夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第十六話 祖母が守った家
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ドコダ。ドコダ。アノオンナ。
カリメが家を闊歩する。
コノ私ヲオイダシタ。
くんとにおいをかぐ。
ココダ。
カリメが襖をあけて入ってくる。
そこには陣が描いてあって真ん中に夏目と美結花が座っていた。
「レイコさんはもう亡くなっている」
夏目がカリメに向かって口を開いた。
「この家も譲ってやるわけにはいかない。この家の人たちをもし苦しめるのなら……」
「「悪いが出ていってもらう!」」
二人が声をそろえて言った。
カリメが陣の中に入っていった。
すると悲鳴を上げながら落ちていった。
「ふせろ、夏目」
「伏せなさい、美結花」
ニャンコ先生と佐貝が二人を伏せさせる。
するとまぶしい光が部屋を覆うとともに襖が内からはじけ飛んだ。
「う……。やったの……?」
「う……。やったか……?」
めちゃくちゃになった部屋のどこにもカリメはいなかった。
「気配はもうないな……」
「追い出せたみたいね……」
ほっとした。
(私たちだけで追い出せたよ……。レイコさん……)
心の中で祖母に呟く。
『こんな家に住めたら幸せね……』
レイコはかつてそう言ったという。
(はい。レイコさん……)
美結花はここに住めて幸せだ。祖母が言ったとおりになった。
「しかし……。ひどいな。これは……」
ニャンコ先生が部屋を見回していった。
美結花は青ざめた。
「まずいな……。障子何枚か貼り直さないと……。小遣い足りるかな……」
「うん……。二人合わせてもきついよね……」
めちゃくちゃになった部屋を片付け始める。
「と、とりあえずはめろ」
「それから修繕するのよ」
二匹がガムテープを渡してくる。
「しかしレイコはこの惨状でやり逃げしたとは……。本当にろくでもない女だな」
「レイコはそういう女でしょ」
佐貝はやれやれとばかりにため息をついた。
「ここは…。「お気に入りの子の家」だったんだって……」
「へえ……」
美結花はそう言うのを友達の家っていうのだと思った。
彼女は一人でいすぎてそう言うのが分からなかったのだろう。
「俺もここに来るまでそういう事で人を傷つけたかもしれないな……」
「私もそうかもしれないわね……」
美結花も呟く。
沢山のことが分からないまま人を傷つけてきたかもしれないなと思った。
そしていつまでここにいられるのだろうという漠然とした不安もあった。
「それにしても……。レイコさんって結構術的なことに詳しいんだな」
「そう言えば……」
今回の術もレイコがやった方法だった。
「そうか? こんなのは初歩だぞ」
「ええ。基本中の基本よね」
「…初歩だって誰かに聞かないと分からないだろ」
「うんうん。妖に聞いたのかな……」
祖母なら脅して聞き出しそうだと思った。
「貴志。美結花」
滋の声がして固まる。
「どうした。さっきこっちからすごい音がしたが……」
心臓の音がうるさい。
部屋の惨状を見たらどう思うだろう。
そのことで頭が真っ白になる。
「…? どうした。障子…破れているぞ?」
(滋さん……)
「貴志、美結花」
声も出せないまま部屋に入ってくるのをみた。
「…どうしたんだ。この部屋…。何があった」
滋が驚く。
「なっ、何でもないんです!」
「そ、そうです。何でもないんです!」
「…これじゃまるで……あの時と……」
「おれがふざけすぎてしまって……。すみません、弁償します。すみません……」
「私も悪ノリしちゃったんです……。すみません、私も弁償します。すみません……」
真っ青になりながら謝る。
「弁償はいらない。ここは君たちの家だと言っただろう」
美結花たちの顔をみた滋はそう言って頭をなでてくれた。
