夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十二話 果たせなかった約束
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次の日──。
(いた……)
ルリコは教室につくと昨日会った美結花をそっと見た。
近づかないでと言われたことが気になったのだ。
彼女は黙々と本を読んでいた。
いつもそうして一人で過ごしていることが多い子だというのだけは分かっている。
クラスメイトが彼女をどことなく避けているせいでもあった。
話を聞くと何もないところで声を上げる、いきなりふらつく、嘘を言うということが多かった。
(虚言癖って言ったって、昨日話した感じだと普通だったけどな──)
昨日のことを思い返しながらルリコは噂は当てにならないと思った。
ふと美結花が顔をあげた。
見ていることを悟られたかとぎくりとする。
彼女は印象的な翡翠の瞳を外に向け、一点を見つめていた。
そしてふっと微笑んだ。
まるで窓の外に何かがいるかのように。
(何か、いるの?)
視えない何かがいる。
そんなふうに思わせてしまう笑みだった。
「ルリコ──! 体操着持っている? 忘れてきちゃって……!」
別のクラスの友達が廊下から声をかけてくる。
「うん、今日は体育ないから貸してあげる! でも明日必要だから返してね」
明日の体調次第では使わないかもしれないが、そんなことを言って渡す。
「ありがとう!」
友人は喜んで教室へと戻っていった。
それを見送り、美結花の方をみるとまた本に視線を落としていた。
(その瞳にいったい何が映っているの──?)
人には視えないものを彼女は視えるかもしれない。
そんなばかばかしいことをふと思った。
(いた……)
ルリコは教室につくと昨日会った美結花をそっと見た。
近づかないでと言われたことが気になったのだ。
彼女は黙々と本を読んでいた。
いつもそうして一人で過ごしていることが多い子だというのだけは分かっている。
クラスメイトが彼女をどことなく避けているせいでもあった。
話を聞くと何もないところで声を上げる、いきなりふらつく、嘘を言うということが多かった。
(虚言癖って言ったって、昨日話した感じだと普通だったけどな──)
昨日のことを思い返しながらルリコは噂は当てにならないと思った。
ふと美結花が顔をあげた。
見ていることを悟られたかとぎくりとする。
彼女は印象的な翡翠の瞳を外に向け、一点を見つめていた。
そしてふっと微笑んだ。
まるで窓の外に何かがいるかのように。
(何か、いるの?)
視えない何かがいる。
そんなふうに思わせてしまう笑みだった。
「ルリコ──! 体操着持っている? 忘れてきちゃって……!」
別のクラスの友達が廊下から声をかけてくる。
「うん、今日は体育ないから貸してあげる! でも明日必要だから返してね」
明日の体調次第では使わないかもしれないが、そんなことを言って渡す。
「ありがとう!」
友人は喜んで教室へと戻っていった。
それを見送り、美結花の方をみるとまた本に視線を落としていた。
(その瞳にいったい何が映っているの──?)
人には視えないものを彼女は視えるかもしれない。
そんなばかばかしいことをふと思った。
