夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第三話 アサギとアカガネ
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「喉が渇いた……」
夜中にのどか乾いた美結花はむっくりと起き上がる。
その途中で夏目の部屋の前を通りかかる。
(そういえばアサギは病気だって言っていたけど……。なんの病気なんだろう?)
部屋の中には夏目と憑りついているアサギがいるはずだ。そのことに思い至った美結花はふとそう考えた。
『三本だ。アサギの右手の指はもう三本しかない』
メリーさんのそんな声が聞こえた。
(え? 三本って……)
『体が乾いた土のように崩れる奇病さ。ほかの器に移ってる間は進行が遅くなる』
アサギの病気はそのようなものだったのか。
(だから瓢箪に──)
『…感謝している。夏目。あいつが笑っているのを見たのは……壬生様の御前で、幸せそうに楽を奏でていたのが最後だった。その演奏中、突然肌が崩れ始めた。あこがれてやまない壬生様の前で』
指も頬も崩れ落ち始めた。
『…調べて、今夜分かったんだ。──次の満月の夜、磯月への道が一時だけ開く。その時までに琴を完成させ、もう一度、最後にもう一度、壬生様の前で弾かせてやりたい』
それは強い思いだった。
『…逃げるようにあの方のもとを飛び出してきてしまったから───…。それまでどうかお力を、夏目殿』
「─メリーさんは、どうして─…」
夏目の声が聞こえる。
『───おれは…ただの傘持ちさ』
思わず聞き入ってしまう。
のどの渇きもすっかりと忘れていた。
秘める思いもあるのだとその時初めて彼女は知った。
「美結花」
佐貝が美結花の足元に来ていた。
「佐貝」
「お前はまた妖に心を動かされて……」
「秘める思いもあるんだね──」
「すべての者が思いをとげるわけではないのよ──」
「うん──」
彼女は部屋に戻った。盗み聞きをした罪悪感みたいなものも少しあったし、メリーさんの思いが伝わってきたのもあった。
(メリーさんはきっと──)
夜中にのどか乾いた美結花はむっくりと起き上がる。
その途中で夏目の部屋の前を通りかかる。
(そういえばアサギは病気だって言っていたけど……。なんの病気なんだろう?)
部屋の中には夏目と憑りついているアサギがいるはずだ。そのことに思い至った美結花はふとそう考えた。
『三本だ。アサギの右手の指はもう三本しかない』
メリーさんのそんな声が聞こえた。
(え? 三本って……)
『体が乾いた土のように崩れる奇病さ。ほかの器に移ってる間は進行が遅くなる』
アサギの病気はそのようなものだったのか。
(だから瓢箪に──)
『…感謝している。夏目。あいつが笑っているのを見たのは……壬生様の御前で、幸せそうに楽を奏でていたのが最後だった。その演奏中、突然肌が崩れ始めた。あこがれてやまない壬生様の前で』
指も頬も崩れ落ち始めた。
『…調べて、今夜分かったんだ。──次の満月の夜、磯月への道が一時だけ開く。その時までに琴を完成させ、もう一度、最後にもう一度、壬生様の前で弾かせてやりたい』
それは強い思いだった。
『…逃げるようにあの方のもとを飛び出してきてしまったから───…。それまでどうかお力を、夏目殿』
「─メリーさんは、どうして─…」
夏目の声が聞こえる。
『───おれは…ただの傘持ちさ』
思わず聞き入ってしまう。
のどの渇きもすっかりと忘れていた。
秘める思いもあるのだとその時初めて彼女は知った。
「美結花」
佐貝が美結花の足元に来ていた。
「佐貝」
「お前はまた妖に心を動かされて……」
「秘める思いもあるんだね──」
「すべての者が思いをとげるわけではないのよ──」
「うん──」
彼女は部屋に戻った。盗み聞きをした罪悪感みたいなものも少しあったし、メリーさんの思いが伝わってきたのもあった。
(メリーさんはきっと──)
