夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第四話 友人帳を取り返せ!
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「貴志!」
美結花が夏目を見つけると彼は黒ニャンコを捕まえていた。
「よかった……」
彼女はほっとした。友人帳が戻ってきてよかった。
そこへ先生と佐貝と紅峰が来る。
「……この黒ニャンコわざとじゃないか?」
「わざと?」
「どういうこと?」
「貴志?」
1人と2匹は夏目を見た。
「うまく言えないけれど友人帳を奪うことでここに誘導されたような……」
「誘導? 何のためだ。紅峰、探れ」
「あんたはこういうの得意でしょ」
招き猫姿に戻った佐貝とニャンコ先生が言った。
『やってみます』
そう言って紅峰は黒ニャンコの頭の上に手を置いた。
紅峰の力が辺りに満ちる。
『おそらく力のある妖が招き猫(よりしろ)に封じられている姿だと思うのですが……。封印の影響が強くて知能低下を起こしていて──……』
(それでしゃべれなかったのね──……)
美結花は納得した。
『…ん? この気配、憶えが……』
紅峰がはっとする。
『ぎゃっ。この妖気もしや主様!?』
「何!?」
「何ですって!?」
2人が驚く。
『お、おいたわしい…。おのれ人間どもめ(怒)』
紅峰が怒りをあらわにする。
(この地方では招き猫に妖を封じるのが流行ったのかしら…。先生は招き猫に封じられていたって貴志に聞いたし、佐貝も……)
3匹の妖が招き猫に封じられていたことになる。
「でもなんで主様は動き回れるようになったのかしら?」
「たぶん。俺が縄を切ったからだと思う。縄を切ったことで結界が破れて動き回れるようになったんだ」
「じゃあ早く知らせなきゃ」
「ああ。皆に早く知らせよう」
『この姿では皆主様とは信じない。私のように感じ取れる高等な妖はそうおりませんし』
紅峰が言った。
「そんな……」
「主様はここにいるのに……」
2人はうつむいた。
「どうすればもとに……」
主様を夏目が抱き上げる。
『───おや、そういえば主様は確かレイコに名を奪われたことがありました』
「──え」
「──レイコさんが?」
美結花と夏目にとっては驚きの事実だった。
「そうか。名を奪われている分、殻を破るのに力が足りんのかもしれないな」
「名を返せば殻を破るでしょうよ」
「じゃあ名を返せば元の姿に戻るかもしれないんだな?」
夏目の言葉に美結花ははっとした。
「貴志!」
「ああ。主様、名を返します。だからどうか皆を止めるのに力を貸してください。俺に出来ることなら何でもします。だから──」
そんな夏目を黒ニャンコはじっと見つめた。
「しかしどう返す? 依代の姿では友人帳は名を探してくれない」
「本当の名が分かれば…」
「紅峰さんは主様の名前知っている?」
美結花が訊いた。
『残念ながら私は通称の「主様」しか』
「あの中に知っている妖がいるかもしれないな」
『皆のもの行くぞ。おいお前らこんな茂みで何をしておる』
そこへ髭の妖が現れた。
夏目が必死で止めるが人だと気づかれた。
妖たちが一斉に夏目と美結花に襲い掛かってくる。
「! そいつを放せ!」
「はなしなさい!」
先生と佐貝が向かっていくが、遠くに腕で飛ばされる。
『斑様! 佐貝様!』
(うう……。妖たちの憎しみが──)
まじかで憎しみの感情を感じて美結花はぐったりとした。
「夏目を」
「美結花を」
『『放せ!』』
『ぎゃあ!』
斑と佐貝の強烈な光で妖たちが一斉に放れていく。
『斑様、佐貝様……』
紅峰が呟く。
「貴志……」
夏目の方を見ると彼は紙を口にくわえていた。
「「リオウ」。君へ返そう。受けてくれ」
柏手を打ち、息を拭くと黒ニャンコに名前が吸い込まれていった。
黒ニャンコの形が割れ、美しい羽の生えた青年がその場に現れる。
主様ことリオウだ。
『主様……』
『主様だ……』
『リオウ様……』
妖たちが呟く。
その声は驚きと尊敬に満ちていた。
『ただいま、みんな。──ありがとう人の子』
リオウはお礼を言った。
そしてリオウは結界を夏目が切ったことで動けるようになり、古い友人に会いに行った。しかし彼はなくなっていたそうだ。
『皆に阿呆だと言われた意味が分かった気がしたよ』
彼は少し悲しそうだった。
『森へ帰ると妖たちが私のために人の家を襲う算段をしていてね。止める力が私にはなかったからお前をここへ連れてきてなんとかしてもらおうと思って友人帳を拝借したのさ。すまなかったね。夏目、美結花』
「…あなたを封印したのも人でしょう。それなのに妖たちを止めようとしてくれたんですね」
「恨んでも仕方ない事なのに……」
『ふふ、私は人が好きだからね』
リオウは微笑んだ。
(人が好きな妖──)
本当にその猟師のことを友人だと思っていたからこその言葉だ。
『だからもう、もう人里にはおりてこない。私のいる限りはこの森のものに人は襲わせまい。風呂、気持ちよかったよ。夏目。さらば、人の子。さらば』
そう言ってリオウは去って行った。
(さようなら。リオウ──)
