夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第二十九話 小さな妖
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次の日──。
「あら貴志君、寝不足?」
塔子が寝不足気味の顔をした夏目を気遣う。
「顔色良くないわ。具合は? 熱は?」
しょっちゅう熱を出す夏目を塔子は気遣う。この間も熱を出したばっかりだったので余計に心配なのだろう。
「だ、大丈夫です」
「はは。早く顔を洗ってきなさい」
滋が促す。
美結花はそのあとを追った。
彼が手に巻いてあった包帯が気になったのだ。
「貴志。その手、どうしたの?」
顔を洗っている夏目に訊く。
「ちょっと怪我しちゃってさ」
夏目は苦笑する。
「昨日のあの毛玉ね」
佐貝がズバリといった。
「そうだ。あの妖は毒を持っていたんだろう。触れただけで手が痛むのだ」
「ちょ、先生……!」
夏目が慌てる。
「ああいう見た目は無害でも毒を持っている妖は結構いるのよ。美結花も気をつけなさい」
「う、うん……。貴志も早くその怪我治るといいね」
「ああ……。でもなんでか手が伸びちゃうんだよな。助けたいっていうか……」
「分かる。なんか放っておけないって最近思うようになった」
深く深く美結花は頷いた。
「このあたりだな。昨日そいつがいたのは」
「そうなの? 結構奥の方だった……」
思わずきょろきょろあたりを見回す。
毛玉を返すために森の中に二人と二匹は踏み込んでいた。
「よし。血も止まったかな。もうカラスにいじめられるなよ。じゃあな」
「怪我なんかしないでね……。お元気で」
二人がそう言うと毛玉は夏目の手にすり寄ってきた。
「懐かれたみたい……」
「そうかもな。じゃあな」
「元気でね」
手を振って別れた。
(とりあえずあいつを森へ返すことはできた……。よかった)
ほっとしながら学校へと向かった。
「ねえ~。聞いて! この子かわいいでしょ?」
学校へ向かうと小枝が白い子犬の写真を見せてきた。
「かわいいね~! どこの犬?」
別のクラスメイトが訊いてくる。
「近所の子犬だよ。生まれたんだって」
小枝が教えてくれる。
「あの子を思い出すな……」
今朝の毛玉を思い出してしまう。
「え? 美結花も何か動物飼いたいって思っているの?」
「それともどこかで見かけた?」
「見かけたが近いかな……。白くてこの子みたいにふわふわしていたよ」
嘘は言っていない。普通の人に視えない生き物なだけで。
「へえ~。見てみたいな」
「こ、今度見かけたら教えるね……」
思わず顔が引きつった。
どうやって見せるかが悩みどころだ。
冷や汗をかいていると男子の方が騒がしくなった。
「男子の方が騒がしいわね……」
「なんか夏目君に気になる子がいるみたいよ」
「はあ? 貴志に?」
「なんか辻と西村がそんな話している。実際気になるよね。夏目君ってかっこいいしから気にしている子多いんだ~」
「へ、へえ……」
確かに顔はいいものねと思った。
祖母譲りの顔の良さで女の子にとっては気になる存在なんだろう。
そう思う美結花も美少女として男子から気になる存在と思われていることは知らない。
「で、どうなの?」
「夏目君って気になる子いるのかな?」
クラスメイトに詰め寄られる。
「今はいないんじゃないかな~」
そんなふうに答えていると先生が入ってくる。
「こら~。授業始めるぞ」
「は~い!」
慌ててクラスメイトたちは席に着いた。
(た、助かった……)
少しホッとした美結花だった。
「あら貴志君、寝不足?」
塔子が寝不足気味の顔をした夏目を気遣う。
「顔色良くないわ。具合は? 熱は?」
しょっちゅう熱を出す夏目を塔子は気遣う。この間も熱を出したばっかりだったので余計に心配なのだろう。
「だ、大丈夫です」
「はは。早く顔を洗ってきなさい」
滋が促す。
美結花はそのあとを追った。
彼が手に巻いてあった包帯が気になったのだ。
「貴志。その手、どうしたの?」
顔を洗っている夏目に訊く。
「ちょっと怪我しちゃってさ」
夏目は苦笑する。
「昨日のあの毛玉ね」
佐貝がズバリといった。
「そうだ。あの妖は毒を持っていたんだろう。触れただけで手が痛むのだ」
「ちょ、先生……!」
夏目が慌てる。
「ああいう見た目は無害でも毒を持っている妖は結構いるのよ。美結花も気をつけなさい」
「う、うん……。貴志も早くその怪我治るといいね」
「ああ……。でもなんでか手が伸びちゃうんだよな。助けたいっていうか……」
「分かる。なんか放っておけないって最近思うようになった」
深く深く美結花は頷いた。
「このあたりだな。昨日そいつがいたのは」
「そうなの? 結構奥の方だった……」
思わずきょろきょろあたりを見回す。
毛玉を返すために森の中に二人と二匹は踏み込んでいた。
「よし。血も止まったかな。もうカラスにいじめられるなよ。じゃあな」
「怪我なんかしないでね……。お元気で」
二人がそう言うと毛玉は夏目の手にすり寄ってきた。
「懐かれたみたい……」
「そうかもな。じゃあな」
「元気でね」
手を振って別れた。
(とりあえずあいつを森へ返すことはできた……。よかった)
ほっとしながら学校へと向かった。
「ねえ~。聞いて! この子かわいいでしょ?」
学校へ向かうと小枝が白い子犬の写真を見せてきた。
「かわいいね~! どこの犬?」
別のクラスメイトが訊いてくる。
「近所の子犬だよ。生まれたんだって」
小枝が教えてくれる。
「あの子を思い出すな……」
今朝の毛玉を思い出してしまう。
「え? 美結花も何か動物飼いたいって思っているの?」
「それともどこかで見かけた?」
「見かけたが近いかな……。白くてこの子みたいにふわふわしていたよ」
嘘は言っていない。普通の人に視えない生き物なだけで。
「へえ~。見てみたいな」
「こ、今度見かけたら教えるね……」
思わず顔が引きつった。
どうやって見せるかが悩みどころだ。
冷や汗をかいていると男子の方が騒がしくなった。
「男子の方が騒がしいわね……」
「なんか夏目君に気になる子がいるみたいよ」
「はあ? 貴志に?」
「なんか辻と西村がそんな話している。実際気になるよね。夏目君ってかっこいいしから気にしている子多いんだ~」
「へ、へえ……」
確かに顔はいいものねと思った。
祖母譲りの顔の良さで女の子にとっては気になる存在なんだろう。
そう思う美結花も美少女として男子から気になる存在と思われていることは知らない。
「で、どうなの?」
「夏目君って気になる子いるのかな?」
クラスメイトに詰め寄られる。
「今はいないんじゃないかな~」
そんなふうに答えていると先生が入ってくる。
「こら~。授業始めるぞ」
「は~い!」
慌ててクラスメイトたちは席に着いた。
(た、助かった……)
少しホッとした美結花だった。
