夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十四話 偽りの神
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「確かこっちの方だったよね?」
「ああ。名取さん、いますか?」
夏目と美結花は名取がいた方へと駆けていき、小声で呼びかける。
「わっ!」
「貴志!?」
腕を掴まれ、驚く夏目に美結花も驚いた。
「しっ」
口に手を当ててくる。
「「名取さんっ!」」
「何やっているんです。こんなところで」
「そうですよ。びっくりしたんですから」
「あははっ」
名取は笑った後、顔を近づけてきた。
「それはこっちのセリフだ! こんなところでゴージャスな格好をして何をやっているんだい!」
「好きでゴージャスな格好をしているわけじゃありません!」
「そうですよ! 頼まれてしたかなく……」
二人は言い訳をする。
「──私はこの山のどこかに封印されてしまった豊月神を探しに来たんだ」
名取が素直に訳を話す。
「──そうですか。俺たちは…豊月様が勝たないとこの辺りは枯れ山になる。だから封じられた豊月様に化けて何とか不月様との勝負に勝ってほしいと」
「あの小物たちにお願いされて引きずられたと……」
「はい」
「私は貴志を助けるためにあの妖達の一人に紛れてほしいって言われて……」
「そう……。その丸い生き物たちは用心棒じゃないのかい?」
じろりと名取がニャンコ先生と佐貝をみた。
「阿呆。こんなちょろちょろするやつのおもりがどんだけ大変だと思っとるんだ。それにこの山には美味な酒がわく泉があるんだぞ。ほっとけるか」
「自分から面倒ごとに突っ込んだやつの面倒を見切れるか! ただ酒がわく泉は放っておけないのよね……」
「…………」
最後は私利私欲丸出しの用心棒二匹に名取は沈黙した。
「──でも確かにこの山が枯れて困るのは妖だけではないですし」
「ええ。人のためでもあると思います。だから」
「──やってみたいんです。名取さん、力を貸してもらえませんか」
「おねがいします」
夏目と美結花が頭を下げる。
「──こちらとしても君たちとやれるのはありがたいところだけど……」
「よかった! ありがとうございます!」
「よかった! 本当はさすがに俺たち二人ではと途方に暮れていて……」
二人の顔が明るくなる。
「夏目……」
『おや夏目様、美結花様。その男は祓い人ではありませんか?』
お付きの妖が声をかけてくる。
「この人は豊月様を封じた人ではないからな。封印場所を探すために来てくれた人なんだ」
祓い人に良い思いがないかもしれないと夏目が庇う。
『──ほう…。それは大変ありがたきこと。人の子よ、我らは豊月様にお仕えする白笠衆。どうかお力を』
『お力を』
「詳しく聞こう」
願われて名取はそう言った。
「ああ。名取さん、いますか?」
夏目と美結花は名取がいた方へと駆けていき、小声で呼びかける。
「わっ!」
「貴志!?」
腕を掴まれ、驚く夏目に美結花も驚いた。
「しっ」
口に手を当ててくる。
「「名取さんっ!」」
「何やっているんです。こんなところで」
「そうですよ。びっくりしたんですから」
「あははっ」
名取は笑った後、顔を近づけてきた。
「それはこっちのセリフだ! こんなところでゴージャスな格好をして何をやっているんだい!」
「好きでゴージャスな格好をしているわけじゃありません!」
「そうですよ! 頼まれてしたかなく……」
二人は言い訳をする。
「──私はこの山のどこかに封印されてしまった豊月神を探しに来たんだ」
名取が素直に訳を話す。
「──そうですか。俺たちは…豊月様が勝たないとこの辺りは枯れ山になる。だから封じられた豊月様に化けて何とか不月様との勝負に勝ってほしいと」
「あの小物たちにお願いされて引きずられたと……」
「はい」
「私は貴志を助けるためにあの妖達の一人に紛れてほしいって言われて……」
「そう……。その丸い生き物たちは用心棒じゃないのかい?」
じろりと名取がニャンコ先生と佐貝をみた。
「阿呆。こんなちょろちょろするやつのおもりがどんだけ大変だと思っとるんだ。それにこの山には美味な酒がわく泉があるんだぞ。ほっとけるか」
「自分から面倒ごとに突っ込んだやつの面倒を見切れるか! ただ酒がわく泉は放っておけないのよね……」
「…………」
最後は私利私欲丸出しの用心棒二匹に名取は沈黙した。
「──でも確かにこの山が枯れて困るのは妖だけではないですし」
「ええ。人のためでもあると思います。だから」
「──やってみたいんです。名取さん、力を貸してもらえませんか」
「おねがいします」
夏目と美結花が頭を下げる。
「──こちらとしても君たちとやれるのはありがたいところだけど……」
「よかった! ありがとうございます!」
「よかった! 本当はさすがに俺たち二人ではと途方に暮れていて……」
二人の顔が明るくなる。
「夏目……」
『おや夏目様、美結花様。その男は祓い人ではありませんか?』
お付きの妖が声をかけてくる。
「この人は豊月様を封じた人ではないからな。封印場所を探すために来てくれた人なんだ」
祓い人に良い思いがないかもしれないと夏目が庇う。
『──ほう…。それは大変ありがたきこと。人の子よ、我らは豊月様にお仕えする白笠衆。どうかお力を』
『お力を』
「詳しく聞こう」
願われて名取はそう言った。
