夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十八話 蔵に封じられたもの
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「そのタオル使って」
多軌がタオルを持ってきてくれる。
「ありがとう。おじゃましまーす」
「ありがとう。おじゃまします……」
小さな声で家に上がる。
「……タキの家だったのか」
「広いんだな」
コップを受け取ってそれぞれ感想を言う。
「古くて掃除が大変だけどね。速水君なら分かるでしょう?」
「ああ。それにしても噂以上だね」
速水はそう言った。
「知ってたの? ここが透の家だって」
「噂ではね。行ったことはないよ。だけど中学が一緒だからさ。いろいろと知ることもあるわけ」
あっさりと彼は言った。
「雨が降り出したから外の様子を見に行ったら塀の上にニャンコ先生と佐貝がいて……気が付いたら抱きしめてしまったの」
なんでニャンコ先生と佐貝がここにいたのか多軌は話した。
「まったくいつになったら加減を覚えるのだ! 小娘! こんな薄っぺらい羊羹で許すと思うなよ!」
「押しつぶされるかと思ったじゃない! 羊羹だけじゃ足りないわ!」
ぷんすこと二匹が怒る。
「あの悲鳴は先生と佐貝の悲鳴か……」
「見たいね……。でもなんで佐貝と先生が透の家に来たの?」
そこが疑問だった。
「夏目は普段澄ましているくせに実は雷が大の苦手なのだ。なりだしたらこいつのおびえ顔を見物しようとついてきたのだ」
「なんか気になるものがあって先に行ってたの。そしたら雨が降り出したから雷が鳴ると思って美結花のところに帰ろうとしたのよ。こいつも雷が苦手だから。そしたらここにいたの」
「「「へえ~」」」
感心する田沼、多軌、速水。
「「……!」」
苦手なものを暴露されて二人はちょっと恥ずかしかった。
「あーでも残念ながら晴れちゃったぞ。ポン太、サカコ」
ふすまを開けて田沼が外を示す。
外はさっきまでと違い晴れていた。
「「ちっ」」
舌打ちする二匹。
「よかった。蔵掃除の途中で困っていたんだ」
多軌がほっとしたように言った。
「蔵掃除?」
「時々空気を入れかえたり、ハタキをかけたりしているの。結構広くて時間がかかってしまって」
多軌が説明する。
「へえ。じゃあ雨やどりのお礼に手伝うぞ」
「そうだな」
「そうね」
「僕たちでよかったらやるよ」
田沼の提案に全員頷いた。
「! 本当? ありがとう」
多軌は嬉しそうだった。
(多分、大丈夫なはず)
美結花は不安になって佐貝を見た。
「何」
「妖の気配とかないよね?」
「よく分からないわ。家柄のせいか色々なものが残っているのよ。混線していて分からない。ただ今のところは変な気配はなしわね」
「そっか……」
美結花はほっとした。
なら掃除しても問題ないはずだ。
多軌がタオルを持ってきてくれる。
「ありがとう。おじゃましまーす」
「ありがとう。おじゃまします……」
小さな声で家に上がる。
「……タキの家だったのか」
「広いんだな」
コップを受け取ってそれぞれ感想を言う。
「古くて掃除が大変だけどね。速水君なら分かるでしょう?」
「ああ。それにしても噂以上だね」
速水はそう言った。
「知ってたの? ここが透の家だって」
「噂ではね。行ったことはないよ。だけど中学が一緒だからさ。いろいろと知ることもあるわけ」
あっさりと彼は言った。
「雨が降り出したから外の様子を見に行ったら塀の上にニャンコ先生と佐貝がいて……気が付いたら抱きしめてしまったの」
なんでニャンコ先生と佐貝がここにいたのか多軌は話した。
「まったくいつになったら加減を覚えるのだ! 小娘! こんな薄っぺらい羊羹で許すと思うなよ!」
「押しつぶされるかと思ったじゃない! 羊羹だけじゃ足りないわ!」
ぷんすこと二匹が怒る。
「あの悲鳴は先生と佐貝の悲鳴か……」
「見たいね……。でもなんで佐貝と先生が透の家に来たの?」
そこが疑問だった。
「夏目は普段澄ましているくせに実は雷が大の苦手なのだ。なりだしたらこいつのおびえ顔を見物しようとついてきたのだ」
「なんか気になるものがあって先に行ってたの。そしたら雨が降り出したから雷が鳴ると思って美結花のところに帰ろうとしたのよ。こいつも雷が苦手だから。そしたらここにいたの」
「「「へえ~」」」
感心する田沼、多軌、速水。
「「……!」」
苦手なものを暴露されて二人はちょっと恥ずかしかった。
「あーでも残念ながら晴れちゃったぞ。ポン太、サカコ」
ふすまを開けて田沼が外を示す。
外はさっきまでと違い晴れていた。
「「ちっ」」
舌打ちする二匹。
「よかった。蔵掃除の途中で困っていたんだ」
多軌がほっとしたように言った。
「蔵掃除?」
「時々空気を入れかえたり、ハタキをかけたりしているの。結構広くて時間がかかってしまって」
多軌が説明する。
「へえ。じゃあ雨やどりのお礼に手伝うぞ」
「そうだな」
「そうね」
「僕たちでよかったらやるよ」
田沼の提案に全員頷いた。
「! 本当? ありがとう」
多軌は嬉しそうだった。
(多分、大丈夫なはず)
美結花は不安になって佐貝を見た。
「何」
「妖の気配とかないよね?」
「よく分からないわ。家柄のせいか色々なものが残っているのよ。混線していて分からない。ただ今のところは変な気配はなしわね」
「そっか……」
美結花はほっとした。
なら掃除しても問題ないはずだ。
