夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第二十話 すれ違いの末に
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美結花はただただ走った。
前を従兄が走っているがそんなことも気にならなかった。
『そろそろ君たちにとって大事なのは人なのか妖なのか。決めたらどうだ──』
そう言った名取は選んだのだろう。人を。
それもそうだ。名取は妖を憎んでいる。
彼の皮膚にはイモリの形をした妖が住み着き、這いまわっている。彼にとって妖は災いなのだ。
だから躊躇なく人を選んだのだろう。そして人を守るために妖と対峙しているのだろう。
だけど美結花は違う。
人も妖もどちらも大事だ。
この町に来る前は違った。
人づきあいも上手くなくて、妖に絡まれてばかりだった。
早く見えなくなればいいと何度思ったことか──。
だけど今は違う。
この町に来て出会った優しい人たち──藤原夫妻や小枝や彩、北本や西村、田沼に速水、多軌。
絡むだけじゃなく力になってくれたりもする妖たち──佐貝やニャンコ先生、ヒノエ、三篠、河童、中級たちや子狐。
二つの世界を視ることで多くの人や妖に出会った。
そんな美結花にとって選べというのは難しい選択だった。
(私、どうすればいいの──?)
道端の街路樹のそばで夏目と共にうずくまって考える。
美結花はどうすればいいのかもう分からなかったのだ。
前を従兄が走っているがそんなことも気にならなかった。
『そろそろ君たちにとって大事なのは人なのか妖なのか。決めたらどうだ──』
そう言った名取は選んだのだろう。人を。
それもそうだ。名取は妖を憎んでいる。
彼の皮膚にはイモリの形をした妖が住み着き、這いまわっている。彼にとって妖は災いなのだ。
だから躊躇なく人を選んだのだろう。そして人を守るために妖と対峙しているのだろう。
だけど美結花は違う。
人も妖もどちらも大事だ。
この町に来る前は違った。
人づきあいも上手くなくて、妖に絡まれてばかりだった。
早く見えなくなればいいと何度思ったことか──。
だけど今は違う。
この町に来て出会った優しい人たち──藤原夫妻や小枝や彩、北本や西村、田沼に速水、多軌。
絡むだけじゃなく力になってくれたりもする妖たち──佐貝やニャンコ先生、ヒノエ、三篠、河童、中級たちや子狐。
二つの世界を視ることで多くの人や妖に出会った。
そんな美結花にとって選べというのは難しい選択だった。
(私、どうすればいいの──?)
道端の街路樹のそばで夏目と共にうずくまって考える。
美結花はどうすればいいのかもう分からなかったのだ。
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