夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十六話 鈴の音の願い
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「それにしてもちょっと足を踏みつぶしたら下に落ちそうなくらいな場所だね」
水崎が言った。
「はい。ゆきこさんが言うには山を削って神社を建てたそうですから」
ここに行くときに聞いた話を夏目が言った。
「なるほど。ありそうな話だ。ん。楓たちが戻ってきたようだ」
水崎が上に目をやった。
『主様』
現れたのは面をかぶった女妖、黒髪ウェーブの女妖、背中までの茶色の髪のセミロングの女妖の三匹だった。
楓、翆玲、玲雲の三匹だ。
『件の妖は祭りの期間中、古びた塔によくいたという証言が得られました』
まず翆玲が報告した。
「古びた塔?」
『はい。はるか昔に建てられたものだとか。場所が悪く、管理するものがほとんどいないため、今は放置されています。そこに祭りの期間中は滞在していたそうです』
『合わせてその付近に祓い人らしき男がうろうろしていたのを見た妖が多数おります』
玲雲が口をはさむ。
「いつ頃のことだい?」
『3年前です』
「なるほど……。そのお堂の付近で封印された可能性はあるね……。それで楓は?」
『私は大妖に仕えていた従者がいたことを訊いてきました』
「まあ土地を豊かにする妖だ……。それはもう神に近い。だから従者がいてもおかしくはない、か。それでその妖についてほかには?」
『その妖は大妖が封印された瞬間を見ていたそうでずっと探しているそうです。場所はほかの妖から聞いてきました』
楓の報告はそこで終わった。
「水崎さん」
美結花は水崎の名前を呼んだ。
「従者だという妖に会うしかないね。……玲雲と翆玲は引き続き聞き込みを。楓は案内を頼む」
『『はい』』
玲雲と翆玲は頷いて再び姿を消した。
「ひさしぶり、楓」
「楓、久しぶり」
行ってしまうと夏目と美結花が楓に向かってほほ笑んだ。
『ああ、久しぶりだな。夏目、美結花。元気そうでよかった』
楓はうっすらとほほ笑んだ。
『表情が少し柔らかくなったか? 幸せに暮らしているようで何よりだ』
「……そう?」
美結花は頬に手をやった。
表情が柔らかくなったという自覚がなかったからだ。
『いつか水崎もそんな表情をしてくれるといいのだが……』
楓の言葉が耳に残った。
水崎が言った。
「はい。ゆきこさんが言うには山を削って神社を建てたそうですから」
ここに行くときに聞いた話を夏目が言った。
「なるほど。ありそうな話だ。ん。楓たちが戻ってきたようだ」
水崎が上に目をやった。
『主様』
現れたのは面をかぶった女妖、黒髪ウェーブの女妖、背中までの茶色の髪のセミロングの女妖の三匹だった。
楓、翆玲、玲雲の三匹だ。
『件の妖は祭りの期間中、古びた塔によくいたという証言が得られました』
まず翆玲が報告した。
「古びた塔?」
『はい。はるか昔に建てられたものだとか。場所が悪く、管理するものがほとんどいないため、今は放置されています。そこに祭りの期間中は滞在していたそうです』
『合わせてその付近に祓い人らしき男がうろうろしていたのを見た妖が多数おります』
玲雲が口をはさむ。
「いつ頃のことだい?」
『3年前です』
「なるほど……。そのお堂の付近で封印された可能性はあるね……。それで楓は?」
『私は大妖に仕えていた従者がいたことを訊いてきました』
「まあ土地を豊かにする妖だ……。それはもう神に近い。だから従者がいてもおかしくはない、か。それでその妖についてほかには?」
『その妖は大妖が封印された瞬間を見ていたそうでずっと探しているそうです。場所はほかの妖から聞いてきました』
楓の報告はそこで終わった。
「水崎さん」
美結花は水崎の名前を呼んだ。
「従者だという妖に会うしかないね。……玲雲と翆玲は引き続き聞き込みを。楓は案内を頼む」
『『はい』』
玲雲と翆玲は頷いて再び姿を消した。
「ひさしぶり、楓」
「楓、久しぶり」
行ってしまうと夏目と美結花が楓に向かってほほ笑んだ。
『ああ、久しぶりだな。夏目、美結花。元気そうでよかった』
楓はうっすらとほほ笑んだ。
『表情が少し柔らかくなったか? 幸せに暮らしているようで何よりだ』
「……そう?」
美結花は頬に手をやった。
表情が柔らかくなったという自覚がなかったからだ。
『いつか水崎もそんな表情をしてくれるといいのだが……』
楓の言葉が耳に残った。
