夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十六話 鈴の音の願い
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三人は蔵に戻り中を探した。祭りに関する資料や飾っていた願いまであった。
「願いまで保管をしているんですね」
美結花は短冊をしまってあった箱の中から拾い上げて言った。
「普通は願いをした人個人で持ち帰るらしいよ。ただそのままになっている願いもあって、燃やすのも悪いということでそのままにしているらしい」
「へえ~……」
美結花は感心した。
人の願いを保管するのも大事だなと思ってその願いを見た。
「…………」
願いをみた美結花は無言になってしまう。
そこには「子供が無事に生まれますように 夏目 和樹」
(この短冊は──)
短冊を持つ手が震えてしまう。
夏目 和樹。旧姓は神崎。
美結花の父の名前であった。
(おとう、さん……)
「美結花?」
短冊を持ったまま真っ青な顔で震えだした美結花を不審な顔で水崎が見る。
「どうしたんだい? 何かあった?」
「美結花? 短冊に何かあった?」
水崎と夏目が声をかける。
「なんでも、なんでもない……」
美結花は無理して笑うと短冊を元の箱に戻した。
「……このまま中を探しても埒が明かなさそうだ。外を探そう」
「そうですね。その方がいいかもしれません」
水崎の提案に夏目は頷いた。
本当は真っ青になった美結花を気遣ってそう言ったのだ。
このまま中にいるのは彼女のためにも良くないと思ったからだ。
「美結花もいいかい?」
美結花は黙って頷いた。
(お父さん……)
蔵を出る際に父の願い事が書いてある短冊が入った箱を美結花はちらりと見た。
書いてある願い事の顛末と書いた本人がどうなったかを知っているだけに美結花はやりきれない思いを抱えた。
きっと父はあの願い事を書いた数か月後に──。
「願いまで保管をしているんですね」
美結花は短冊をしまってあった箱の中から拾い上げて言った。
「普通は願いをした人個人で持ち帰るらしいよ。ただそのままになっている願いもあって、燃やすのも悪いということでそのままにしているらしい」
「へえ~……」
美結花は感心した。
人の願いを保管するのも大事だなと思ってその願いを見た。
「…………」
願いをみた美結花は無言になってしまう。
そこには「子供が無事に生まれますように 夏目 和樹」
(この短冊は──)
短冊を持つ手が震えてしまう。
夏目 和樹。旧姓は神崎。
美結花の父の名前であった。
(おとう、さん……)
「美結花?」
短冊を持ったまま真っ青な顔で震えだした美結花を不審な顔で水崎が見る。
「どうしたんだい? 何かあった?」
「美結花? 短冊に何かあった?」
水崎と夏目が声をかける。
「なんでも、なんでもない……」
美結花は無理して笑うと短冊を元の箱に戻した。
「……このまま中を探しても埒が明かなさそうだ。外を探そう」
「そうですね。その方がいいかもしれません」
水崎の提案に夏目は頷いた。
本当は真っ青になった美結花を気遣ってそう言ったのだ。
このまま中にいるのは彼女のためにも良くないと思ったからだ。
「美結花もいいかい?」
美結花は黙って頷いた。
(お父さん……)
蔵を出る際に父の願い事が書いてある短冊が入った箱を美結花はちらりと見た。
書いてある願い事の顛末と書いた本人がどうなったかを知っているだけに美結花はやりきれない思いを抱えた。
きっと父はあの願い事を書いた数か月後に──。
