夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第二十八話 はじめの話
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「──あら、あら」
体温計を取り出して塔子が呟く。
「熱があるわ。…今日はゆっくり休みなさい、貴志君。明日、朝一番にお医者様に行きましょうね……」
そう塔子は語り掛ける。
「早く治して元気になってよ、貴志」
美結花も話しかけるが、反応はない。
「貴志君?」
名前を塔子が呼ぶが辛そうだ。
思わず塔子は手を握りしめる。
「ちょっとスーパーと薬局に行ってくるわね。すぐ帰るから美結花ちゃんは猫ちゃんたちと一緒についていてあげてね」
「はい。分かりました」
美結花は頷いた。
言われなくてもそうするつもりだった。
やがて塔子が部屋から出ていく音がする。
「水をもらってくるね」
起きた時に水が必要だと思ったのだ。
「ああ。…まったく。世話のやける。あの程度の妖にあてられるとは」
ニャンコ先生が夏目の額にタオルをあてる気配がした。
水をもらいに行った後、タオルを変えたりして夏目の世話をした。
「早く良くなって……」
そう額に手を当てた時だった。
「うわあああ!」
「きゃあ!」
悲鳴を上げて夏目が起きたので思わず驚いてしまう。
「ぎゃ!」
「何⁉」
先生と佐貝も驚く。
「う……」
「急に動くな阿呆め」
急に動いて頭がくらくらしたのか布団に夏目は逆戻りした。
「だ、大丈夫? 水のむ?」
「ああ、ありがとう」
水を出しだすと夏目は飲んだ。
「…あれ? 塔子さんは?」
塔子がいないことに気づいたのかあたりをきょろきょろする。
「お前のために買い出しだ」
「薬買ってくるって」
「え⁉ こんな夜遅くに……? ……」
迷惑をかけたのではないかと夏目は心配そうな顔をした。
「大丈夫。塔子さん心配していたけど迷惑には思ってなかったよ」
美結花は安心させようと塔子の様子を話した。
「美結花の言う通りだ。大丈夫だから大人しく寝ていろ」
そう言って布団に寝かす。
「ああ……」
夏目は頷いて横になった。
「──あの妖は何だ。お前はあの妖を知っているのか?」
「え……」
夏目は驚く。
美結花を見ると彼女は頷いた。
夏目の知り合いらしき妖が襲い掛かってきたとニャンコ先生から聞いていた。
(しかもあんまりいい出会いじゃないっぽいんだよね……)
また聞きだが間違いないだろう。
「──ああ。先生と出会う少し前に会ったことがあるんだ」
そう夏目は答えた。
その時美結花は別の家にいてお互いの様子など知る由もない。
「この家の前に預かって貰っていた家にいたころ……ちょっといろいろあって……。俺はまだ妖のことをよくわかっていなくて……。──ああ。いまだってよくわかっていないけれど……」
うつらうつらと話し始める。
過去の話をし始める夏目を少し驚きをもって美結花は見つめた。
お互いに夏目の父が亡くなってから再会するまでの別々の家に引き取られていたころの話はしたことがなかった。
碌な話ではないと思っていたし、傷をえぐりたくないという防衛反応でもあった。
「まずい……。眠りたくない……」
「夏目? 夏目?」
ニャンコ先生が話しかけるも返事がない。
「眠ったみたいね……」
「ああ。やれやれ、本当に世話の焼ける。過去の出来事を見始めているぞ……」
先生はやれやれとため息をつく。
「貴志大丈夫かな?」
「さあな。ただ夢が流れ込んでいるようだからまずかったら止める。だから安心しろ」
「うん……」
美結花は頷いた。
(過去かあ……)
過去と聞いて思い出したことがある。
「ねえ、佐貝──」
「なあに美結花」
佐貝が美結花の膝に乗る。
「初めて出会った時のこと覚えてる?」
「忘れようがないわ。そのときの約束で私がここにいるんじゃない」
