夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第二十八話 はじめの話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『助かった。小娘……』
そんな声が聞こえたと思ったら社のドアが開いた。
中には小さな招き猫が入っていた。
「ふふっ」
怖いものが出てくると思っていたのに小さな招き猫が入っていただけだったので拍子抜けした美結花は笑ってしまった。
『笑ったな。小娘!』
それに反応したのか社がまた揺れて一匹の招き猫っぽいクリーム色の猫が現れた。
「突然笑うなんて失礼な!」
ぷんすこと招き猫っぽい妖は怒る。
「ご、ごめん……」
笑ってしまったのは事実なので謝る。
「……まあいい。それにしても怖がったりしないのね」
招き猫っぽい妖は首をかしげる。
「慣れているからね……」
美結花はあっさりと答えた。
妖が日常的に視える彼女にとって招き猫が話すなど驚くに値しない。
「ふ~ん? よほど強い力を持っているのね……。というよりこの力どこかで……」
招き猫の妖が首をかしげる。
「まあいい。とにかくここから出られたことは礼を言うわ。名前は?」
「……人に名前を尋ねるときは先に自分の名前を教えるのが礼儀だって教わらなかったの?」
美結花は負けるもんかと睨み付けた。
知らない妖に名前を教える危険性はこれまでの経験でよくわかっていた。
「生意気ね……。ますますあの女みたい」
ぼそりと妖は呟く。
「あの女って?」
「さあね」
しらばっくれて答えない。
「ふうん……」
妖の話すあの女には興味がなかったのでそれだけを言った。
「まあいいわ。私は佐貝。高貴な私にふさわしい名前よ! それで名前は?」
「……夏目。夏目美結花」
偉そうに言う妖に渋々と名前を答える。
「夏目⁉ あの女……。レイコと同じ……」
「レイコって……夏目レイコ?」
美結花は驚きに目を見開いた。
「そう。知っているの?」
「……夏目レイコは祖母の名前よ」
「祖母⁉ ……目元のあたりが確かに似ているけど……。ふうん、そんなに時が経ったの……。人間ってはかないのね……」
佐貝がぼそりと呟く。
そこにはさみしさが込められているような気がした。
「…………」
祖母とこの妖はどういった関係だったのだろうか少し気になった。
「あの……」
声をかけようとした時だった。
遠くで17時を告げる鐘が鳴る音が聞こえた。
「いけない! 早く帰らなきゃ!」
家の人が帰ってくる前に帰らないと何を言われるかわからない。
「出られてよかったね! じゃあ!」
美結花は鞄を手に取ると神社を飛び出した。
「…………」
その後姿を招き猫の妖が目を細めてみていた。
そんな声が聞こえたと思ったら社のドアが開いた。
中には小さな招き猫が入っていた。
「ふふっ」
怖いものが出てくると思っていたのに小さな招き猫が入っていただけだったので拍子抜けした美結花は笑ってしまった。
『笑ったな。小娘!』
それに反応したのか社がまた揺れて一匹の招き猫っぽいクリーム色の猫が現れた。
「突然笑うなんて失礼な!」
ぷんすこと招き猫っぽい妖は怒る。
「ご、ごめん……」
笑ってしまったのは事実なので謝る。
「……まあいい。それにしても怖がったりしないのね」
招き猫っぽい妖は首をかしげる。
「慣れているからね……」
美結花はあっさりと答えた。
妖が日常的に視える彼女にとって招き猫が話すなど驚くに値しない。
「ふ~ん? よほど強い力を持っているのね……。というよりこの力どこかで……」
招き猫の妖が首をかしげる。
「まあいい。とにかくここから出られたことは礼を言うわ。名前は?」
「……人に名前を尋ねるときは先に自分の名前を教えるのが礼儀だって教わらなかったの?」
美結花は負けるもんかと睨み付けた。
知らない妖に名前を教える危険性はこれまでの経験でよくわかっていた。
「生意気ね……。ますますあの女みたい」
ぼそりと妖は呟く。
「あの女って?」
「さあね」
しらばっくれて答えない。
「ふうん……」
妖の話すあの女には興味がなかったのでそれだけを言った。
「まあいいわ。私は佐貝。高貴な私にふさわしい名前よ! それで名前は?」
「……夏目。夏目美結花」
偉そうに言う妖に渋々と名前を答える。
「夏目⁉ あの女……。レイコと同じ……」
「レイコって……夏目レイコ?」
美結花は驚きに目を見開いた。
「そう。知っているの?」
「……夏目レイコは祖母の名前よ」
「祖母⁉ ……目元のあたりが確かに似ているけど……。ふうん、そんなに時が経ったの……。人間ってはかないのね……」
佐貝がぼそりと呟く。
そこにはさみしさが込められているような気がした。
「…………」
祖母とこの妖はどういった関係だったのだろうか少し気になった。
「あの……」
声をかけようとした時だった。
遠くで17時を告げる鐘が鳴る音が聞こえた。
「いけない! 早く帰らなきゃ!」
家の人が帰ってくる前に帰らないと何を言われるかわからない。
「出られてよかったね! じゃあ!」
美結花は鞄を手に取ると神社を飛び出した。
「…………」
その後姿を招き猫の妖が目を細めてみていた。
