夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十二話 果たせなかった約束
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あ~。まずいよね……。今日のテストの点数悪かった……」
ルリコはぐったりとテスト用紙を見つめる。
(このままだと心配しちゃうよね、お父さんもお母さんも。ただでさえ私が迷惑をかけているのに──)
治ったはずなのに咳がこみあげてくる気がした。
(神社でお祓いしてもらった方がいいかな──。お父さんもお母さんも私のためにあそこの神社で祈ったって言っていたし)
思わずルリコはそう思った。
「よし! そうしよう!」
そう決めて神社の階段を上っていった。
それだけでも疲れる気がした。
(せっかく元気になってきたのにこれだけで疲れるなんて……)
自分の身体のことを思わず呪う。
「はあ、はあ、はあ……。ついた……!」
上まで登った時には達成感を感じた。
「よし、お参りして……。あれ?」
ルリコは首をかしげる。
神社のお堂の中に人がいる気がしたのだ。
思わず人がいたと思われる方へと向かった。
そこには最近クラスメイトになった少女が眠っていた。
(あ、この子。夏目さんだ……)
夏目美結花。
1か月前にクラスメイトになったばかりの子できれいな子だと男子生徒が噂していた。
確かにきれいだと思う。
眠っているだけでも分かるまつ毛の長さ、白い肌、黒髪は黒々としていて、今は見えない翡翠の瞳は神秘的だと話題だ。
同性ながらうっとりとする美しさだ。
ただ彼女にはどことなく近寄りがたさを感じる。
それは親せきをたらい回しにされていたせいなのか、虚言壁があると噂されているせいなのか。
だからクラスメイトになって1か月たつもどこか距離をつかみかねていた。
「わああああ!」
しばらく眺めていると悲鳴を上げて彼女は飛び起きた。
「わっ!」
ルリコは驚いて後ずさる。
「ご、ごめん……」
真っ青な顔で彼女はルリコを見て謝った。
「い、いえ。大丈夫。夢見が悪かったの?」
「……そうかもね……」
それだけを呟くと鞄を持って立ち上がった。
「もう行かなきゃ。これ以上、私に近づかない方がいいよ」
「え?」
ルリコは意味をつかみかねて首を傾げた。
「これで」
そう言って彼女は去っていった。
(どういう意味?)
後には近づかないでと言われて訳が分からないルリコが残された。
