夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第二十話 すれ違いの末に
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それから数日後、名取が美結花たちに会いに来た。
「山へ帰ってしまったのだろうな……」
カイがどこにもいないことを言うと名取はそう言った。
美結花も名取と同じ見解だった。
「──今回は出しゃばって悪かったね、夏目、美結花。古井戸の依頼を聞いたとき、君の町の近くだと知ったら片付けておきたくなってね。自分も向かうという水崎を抑え込んでまで受けたんだ」
「──え」
「──は」
美結花は絶句した。水崎を抑え込んだと言う事は初耳だった。道理で今回水崎がいなかったのだ。
「──そういうのを素直に話していればよかったんだけど。──どうもうまくいかないね」
名取はままならないとため息をついた。
「「名取さん……」」
心配してくれたのだろうかと美結花は思った。
「じゃあね」
名取はそう言って去っていった。
二人は名取の後ろ姿を見えなくなるまで見つめていた。
「──やれやれ。人とのかかわりもろくにできないくせに」
「──いきなり関わろうとするから……。もっと経験積みなさい」
「先生」
「佐貝」
茂みから姿を現した二匹に声をかける。
「だからあまり妖に関わるなと言っているんだ。いつもうまくいくとは限らん。些細なことですれ違うもんさ。それが嫌なら関わるべきではないのさ」
「ちょっとしたことで誤解をしやすいからね、妖は……。同じ人間でもうまくいかないのに……。うまくいかなくなって傷つくのが目に見えてたもの」
「──先生。慰めてくれるのか?」
「──佐貝も慰めてくれてたの?」
「阿呆。いい機会だからお前の心の傷をえぐっているのさ」
「馬鹿を言うんじゃないの。ただ心の傷をつついているだけよ」
ちょっと勘に触って美結花は佐貝の頬を引っ張った。
素直じゃないと思いつつも言い方というものがあるのだ。
「夏目く~ん! 美結花ちゃ~ん!」
多軌がやってきた。
「──タキだ。クッキー渡してやれなかったな」
「──クッキー渡せなかったと知ったらがっかりするよね……」
美結花は俯く。
「ちゃんと話してやるんだな」
「正直にね」
「──ああ」
「──そうね」
二匹の言葉に背中を押されて頷いた。
(正直に話した後、花冠の作り方を学ぼう。そしてカイに会いに行こう)
美結花は決意をした。
仲直りなんて今までしたことなかった。それもそう去っていく人はそのままにしていたからだった。
(こんな想いは初めて……)
もやもやとしたものが残りつつも美結花は多軌に話すために一歩踏み出した。
「山へ帰ってしまったのだろうな……」
カイがどこにもいないことを言うと名取はそう言った。
美結花も名取と同じ見解だった。
「──今回は出しゃばって悪かったね、夏目、美結花。古井戸の依頼を聞いたとき、君の町の近くだと知ったら片付けておきたくなってね。自分も向かうという水崎を抑え込んでまで受けたんだ」
「──え」
「──は」
美結花は絶句した。水崎を抑え込んだと言う事は初耳だった。道理で今回水崎がいなかったのだ。
「──そういうのを素直に話していればよかったんだけど。──どうもうまくいかないね」
名取はままならないとため息をついた。
「「名取さん……」」
心配してくれたのだろうかと美結花は思った。
「じゃあね」
名取はそう言って去っていった。
二人は名取の後ろ姿を見えなくなるまで見つめていた。
「──やれやれ。人とのかかわりもろくにできないくせに」
「──いきなり関わろうとするから……。もっと経験積みなさい」
「先生」
「佐貝」
茂みから姿を現した二匹に声をかける。
「だからあまり妖に関わるなと言っているんだ。いつもうまくいくとは限らん。些細なことですれ違うもんさ。それが嫌なら関わるべきではないのさ」
「ちょっとしたことで誤解をしやすいからね、妖は……。同じ人間でもうまくいかないのに……。うまくいかなくなって傷つくのが目に見えてたもの」
「──先生。慰めてくれるのか?」
「──佐貝も慰めてくれてたの?」
「阿呆。いい機会だからお前の心の傷をえぐっているのさ」
「馬鹿を言うんじゃないの。ただ心の傷をつついているだけよ」
ちょっと勘に触って美結花は佐貝の頬を引っ張った。
素直じゃないと思いつつも言い方というものがあるのだ。
「夏目く~ん! 美結花ちゃ~ん!」
多軌がやってきた。
「──タキだ。クッキー渡してやれなかったな」
「──クッキー渡せなかったと知ったらがっかりするよね……」
美結花は俯く。
「ちゃんと話してやるんだな」
「正直にね」
「──ああ」
「──そうね」
二匹の言葉に背中を押されて頷いた。
(正直に話した後、花冠の作り方を学ぼう。そしてカイに会いに行こう)
美結花は決意をした。
仲直りなんて今までしたことなかった。それもそう去っていく人はそのままにしていたからだった。
(こんな想いは初めて……)
もやもやとしたものが残りつつも美結花は多軌に話すために一歩踏み出した。
