夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十六話 鈴の音の願い
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ある部屋にカメラのフラッシュがたかれる。
「はい、お疲れ様です」
スタッフの声が聞こえる。
「お疲れ様です」
綺麗な服を着てにこやかに立っていた水崎はスタッフに笑顔を向けた。
「さすが水崎さんですね~。一発でOKでした。今回も売れるの間違いなしです」
「ははは。そう言ってもらえると嬉しいですよ」
にこやかに水崎は言った。
そんな水崎の頬を何かがかすめる。
「この後二次会とかあるんですが、水崎さんどうです?」
スタッフが声をかけてくる。
「いや。ちょっとこの後予定があってね。またの機会に」
「そうですか。残念です~」
スタッフは残念そうだった。
「それではお先に失礼しますね」
水崎は控室へと足早に向かった。
そして控室で頬をかすめたものを手に取った。
それにはこう書かれていた。
千万塚 八時
「あと30分しかないぞ……」
ぶつぶつ言いながらも撮影用の衣装から普段の服装に着替えて待ち合わせ場所へと向かう。
「やあ、水崎」
そこにいるのはくたびれた中年らしき男だった。
「困りますよ。急に呼び出して。これなかったらどうするんです?」
「ははは。人気絶頂みたいだね」
男は笑った。
「ええ、おかげさまで」
そこには裏も表も忙しいという意味が含まれていた。
「それで要件は?」
水崎はさっさと要件を訊かなければいけなかったのだ。
「ああ。二塚山 を知っているか?」
「鈴音 祭りがある?」
「さすがに知っていたか。その鈴音祭りに異変があるらしい」
「異変? 聞いたことないですね……」
水崎が鈴音祭りを知っていたのは一度だけ母と行ったことがあるからだ。まだ元気だったころの母と。
「まあ隠していたからな。鈴音祭りは表向きは短冊に鈴をつけてをつるして願いをする祭りだが、裏は願いを書かれた鈴を鳴らすことで土を豊かにしてくれる妖を呼ぶ祭りだ」
「土を豊かに……」
不思議な土地だと思っていたがそのせいだったのか。水崎は目を見開いた。
「まあ妖といっても神に近いくらいの大妖だろうがね。その大妖だが3年前に未熟な祓い人に封印されてしまったらしい。まだ大丈夫だがそのうち土地が瘦せてくるだろう」
何せ土地を豊かにしてくれる妖がいなくなったのだ。土地がだんだんと痩せていくのも無理はない。
「それは大変ですね……」
農業している人も苦労するだろう。
「そこでだ。お前、その妖の封印場所を探してこい。手が空いているのはお前しかいないんだ」
「私だって忙しいんですがね……」
ぶつぶつと呟きながらも水崎は了承した。
「ありがとうよ。報告を待っている」
男はそう言って去っていった。
「楓、翆玲、玲雲」
男が去った後、水崎は式たちを読んだ。
『あの男、無礼じゃありません?』
『主様になんて口を』
呼んだ式たちは依頼してきた男の文句を言う。
「まあまああの人にもいろいろあるんだよ」
水崎は宥めたが、内心は無茶なことを言ってきた男に悪態をついていた。
「それでだ。翆玲は土地のことについて調べろ、玲雲はその大妖について。楓は私と一緒に」
それぞれ指示を出すと翆玲と玲雲は姿を消した。
『主様。その依頼大丈夫なのですか』
それまで黙っていた楓が口を開く。
「まあ何とかするよ」
水崎は自分自身に言い聞かせるかのようにそう言った。
「はい、お疲れ様です」
スタッフの声が聞こえる。
「お疲れ様です」
綺麗な服を着てにこやかに立っていた水崎はスタッフに笑顔を向けた。
「さすが水崎さんですね~。一発でOKでした。今回も売れるの間違いなしです」
「ははは。そう言ってもらえると嬉しいですよ」
にこやかに水崎は言った。
そんな水崎の頬を何かがかすめる。
「この後二次会とかあるんですが、水崎さんどうです?」
スタッフが声をかけてくる。
「いや。ちょっとこの後予定があってね。またの機会に」
「そうですか。残念です~」
スタッフは残念そうだった。
「それではお先に失礼しますね」
水崎は控室へと足早に向かった。
そして控室で頬をかすめたものを手に取った。
それにはこう書かれていた。
「あと30分しかないぞ……」
ぶつぶつ言いながらも撮影用の衣装から普段の服装に着替えて待ち合わせ場所へと向かう。
「やあ、水崎」
そこにいるのはくたびれた中年らしき男だった。
「困りますよ。急に呼び出して。これなかったらどうするんです?」
「ははは。人気絶頂みたいだね」
男は笑った。
「ええ、おかげさまで」
そこには裏も表も忙しいという意味が含まれていた。
「それで要件は?」
水崎はさっさと要件を訊かなければいけなかったのだ。
「ああ。
「
「さすがに知っていたか。その鈴音祭りに異変があるらしい」
「異変? 聞いたことないですね……」
水崎が鈴音祭りを知っていたのは一度だけ母と行ったことがあるからだ。まだ元気だったころの母と。
「まあ隠していたからな。鈴音祭りは表向きは短冊に鈴をつけてをつるして願いをする祭りだが、裏は願いを書かれた鈴を鳴らすことで土を豊かにしてくれる妖を呼ぶ祭りだ」
「土を豊かに……」
不思議な土地だと思っていたがそのせいだったのか。水崎は目を見開いた。
「まあ妖といっても神に近いくらいの大妖だろうがね。その大妖だが3年前に未熟な祓い人に封印されてしまったらしい。まだ大丈夫だがそのうち土地が瘦せてくるだろう」
何せ土地を豊かにしてくれる妖がいなくなったのだ。土地がだんだんと痩せていくのも無理はない。
「それは大変ですね……」
農業している人も苦労するだろう。
「そこでだ。お前、その妖の封印場所を探してこい。手が空いているのはお前しかいないんだ」
「私だって忙しいんですがね……」
ぶつぶつと呟きながらも水崎は了承した。
「ありがとうよ。報告を待っている」
男はそう言って去っていった。
「楓、翆玲、玲雲」
男が去った後、水崎は式たちを読んだ。
『あの男、無礼じゃありません?』
『主様になんて口を』
呼んだ式たちは依頼してきた男の文句を言う。
「まあまああの人にもいろいろあるんだよ」
水崎は宥めたが、内心は無茶なことを言ってきた男に悪態をついていた。
「それでだ。翆玲は土地のことについて調べろ、玲雲はその大妖について。楓は私と一緒に」
それぞれ指示を出すと翆玲と玲雲は姿を消した。
『主様。その依頼大丈夫なのですか』
それまで黙っていた楓が口を開く。
「まあ何とかするよ」
水崎は自分自身に言い聞かせるかのようにそう言った。
