菓子屋の角を右に曲がる。
「そこをまっすぐ行って蕎麦屋を右に曲がる……」
「あそこの蕎麦もおいしそうね……」
「佐貝……」
美結花は呆れた。
「あ。ここだ……」
一軒の家の前で美結花は立ち止る。
赤い屋根が印象的な家だ。
「そういえばこの辺って妖多かったな……。いつも神社に逃げ込んでいたっけ……」
追いかけられて怖い思いをして逃げ込んできたことが思い起こされる。
「さて」
美結花はインターフォンを押す。
『はい』
「あ、あの……。夏目美結花です」
緊張しながら名前を告げる。
『ああ。入って』
ぶっきらぼうに彼女は言った。
「佐貝はここにいて。ニャンコ連れだと変な感じだから」
「何ですって!? ただの猫じゃないのに」
佐貝が拗ねる。
「和菓子買ってあげるから……。ね?」
「何かあったら入ってくるわよ」
「うん。お願い」
美結花は頷くと塀に佐貝を置いて中に入った。
