夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十八話 蔵に封じられたもの
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「でか……」
「すご……」
「おお立派だな」
「立派だね」
蔵に案内された四人はそれぞれ感想を述べた。
とても立派で外観だけで圧倒しそうだった。
「…こういう本格的な蔵ってなんだかドキドキするな」
「人の家のは特にわくわくするよね」
「そ、そうだな。お宝とかありそうだ」
「何か出てきそうでもあるわね」
美結花はちょっとワクワクしている田沼と速水に引いた。
ぎいいい
蔵の扉が開かれる。
四人の目の前に現れたのは大きなこけしだった。
どこか不気味だった。
田沼と夏目は慌てて閉めてみなかったことにした。
(何、今の‼)
その場の全員の心が一致していた。
「ん? どうかした?」
後からやってきた多軌が首を傾げる。
「ああ。ごめんなさい。そのこけしは魔除けなんだって。私も小さい頃は怖くって」
何を見たのか把握した多軌が説明してくれる。
「魔以外のものもよけそうだな……」
「うん……。いろいろと……よけそうだね……」
幸運も飛んで行ってしまいそうだと美結花は思った。
「どういえばタキの家は確か陰陽師のようなことを」
夏目が思い出す。
「ああ、僕の母親の実家と同じやつだね……」
速水が頷く。
「ずっと昔の話ね。だけど祖父は妖というものにとても惹かれていて、いつか視てみたいと色々研究していて」
「じゃあ夏目や夏目さんと会えていたらきっと感激したんだろうな」
田沼がそんな感想をこぼす。
「きっと大パニックを起こして妖のことを聞こうと猛アタックしていたかも」
「押しによわそうだものな。二人とも」
「言えてる」
くすくす速水が笑う。
「おい」
「ええ……」
そんなことないとは少し美結花は断言できなかった。
「──ふふ。この蔵には祖父のそういう遺品もたくさんあるんだけど…。──父も母も気味悪がって近づきもしない。…私くらいしか掃除してやれなくて」
多軌は一人で掃除してきたのだろう。
「だから手伝ってもらえるなんて本当にうれしいの。─ありがとう」
多軌は嬉しそうに微笑んだ。
「じゃあまず手分けして窓を開けて回ろう」
「「「「おー」」」」
田沼の提案に全員で窓を開けることにした。
「色々なところに窓があるのね……。ん?」
窓の近くにあった絵を目にとめる。
それは半身が魚の人の絵だった。
「人魚、かな……」
実物とはちょっと違うと思った。
知っている人魚は生意気だったりするからだ。
(妖のことを知りたがるなんて変な人……妖が視えたっていいことないのにね)
追いかけられたりした思いでがよみがえってげんなりした。
『先生、美結花ちゃんが嘘ついてます!』
『何も視えないのに変な子……』
ついでに過去の嫌な思い出も思いだした。
「夏目さん」
「…! 速水君……」
「真っ青だよ? 大丈夫」
心配そうにのぞき込んでくる。
「うん……」
「あっちに行こうか」
「分かった。あっちにも窓あるかもしれないしね」
美結花は頷いた。
部屋に入ると田沼と夏目がいた。
(こわっ……!)
目に入った着物三枚に美結花はびっくりした。
「あ、四人とも怖かったよね。それ、魔除けなんだ」
「そ、そうなんだ……」
そういうことしかできない。
「蔵の中はこんなんばかりだから注意してね」
多軌が忠告する。
(本当に変わった人だったんだな……)
「すご……」
「おお立派だな」
「立派だね」
蔵に案内された四人はそれぞれ感想を述べた。
とても立派で外観だけで圧倒しそうだった。
「…こういう本格的な蔵ってなんだかドキドキするな」
「人の家のは特にわくわくするよね」
「そ、そうだな。お宝とかありそうだ」
「何か出てきそうでもあるわね」
美結花はちょっとワクワクしている田沼と速水に引いた。
ぎいいい
蔵の扉が開かれる。
四人の目の前に現れたのは大きなこけしだった。
どこか不気味だった。
田沼と夏目は慌てて閉めてみなかったことにした。
(何、今の‼)
その場の全員の心が一致していた。
「ん? どうかした?」
後からやってきた多軌が首を傾げる。
「ああ。ごめんなさい。そのこけしは魔除けなんだって。私も小さい頃は怖くって」
何を見たのか把握した多軌が説明してくれる。
「魔以外のものもよけそうだな……」
「うん……。いろいろと……よけそうだね……」
幸運も飛んで行ってしまいそうだと美結花は思った。
「どういえばタキの家は確か陰陽師のようなことを」
夏目が思い出す。
「ああ、僕の母親の実家と同じやつだね……」
速水が頷く。
「ずっと昔の話ね。だけど祖父は妖というものにとても惹かれていて、いつか視てみたいと色々研究していて」
「じゃあ夏目や夏目さんと会えていたらきっと感激したんだろうな」
田沼がそんな感想をこぼす。
「きっと大パニックを起こして妖のことを聞こうと猛アタックしていたかも」
「押しによわそうだものな。二人とも」
「言えてる」
くすくす速水が笑う。
「おい」
「ええ……」
そんなことないとは少し美結花は断言できなかった。
「──ふふ。この蔵には祖父のそういう遺品もたくさんあるんだけど…。──父も母も気味悪がって近づきもしない。…私くらいしか掃除してやれなくて」
多軌は一人で掃除してきたのだろう。
「だから手伝ってもらえるなんて本当にうれしいの。─ありがとう」
多軌は嬉しそうに微笑んだ。
「じゃあまず手分けして窓を開けて回ろう」
「「「「おー」」」」
田沼の提案に全員で窓を開けることにした。
「色々なところに窓があるのね……。ん?」
窓の近くにあった絵を目にとめる。
それは半身が魚の人の絵だった。
「人魚、かな……」
実物とはちょっと違うと思った。
知っている人魚は生意気だったりするからだ。
(妖のことを知りたがるなんて変な人……妖が視えたっていいことないのにね)
追いかけられたりした思いでがよみがえってげんなりした。
『先生、美結花ちゃんが嘘ついてます!』
『何も視えないのに変な子……』
ついでに過去の嫌な思い出も思いだした。
「夏目さん」
「…! 速水君……」
「真っ青だよ? 大丈夫」
心配そうにのぞき込んでくる。
「うん……」
「あっちに行こうか」
「分かった。あっちにも窓あるかもしれないしね」
美結花は頷いた。
部屋に入ると田沼と夏目がいた。
(こわっ……!)
目に入った着物三枚に美結花はびっくりした。
「あ、四人とも怖かったよね。それ、魔除けなんだ」
「そ、そうなんだ……」
そういうことしかできない。
「蔵の中はこんなんばかりだから注意してね」
多軌が忠告する。
(本当に変わった人だったんだな……)
