夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三十話 東方の森にあるもの
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「祭り?」
田沼が訊いた。
田沼、多軌、速水、夏目、美結花の五人で廊下を歩いているところだった。
「ああ。次の土曜なんだ」
「いいな。行きたい」
「僕も行きたい」
田沼と速水が興味を示す。
「私も。でも三人とも大丈夫?」
多軌は妖にあてられることの多い田沼と妖にちょっかいをよくかけられる夏目と美結花を心配してくれた。
「一応先生もイカを食べに来るから小物な妖は近づいてこないと思う」
「佐貝も来るからより近づいてこないわね」
安心させるように言った。
「先生と佐貝も来るの!?」
多軌の目が輝く。
「楽しみだな。祭りってあまり行かなかったからな」
「僕も妖に鏡を盗られて以来行っていなかったからな~」
「俺もじっくり回ってみたかったんだ」
「私も。あまり見たことないからね」
五人は祭りのあんなことやこんなことをいろいろ想像する。
「あ、でもすまないが、俺と美結花は行けないかもしれないからその時は西村達を頼めるか?」
「私からもお願い。小枝たちを頼むわね」
夏目と美結花は猿面のことを思い浮かべて小枝や西村たちのことを頼んだ。
「え? …また何か妖がらみか?」
「ああ。少し気になっていることがあって」
「夏目──。教室移動だぞ──」
「美結花もよ──。早くいかないと間に合わなくなっちゃう」
西村と小枝がそれぞれ呼ぶ。
「あ。じゃあな」
「私も行かなきゃ。じゃあまた」
挨拶をして西村や小枝たちのところへと向かう。
それをため息をつきながら残った三人が見送る。
「…少しは頼ってくれるようになったってことかな」
「そうだな──…」
「そうだね──…」
田沼と速水が頷く。
「俺さ」
「え?」
「なんだい?」
田沼の方を多軌と速水が向く。
「前に一度夏目に何で藤原さんたちに視えること話さないんだって言ったことがあるんだ」
「…直球ね」
「直球だね」
「ちょっと夏目が意固地に見えたからさ」
田沼がそんなふうに言った。
「それで夏目の返答は?」
「──笑っていてほしいから話したくないって」
速水に田沼はそう答えた。
「笑っていてほしいからか……。よくわからないな」
速水は理解に苦しむ顔をした。
「──その時は速水と同じくよくわからなかったけど最近時々夏目や夏目さんが妖に喰われる夢を見るんだ。──ああ。こういうことかって」
「それで?」
速水は先を促した。
「遅刻してくる夏目や夏目さんを西村や東川さんたちはまた寝坊だって笑って待っているんだ。でも俺はヒヤッとするんだ。ワンパクねって笑って服の土をはらってくれる塔子さんたちがきっと服を汚すたび青ざめるようになってしまう。たぶん夏目や夏目さんたちにとってそれが一番怖いのかもな」
「日常が崩れるのが怖いからこそか……」
速水が納得したように呟いた。
田沼が訊いた。
田沼、多軌、速水、夏目、美結花の五人で廊下を歩いているところだった。
「ああ。次の土曜なんだ」
「いいな。行きたい」
「僕も行きたい」
田沼と速水が興味を示す。
「私も。でも三人とも大丈夫?」
多軌は妖にあてられることの多い田沼と妖にちょっかいをよくかけられる夏目と美結花を心配してくれた。
「一応先生もイカを食べに来るから小物な妖は近づいてこないと思う」
「佐貝も来るからより近づいてこないわね」
安心させるように言った。
「先生と佐貝も来るの!?」
多軌の目が輝く。
「楽しみだな。祭りってあまり行かなかったからな」
「僕も妖に鏡を盗られて以来行っていなかったからな~」
「俺もじっくり回ってみたかったんだ」
「私も。あまり見たことないからね」
五人は祭りのあんなことやこんなことをいろいろ想像する。
「あ、でもすまないが、俺と美結花は行けないかもしれないからその時は西村達を頼めるか?」
「私からもお願い。小枝たちを頼むわね」
夏目と美結花は猿面のことを思い浮かべて小枝や西村たちのことを頼んだ。
「え? …また何か妖がらみか?」
「ああ。少し気になっていることがあって」
「夏目──。教室移動だぞ──」
「美結花もよ──。早くいかないと間に合わなくなっちゃう」
西村と小枝がそれぞれ呼ぶ。
「あ。じゃあな」
「私も行かなきゃ。じゃあまた」
挨拶をして西村や小枝たちのところへと向かう。
それをため息をつきながら残った三人が見送る。
「…少しは頼ってくれるようになったってことかな」
「そうだな──…」
「そうだね──…」
田沼と速水が頷く。
「俺さ」
「え?」
「なんだい?」
田沼の方を多軌と速水が向く。
「前に一度夏目に何で藤原さんたちに視えること話さないんだって言ったことがあるんだ」
「…直球ね」
「直球だね」
「ちょっと夏目が意固地に見えたからさ」
田沼がそんなふうに言った。
「それで夏目の返答は?」
「──笑っていてほしいから話したくないって」
速水に田沼はそう答えた。
「笑っていてほしいからか……。よくわからないな」
速水は理解に苦しむ顔をした。
「──その時は速水と同じくよくわからなかったけど最近時々夏目や夏目さんが妖に喰われる夢を見るんだ。──ああ。こういうことかって」
「それで?」
速水は先を促した。
「遅刻してくる夏目や夏目さんを西村や東川さんたちはまた寝坊だって笑って待っているんだ。でも俺はヒヤッとするんだ。ワンパクねって笑って服の土をはらってくれる塔子さんたちがきっと服を汚すたび青ざめるようになってしまう。たぶん夏目や夏目さんたちにとってそれが一番怖いのかもな」
「日常が崩れるのが怖いからこそか……」
速水が納得したように呟いた。