「そうだね……」
美結花は頷くと過去の出来事を思い出していた。
(あれは確か私が中学3年生の頃だった──)
体温計を取り出して塔子が呟く。
「熱があるわ。…今日はゆっくり休みなさい、貴志君。明日、朝一番にお医者様に行きましょうね……」
そう塔子は語り掛ける。
「早く治して元気になってよ、貴志」
美結花も話しかけるが、反応はない。
「貴志君?」
名前を塔子が呼ぶが辛そうだ。
思わず塔子は手を握りしめる。
「ちょっとスーパーと薬局に行ってくるわね。すぐ帰るから美結花ちゃんは猫ちゃんたちと一緒についていてあげてね」
「はい。分かりました」
美結花は頷いた。
言われなくてもそうするつもりだった。
やがて塔子が部屋から出ていく音がする。
「水をもらってくるね」
起きた時に水が必要だと思ったのだ。
「ああ。…まったく。世話のやける。あの程度の妖にあてられるとは」
ニャンコ先生が夏目の額にタオルをあてる気配がした。
水をもらいに行った後、タオルを変えたりして夏目の世話をした。
「早く良くなって……」
そう額に手を当てた時だった。
「うわあああ!」
「きゃあ!」
悲鳴を上げて夏目が起きたので思わず驚いてしまう。
「ぎゃ!」
「何⁉」
先生と佐貝も驚く。
「う……」
「急に動くな阿呆め」
急に動いて頭がくらくらしたのか布団に夏目は逆戻りした。
「だ、大丈夫? 水のむ?」
「ああ、ありがとう」
水を出しだすと夏目は飲んだ。
「…あれ? 塔子さんは?」
塔子がいないことに気づいたのかあたりをきょろきょろする。
「お前のために買い出しだ」
「薬買ってくるって」
「え⁉ こんな夜遅くに……? ……」
迷惑をかけたのではないかと夏目は心配そうな顔をした。
「大丈夫。塔子さん心配していたけど迷惑には思ってなかったよ」
美結花は安心させようと塔子の様子を話した。
「美結花の言う通りだ。大丈夫だから大人しく寝ていろ」
そう言って布団に寝かす。
「ああ……」
夏目は頷いて横になった。
「──あの妖は何だ。お前はあの妖を知っているのか?」
「え……」
夏目は驚く。
美結花を見ると彼女は頷いた。
夏目の知り合いらしき妖が襲い掛かってきたとニャンコ先生から聞いていた。
(しかもあんまりいい出会いじゃないっぽいんだよね……)
また聞きだが間違いないだろう。
「──ああ。先生と出会う少し前に会ったことがあるんだ」
そう夏目は答えた。
その時美結花は別の家にいてお互いの様子など知る由もない。
「この家の前に預かって貰っていた家にいたころ……ちょっといろいろあって……。俺はまだ妖のことをよくわかっていなくて……。──ああ。いまだってよくわかっていないけれど……」
うつらうつらと話し始める。
過去の話をし始める夏目を少し驚きをもって美結花は見つめた。
お互いに夏目の父が亡くなってから再会するまでの別々の家に引き取られていたころの話はしたことがなかった。
碌な話ではないと思っていたし、傷をえぐりたくないという防衛反応でもあった。
「まずい……。眠りたくない……」
「夏目? 夏目?」
ニャンコ先生が話しかけるも返事がない。
「眠ったみたいね……」
「ああ。やれやれ、本当に世話の焼ける。過去の出来事を見始めているぞ……」
先生はやれやれとため息をつく。
「貴志大丈夫かな?」
「さあな。ただ夢が流れ込んでいるようだからまずかったら止める。だから安心しろ」
「うん……」
美結花は頷いた。
(過去かあ……)
過去と聞いて思い出したことがある。
「ねえ、佐貝──」
「なあに美結花」
佐貝が美結花の膝に乗る。
「初めて出会った時のこと覚えてる?」
「忘れようがないわ。そのときの約束で私がここにいるんじゃない」
「そうだね……」
美結花は頷くと過去の出来事を思い出していた。
(あれは確か私が中学3年生の頃だった──)