胸の内で美結花は呟いた。少し寂しさを感じたような気がした。
「帰るわよ」
「うん」
佐貝の言葉にうなずく。
こうしてエセニャンコ先生事件は幕を閉じた。
美結花が夏目を見つけると彼は黒ニャンコを捕まえていた。
「よかった……」
彼女はほっとした。友人帳が戻ってきてよかった。
そこへ先生と佐貝と紅峰が来る。
「……この黒ニャンコわざとじゃないか?」
「わざと?」
「どういうこと?」
「貴志?」
1人と2匹は夏目を見た。
「うまく言えないけれど友人帳を奪うことでここに誘導されたような……」
「誘導? 何のためだ。紅峰、探れ」
「あんたはこういうの得意でしょ」
招き猫姿に戻った佐貝とニャンコ先生が言った。
『やってみます』
そう言って紅峰は黒ニャンコの頭の上に手を置いた。
紅峰の力が辺りに満ちる。
『おそらく力のある妖が招き猫(よりしろ)に封じられている姿だと思うのですが……。封印の影響が強くて知能低下を起こしていて──……』
(それでしゃべれなかったのね──……)
美結花は納得した。
『…ん? この気配、憶えが……』
紅峰がはっとする。
『ぎゃっ。この妖気もしや主様!?』
「何!?」
「何ですって!?」
2人が驚く。
『お、おいたわしい…。おのれ人間どもめ(怒)』
紅峰が怒りをあらわにする。
(この地方では招き猫に妖を封じるのが流行ったのかしら…。先生は招き猫に封じられていたって貴志に聞いたし、佐貝も……)
3匹の妖が招き猫に封じられていたことになる。
「でもなんで主様は動き回れるようになったのかしら?」
「たぶん。俺が縄を切ったからだと思う。縄を切ったことで結界が破れて動き回れるようになったんだ」
「じゃあ早く知らせなきゃ」
「ああ。皆に早く知らせよう」
『この姿では皆主様とは信じない。私のように感じ取れる高等な妖はそうおりませんし』
紅峰が言った。
「そんな……」
「主様はここにいるのに……」
2人はうつむいた。
「どうすればもとに……」
主様を夏目が抱き上げる。
『───おや、そういえば主様は確かレイコに名を奪われたことがありました』
「──え」
「──レイコさんが?」
美結花と夏目にとっては驚きの事実だった。
「そうか。名を奪われている分、殻を破るのに力が足りんのかもしれないな」
「名を返せば殻を破るでしょうよ」
「じゃあ名を返せば元の姿に戻るかもしれないんだな?」
夏目の言葉に美結花ははっとした。
「貴志!」
「ああ。主様、名を返します。だからどうか皆を止めるのに力を貸してください。俺に出来ることなら何でもします。だから──」
そんな夏目を黒ニャンコはじっと見つめた。
「しかしどう返す? 依代の姿では友人帳は名を探してくれない」
「本当の名が分かれば…」
「紅峰さんは主様の名前知っている?」
美結花が訊いた。
『残念ながら私は通称の「主様」しか』
「あの中に知っている妖がいるかもしれないな」
『皆のもの行くぞ。おいお前らこんな茂みで何をしておる』
そこへ髭の妖が現れた。
夏目が必死で止めるが人だと気づかれた。
妖たちが一斉に夏目と美結花に襲い掛かってくる。
「! そいつを放せ!」
「はなしなさい!」
先生と佐貝が向かっていくが、遠くに腕で飛ばされる。
『斑様! 佐貝様!』
(うう……。妖たちの憎しみが──)
まじかで憎しみの感情を感じて美結花はぐったりとした。
「夏目を」
「美結花を」
『『放せ!』』
『ぎゃあ!』
斑と佐貝の強烈な光で妖たちが一斉に放れていく。
『斑様、佐貝様……』
紅峰が呟く。
「貴志……」
夏目の方を見ると彼は紙を口にくわえていた。
「「リオウ」。君へ返そう。受けてくれ」
柏手を打ち、息を拭くと黒ニャンコに名前が吸い込まれていった。
黒ニャンコの形が割れ、美しい羽の生えた青年がその場に現れる。
主様ことリオウだ。
『主様……』
『主様だ……』
『リオウ様……』
妖たちが呟く。
その声は驚きと尊敬に満ちていた。
『ただいま、みんな。──ありがとう人の子』
リオウはお礼を言った。
そしてリオウは結界を夏目が切ったことで動けるようになり、古い友人に会いに行った。しかし彼はなくなっていたそうだ。
『皆に阿呆だと言われた意味が分かった気がしたよ』
彼は少し悲しそうだった。
『森へ帰ると妖たちが私のために人の家を襲う算段をしていてね。止める力が私にはなかったからお前をここへ連れてきてなんとかしてもらおうと思って友人帳を拝借したのさ。すまなかったね。夏目、美結花』
「…あなたを封印したのも人でしょう。それなのに妖たちを止めようとしてくれたんですね」
「恨んでも仕方ない事なのに……」
『ふふ、私は人が好きだからね』
リオウは微笑んだ。
(人が好きな妖──)
本当にその猟師のことを友人だと思っていたからこその言葉だ。
『だからもう、もう人里にはおりてこない。私のいる限りはこの森のものに人は襲わせまい。風呂、気持ちよかったよ。夏目。さらば、人の子。さらば』
そう言ってリオウは去って行った。
(さようなら。リオウ──)
胸の内で美結花は呟いた。少し寂しさを感じたような気がした。
「帰るわよ」
「うん」
佐貝の言葉にうなずく。
こうしてエセニャンコ先生事件は幕を閉じた。
