夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十八話 蔵に封じられたもの
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夏目と美結花は妖を追いかけていた。
「待て。何のつもりか知らないがこの家を騒がすなら出ていけ」
「足音を立てて脅かしているのもあなたでしょう!? 透の家をあまり騒がせないで!」
『目が合った!』
妖は騒ぐだけで答えてくれない。
「この!」
「こっちはどうだ!」
捕まえようとする二人を素早い動きでかわしていく。
「わっ!」
髪を引っ張られて夏目が悲鳴を上げる。
いつの間にか夏目の後ろに回っていたのだ。
『見慣れぬ小僧と小娘だ』
妖が話しかけてくる。
ぴょんぴょんと飛び跳ねる以外の反応だ。
『お前たちは妖が視えるのか。ほうほう。これは面白い』
妖は面白がっていた。
「お前の目的はなんだ!? なぜこの家にいる。あの着物の妖の仲間か!?」
「そうじゃないならなんでここにいるの!?」
『私は久しぶりに遊びに来ただけだよ』
妖はあっさりと答えた。
『慎一郎が生きていたころはよくここへ来たものだ』
「シンイチロウ……? ひょっとしてタキのおじいさんか? …妖は視えない人だったはずだ」
「ええ。視えないなりに色々やってみた人だって……」
なのになぜ彼を知っている妖がいるのだろうか。
『ああ。視えなかった。最後までな』
憐れむような小馬鹿にしたような雰囲気で妖は答えた。
「…………」
美結花は黙り込んだ。
「あの着物の妖は一体何なんだ?」
『お前たちあの蔵の中のものを動かしただろう。だからあれが出てきてしまったのだ』
「私たちが蔵を掃除したから……?」
掃除したことでこんなことになるとは思わなかった。昨日みた着物が3枚から2枚になったのは封じていた妖が出て行ってしまったからだろう。
『厄封じの術というのがあってね。慎一郎は資料を見ながらやってみたことがあったのだ。あいつは気づいていなかったが、術は成功してね。ここいらにいたちょっとタチの悪い奴を見事封じてしまったのさ』
妖がそもそもの経緯を話す。
『そいつは古い人形の妖でね。封じられたはずみで体がばらばらになってこの家中に飛び散ってしまった。蔵に封じられていたのは「胴」。散り散りになった体を集めるためこの家の中を探し回っているようだ』
昨日の夜視た妖がそうだったのだろう。
『──…ふむ。どうやらちょうどこの真下にやつの右足がある』
その言葉を聞くや否や走り出した。
「夏目どうした!」
「夏目さんどうしたの!?」
田沼と速水の声も耳に入らない。
妖の右足を確認しなければという思いでいっぱいで縁側から外へ出た。
「夏目!?」
「夏目さん!?」
靴も履かずに外に出た二人に驚く声がする。
美結花は夏目とともに縁側の下を覗いた。
そこには妖の言う通り右足があった。
人形の右足だ。
『あの妖が体を集めてしまうまでは去ることはないだろう。そして体をすべて取り戻してしまったら仕返しを始めるかもしれないぞ』
その妖の言葉に美結花はぞっとした。
「待て。何のつもりか知らないがこの家を騒がすなら出ていけ」
「足音を立てて脅かしているのもあなたでしょう!? 透の家をあまり騒がせないで!」
『目が合った!』
妖は騒ぐだけで答えてくれない。
「この!」
「こっちはどうだ!」
捕まえようとする二人を素早い動きでかわしていく。
「わっ!」
髪を引っ張られて夏目が悲鳴を上げる。
いつの間にか夏目の後ろに回っていたのだ。
『見慣れぬ小僧と小娘だ』
妖が話しかけてくる。
ぴょんぴょんと飛び跳ねる以外の反応だ。
『お前たちは妖が視えるのか。ほうほう。これは面白い』
妖は面白がっていた。
「お前の目的はなんだ!? なぜこの家にいる。あの着物の妖の仲間か!?」
「そうじゃないならなんでここにいるの!?」
『私は久しぶりに遊びに来ただけだよ』
妖はあっさりと答えた。
『慎一郎が生きていたころはよくここへ来たものだ』
「シンイチロウ……? ひょっとしてタキのおじいさんか? …妖は視えない人だったはずだ」
「ええ。視えないなりに色々やってみた人だって……」
なのになぜ彼を知っている妖がいるのだろうか。
『ああ。視えなかった。最後までな』
憐れむような小馬鹿にしたような雰囲気で妖は答えた。
「…………」
美結花は黙り込んだ。
「あの着物の妖は一体何なんだ?」
『お前たちあの蔵の中のものを動かしただろう。だからあれが出てきてしまったのだ』
「私たちが蔵を掃除したから……?」
掃除したことでこんなことになるとは思わなかった。昨日みた着物が3枚から2枚になったのは封じていた妖が出て行ってしまったからだろう。
『厄封じの術というのがあってね。慎一郎は資料を見ながらやってみたことがあったのだ。あいつは気づいていなかったが、術は成功してね。ここいらにいたちょっとタチの悪い奴を見事封じてしまったのさ』
妖がそもそもの経緯を話す。
『そいつは古い人形の妖でね。封じられたはずみで体がばらばらになってこの家中に飛び散ってしまった。蔵に封じられていたのは「胴」。散り散りになった体を集めるためこの家の中を探し回っているようだ』
昨日の夜視た妖がそうだったのだろう。
『──…ふむ。どうやらちょうどこの真下にやつの右足がある』
その言葉を聞くや否や走り出した。
「夏目どうした!」
「夏目さんどうしたの!?」
田沼と速水の声も耳に入らない。
妖の右足を確認しなければという思いでいっぱいで縁側から外へ出た。
「夏目!?」
「夏目さん!?」
靴も履かずに外に出た二人に驚く声がする。
美結花は夏目とともに縁側の下を覗いた。
そこには妖の言う通り右足があった。
人形の右足だ。
『あの妖が体を集めてしまうまでは去ることはないだろう。そして体をすべて取り戻してしまったら仕返しを始めるかもしれないぞ』
その妖の言葉に美結花はぞっとした。
