夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十九話 視えない人の繋がり
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「夏目君、美結花ちゃん」
「夏目、夏目さん」
「夏目、夏目さん、起きて」
三人の声にはっと目を覚ました。
隣を見ると夏目が寝かされていて目を覚ましていた。
「タキ…田沼…速水」
「透…田沼君…速水君…」
ぼんやりとそれぞれ名前を呼ぶ。
「「カクラは!?」」
あれからどうなったのか気になって訊いた。
「大丈夫よ。ね、斑」
「ああ。咥えて遠くに捨ててきたぞ」
二匹が近寄ってくる。
「先生…」
「佐貝…よかった……」
美結花はほっとした。
しばらくすると先生と佐貝が上の方を見る。
視線の先をたどると窓から多くの妖が出て行くのが見えた。
「もう行くのか?」
「いっちゃうのね」
少し寂しいと思った。
『当たり前だ。こんなところ二度と来るか』
『面倒ごとに巻き込みおって』
妖達が憎まれ口をたたく。
「タキ、窓のところにいる妖達が助けてくれたんだ」
「そうそう。いなかったら大変だったよ」
「え」
だから多軌に教えて巻き込むことにした。
『別に助けてなど』
『そうだぞ。ただここには面白いものがあるから…。別に慎一郎の家だからということでは…』
もごもごと言い訳する妖達。
「本当に…ありがとう。本当におじいちゃんに会いに来てくれて…ありがとう」
泣き笑いしながら多軌がお礼を言う。
妖達が動きを止める。
そんななかカサリと音がした。
気が付くと夏目の肩に乗っていた妖が地面に落ちていた陣の上に乗っていた。
『さらば慎一郎の孫。元気で』
多軌が振り向いた時にはその妖は消えていた。
「この匂い…知っているわ。祖父が亡くなって泣いていた時、この花のような優しい匂いがしたの」
(あの妖たちは気が付いていたのだろうか。目を合わせたことも話したこともない人の名をどれだけ懐かしそうに大事そうに呼んでいたのか)
美結花はふっと微笑んだ。
「─…巻き込んで悪かったな。田沼」
「速水君もごめんね……」
妖達が去った後夏目と美結花は謝った。
「ん? いや…でも確かに。この家を守りたい妖達に夏目も夏目さんも呼ばれたのかもな」
「そうかもね。自分たちだけだとどうにもできないからきっと呼んだんだよ」
「「──え」」
そんなふうに考えたことはなかったから驚いた。
「ふふ。今回のことでちょっと分かったわ」
「そうだな」
「そうだね」
「ん?」
「え?」
多軌の言っている意味が分からず夏目も美結花も首を傾げる。
「視えるっていうのは出会ってしまうってことでもあるのね」
「──…」
そういうふうに考えることもできるのかと思った。
「よかったら聞かせてくれない? 夏目君と美結花ちゃんが出会ってきた妖達のこと」
今まで出会ってきた妖達。その出会いと別れ。
話したいことはたくさんあるのにいざ話そうとするとあまりにもキラキラしていて言葉にならなかった。
「「うん─…」」
「夏目、夏目さん」
「夏目、夏目さん、起きて」
三人の声にはっと目を覚ました。
隣を見ると夏目が寝かされていて目を覚ましていた。
「タキ…田沼…速水」
「透…田沼君…速水君…」
ぼんやりとそれぞれ名前を呼ぶ。
「「カクラは!?」」
あれからどうなったのか気になって訊いた。
「大丈夫よ。ね、斑」
「ああ。咥えて遠くに捨ててきたぞ」
二匹が近寄ってくる。
「先生…」
「佐貝…よかった……」
美結花はほっとした。
しばらくすると先生と佐貝が上の方を見る。
視線の先をたどると窓から多くの妖が出て行くのが見えた。
「もう行くのか?」
「いっちゃうのね」
少し寂しいと思った。
『当たり前だ。こんなところ二度と来るか』
『面倒ごとに巻き込みおって』
妖達が憎まれ口をたたく。
「タキ、窓のところにいる妖達が助けてくれたんだ」
「そうそう。いなかったら大変だったよ」
「え」
だから多軌に教えて巻き込むことにした。
『別に助けてなど』
『そうだぞ。ただここには面白いものがあるから…。別に慎一郎の家だからということでは…』
もごもごと言い訳する妖達。
「本当に…ありがとう。本当におじいちゃんに会いに来てくれて…ありがとう」
泣き笑いしながら多軌がお礼を言う。
妖達が動きを止める。
そんななかカサリと音がした。
気が付くと夏目の肩に乗っていた妖が地面に落ちていた陣の上に乗っていた。
『さらば慎一郎の孫。元気で』
多軌が振り向いた時にはその妖は消えていた。
「この匂い…知っているわ。祖父が亡くなって泣いていた時、この花のような優しい匂いがしたの」
(あの妖たちは気が付いていたのだろうか。目を合わせたことも話したこともない人の名をどれだけ懐かしそうに大事そうに呼んでいたのか)
美結花はふっと微笑んだ。
「─…巻き込んで悪かったな。田沼」
「速水君もごめんね……」
妖達が去った後夏目と美結花は謝った。
「ん? いや…でも確かに。この家を守りたい妖達に夏目も夏目さんも呼ばれたのかもな」
「そうかもね。自分たちだけだとどうにもできないからきっと呼んだんだよ」
「「──え」」
そんなふうに考えたことはなかったから驚いた。
「ふふ。今回のことでちょっと分かったわ」
「そうだな」
「そうだね」
「ん?」
「え?」
多軌の言っている意味が分からず夏目も美結花も首を傾げる。
「視えるっていうのは出会ってしまうってことでもあるのね」
「──…」
そういうふうに考えることもできるのかと思った。
「よかったら聞かせてくれない? 夏目君と美結花ちゃんが出会ってきた妖達のこと」
今まで出会ってきた妖達。その出会いと別れ。
話したいことはたくさんあるのにいざ話そうとするとあまりにもキラキラしていて言葉にならなかった。
「「うん─…」」
