夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第二十話 すれ違いの末に
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やがて落ち着いた二匹は調べてきたことを名取に報告し始める。
『あの「カイ」ってのは八白岳の山頂で水源を守っていた水神の類のようです。水を清める代わり供物が滞ったら岩で水源を塞いで人がやってくるのを待つ妖だったようです。しかし最近はそれも人々に忘れられ、寂しくなって耳を澄ましていたところ、同じ水脈の古井戸から鬼どもの叫ぶ声が聞こえ、麓へ降りてきたのでしょう』
「寂しさに付け込まれたか」
「「…………」」
美結花と夏目は報告を黙って聞いていた。
やがて瓜姫と笹後は傷が触るのかうめいた。
名取が休むように二匹に言うと紙人形に姿を変えた。
「柊も疲れたんじゃないのか?」
「そう言えば……。ずっといるんじゃ疲れるわよね」
美結花は柊をみた。
『夏目、美結花。私は平気だ。猫二匹殴っただけだ』
柊は平気だとアピールする。
(しかし寂しくなって降りてきたか……)
カイのことを思う。
仲間を求める気持ちが分かるだけに井戸を開けようとするカイを美結花は責められなかった。
「きっと井戸を開けて仲間を増やしたかったのだろう。しかし井戸の情報を集めるため人に混ざっているうちそれ自体が楽しくなってもう鬼どもの声にあまり耳を澄まさなくなってきていたんだな。まあ、今更蓋を開けても出てくるのは正体を失った悪霊のようなものだろう」
「そうね……。斑の言う通りね。このまま蓋を開けないでいてくれればいいんだけど……。寂しくなったら何をするか分からないからね……」
佐貝は目を細めた。
彼女はカイが暴走した場合のことを懸念していたのだ。
「君たちと彼が円満なら私が出ると余計こじれそうだ」
「「え」」
驚いた顔で二人は名取を見た。
「勝てそうもないし、手を引くよ。しかし古井戸は見つけて封印しなおした方が良いだろう。手伝えるかい?」
「! はい!」
「! ありがとうございます!」
顔を明るくして美結花は頷いた。
「あ、でもお仕事でしょう? 依頼者は納得してくれるでしょうか?」
「確かに……。大丈夫でしょうか?」
二人は依頼者のことを思って名取に訊いた。
「うん、まあ……。それは良いんだ……」
名取は目をそらした。
『あの「カイ」ってのは八白岳の山頂で水源を守っていた水神の類のようです。水を清める代わり供物が滞ったら岩で水源を塞いで人がやってくるのを待つ妖だったようです。しかし最近はそれも人々に忘れられ、寂しくなって耳を澄ましていたところ、同じ水脈の古井戸から鬼どもの叫ぶ声が聞こえ、麓へ降りてきたのでしょう』
「寂しさに付け込まれたか」
「「…………」」
美結花と夏目は報告を黙って聞いていた。
やがて瓜姫と笹後は傷が触るのかうめいた。
名取が休むように二匹に言うと紙人形に姿を変えた。
「柊も疲れたんじゃないのか?」
「そう言えば……。ずっといるんじゃ疲れるわよね」
美結花は柊をみた。
『夏目、美結花。私は平気だ。猫二匹殴っただけだ』
柊は平気だとアピールする。
(しかし寂しくなって降りてきたか……)
カイのことを思う。
仲間を求める気持ちが分かるだけに井戸を開けようとするカイを美結花は責められなかった。
「きっと井戸を開けて仲間を増やしたかったのだろう。しかし井戸の情報を集めるため人に混ざっているうちそれ自体が楽しくなってもう鬼どもの声にあまり耳を澄まさなくなってきていたんだな。まあ、今更蓋を開けても出てくるのは正体を失った悪霊のようなものだろう」
「そうね……。斑の言う通りね。このまま蓋を開けないでいてくれればいいんだけど……。寂しくなったら何をするか分からないからね……」
佐貝は目を細めた。
彼女はカイが暴走した場合のことを懸念していたのだ。
「君たちと彼が円満なら私が出ると余計こじれそうだ」
「「え」」
驚いた顔で二人は名取を見た。
「勝てそうもないし、手を引くよ。しかし古井戸は見つけて封印しなおした方が良いだろう。手伝えるかい?」
「! はい!」
「! ありがとうございます!」
顔を明るくして美結花は頷いた。
「あ、でもお仕事でしょう? 依頼者は納得してくれるでしょうか?」
「確かに……。大丈夫でしょうか?」
二人は依頼者のことを思って名取に訊いた。
「うん、まあ……。それは良いんだ……」
名取は目をそらした。
