夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十五話 祭りの終わり
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月分祭が終わった後、夏目はしばらく寝込んだ。
先生と佐貝がぐちぐちと夏目に文句を言うのが聞こえる。
「はあ……」
その様子を見ながら美結花は豊月神と不月神に言われたことを思いだす。
(強い神の加護か……)
自分の記憶にはない。ただ豊月神は親の影響があるとも言っていた。
(お母さんがそうだって聞いたことないし……)
普通の人だと聞いた。
(お父さん、かな……)
心臓が音を立てる。
祖母や母以上に話を聞かない父。顔も知らない、声も知らない父。生まれる前に事故で亡くなったという。
父の話を聞かないのはおかしいと今なら思う。だって美結花が預けられていたのは父方の親戚だった。どんな人なのか誰も貝のように口を閉ざす。
(お父さんってどんな人なんだろう──?)
写真はあるけれどつらいから見なくなって久しい。
うっすらと覚えているのはこの黒髪が父譲りということだけ。
「お父さん……」
呟く美結花を佐貝が金色の瞳でじっと見つめていた。
それから数日後、夏目は復活した。
「あら貴志君、もう大丈夫なの?」
出かけようとする夏目を塔子が見とがめる。
「はい、散歩してきます」
「私がついているので大丈夫です」
「そう……。二人とも気を付けてね」
塔子に見送られて待ち合わせ場所に向かう。
そこには柊が分かりやすいようにいて、彼女をはさんで椅子に座る。
『三隅の山の妖たちは豊月神の祠を守っていくことにしたようだ』
柊がその後を報告してくれる。
「そうか……」
「そう……」
それがよすがになるのならそれがいいと思う。
『名取は神祓いもせずあの事態を抑えたことで祓い屋内での名声がまた一つ上がったぞ』
「「え」」
二人は驚いた。
「ちゃっかりしてるな。あの若造め」
「そういうところよね」
毒つく先生と佐貝。
「……柊の怪我は大丈夫なのか? 美結花も怪我してたし」
「大丈夫。貴志が寝込んでいる間に治った。それより柊の方よ」
『──ああ。木片が少し当たっただけだからな』
何でもないように柊が言うので二人は沈黙した。
『…お前のまじないがきいたのかもな』
柊が言った。
「まじない?」
美結花には話が見えてこない。
「え、あれは木片にも効くのか?」
『──ああ。そうだな。今のはなしだ』
柊が何でもないように言った。
どうやら二人の間で話はついた用だ。
「名取さん、来たわよ」
『ああ、来たようだな』
「うわっ」
夏目がげんなりする。
その気持ちは分かる。きらきらしていて近づきたくないのだ。
それにすぐ名取だとばれてファンに囲まれている。ますます近づきたくなかった。
『聞きたいことや言いたいことがあるのならあとは直接言ってやってくれ』
「ああ。そうだな」
「ええ、そうね」
二人は頷きながら名取の方に笑顔で手を振った。
先生と佐貝がぐちぐちと夏目に文句を言うのが聞こえる。
「はあ……」
その様子を見ながら美結花は豊月神と不月神に言われたことを思いだす。
(強い神の加護か……)
自分の記憶にはない。ただ豊月神は親の影響があるとも言っていた。
(お母さんがそうだって聞いたことないし……)
普通の人だと聞いた。
(お父さん、かな……)
心臓が音を立てる。
祖母や母以上に話を聞かない父。顔も知らない、声も知らない父。生まれる前に事故で亡くなったという。
父の話を聞かないのはおかしいと今なら思う。だって美結花が預けられていたのは父方の親戚だった。どんな人なのか誰も貝のように口を閉ざす。
(お父さんってどんな人なんだろう──?)
写真はあるけれどつらいから見なくなって久しい。
うっすらと覚えているのはこの黒髪が父譲りということだけ。
「お父さん……」
呟く美結花を佐貝が金色の瞳でじっと見つめていた。
それから数日後、夏目は復活した。
「あら貴志君、もう大丈夫なの?」
出かけようとする夏目を塔子が見とがめる。
「はい、散歩してきます」
「私がついているので大丈夫です」
「そう……。二人とも気を付けてね」
塔子に見送られて待ち合わせ場所に向かう。
そこには柊が分かりやすいようにいて、彼女をはさんで椅子に座る。
『三隅の山の妖たちは豊月神の祠を守っていくことにしたようだ』
柊がその後を報告してくれる。
「そうか……」
「そう……」
それがよすがになるのならそれがいいと思う。
『名取は神祓いもせずあの事態を抑えたことで祓い屋内での名声がまた一つ上がったぞ』
「「え」」
二人は驚いた。
「ちゃっかりしてるな。あの若造め」
「そういうところよね」
毒つく先生と佐貝。
「……柊の怪我は大丈夫なのか? 美結花も怪我してたし」
「大丈夫。貴志が寝込んでいる間に治った。それより柊の方よ」
『──ああ。木片が少し当たっただけだからな』
何でもないように柊が言うので二人は沈黙した。
『…お前のまじないがきいたのかもな』
柊が言った。
「まじない?」
美結花には話が見えてこない。
「え、あれは木片にも効くのか?」
『──ああ。そうだな。今のはなしだ』
柊が何でもないように言った。
どうやら二人の間で話はついた用だ。
「名取さん、来たわよ」
『ああ、来たようだな』
「うわっ」
夏目がげんなりする。
その気持ちは分かる。きらきらしていて近づきたくないのだ。
それにすぐ名取だとばれてファンに囲まれている。ますます近づきたくなかった。
『聞きたいことや言いたいことがあるのならあとは直接言ってやってくれ』
「ああ。そうだな」
「ええ、そうね」
二人は頷きながら名取の方に笑顔で手を振った。