(ああ。嘘をつくのだろうか……)
嘘をついたことに罪悪感があった。
レイコもそれがいやでもう会いに来なくなったのだろうか。また一人になったんだろうか。
もやもやとした思いを抱えながらそっと目を閉じた。
カリメが家を闊歩する。
コノ私ヲオイダシタ。
くんとにおいをかぐ。
ココダ。
カリメが襖をあけて入ってくる。
そこには陣が描いてあって真ん中に夏目と美結花が座っていた。
「レイコさんはもう亡くなっている」
夏目がカリメに向かって口を開いた。
「この家も譲ってやるわけにはいかない。この家の人たちをもし苦しめるのなら……」
「「悪いが出ていってもらう!」」
二人が声をそろえて言った。
カリメが陣の中に入っていった。
すると悲鳴を上げながら落ちていった。
「ふせろ、夏目」
「伏せなさい、美結花」
ニャンコ先生と佐貝が二人を伏せさせる。
するとまぶしい光が部屋を覆うとともに襖が内からはじけ飛んだ。
「う……。やったの……?」
「う……。やったか……?」
めちゃくちゃになった部屋のどこにもカリメはいなかった。
「気配はもうないな……」
「追い出せたみたいね……」
ほっとした。
(私たちだけで追い出せたよ……。レイコさん……)
心の中で祖母に呟く。
『こんな家に住めたら幸せね……』
レイコはかつてそう言ったという。
(はい。レイコさん……)
美結花はここに住めて幸せだ。祖母が言ったとおりになった。
「しかし……。ひどいな。これは……」
ニャンコ先生が部屋を見回していった。
美結花は青ざめた。
「まずいな……。障子何枚か貼り直さないと……。小遣い足りるかな……」
「うん……。二人合わせてもきついよね……」
めちゃくちゃになった部屋を片付け始める。
「と、とりあえずはめろ」
「それから修繕するのよ」
二匹がガムテープを渡してくる。
「しかしレイコはこの惨状でやり逃げしたとは……。本当にろくでもない女だな」
「レイコはそういう女でしょ」
佐貝はやれやれとばかりにため息をついた。
「ここは…。「お気に入りの子の家」だったんだって……」
「へえ……」
美結花はそう言うのを友達の家っていうのだと思った。
彼女は一人でいすぎてそう言うのが分からなかったのだろう。
「俺もここに来るまでそういう事で人を傷つけたかもしれないな……」
「私もそうかもしれないわね……」
美結花も呟く。
沢山のことが分からないまま人を傷つけてきたかもしれないなと思った。
そしていつまでここにいられるのだろうという漠然とした不安もあった。
「それにしても……。レイコさんって結構術的なことに詳しいんだな」
「そう言えば……」
今回の術もレイコがやった方法だった。
「そうか? こんなのは初歩だぞ」
「ええ。基本中の基本よね」
「…初歩だって誰かに聞かないと分からないだろ」
「うんうん。妖に聞いたのかな……」
祖母なら脅して聞き出しそうだと思った。
「貴志。美結花」
滋の声がして固まる。
「どうした。さっきこっちからすごい音がしたが……」
心臓の音がうるさい。
部屋の惨状を見たらどう思うだろう。
そのことで頭が真っ白になる。
「…? どうした。障子…破れているぞ?」
(滋さん……)
「貴志、美結花」
声も出せないまま部屋に入ってくるのをみた。
「…どうしたんだ。この部屋…。何があった」
滋が驚く。
「なっ、何でもないんです!」
「そ、そうです。何でもないんです!」
「…これじゃまるで……あの時と……」
「おれがふざけすぎてしまって……。すみません、弁償します。すみません……」
「私も悪ノリしちゃったんです……。すみません、私も弁償します。すみません……」
真っ青になりながら謝る。
「弁償はいらない。ここは君たちの家だと言っただろう」
美結花たちの顔をみた滋はそう言って頭をなでてくれた。
(ああ。嘘をつくのだろうか……)
嘘をついたことに罪悪感があった。
レイコもそれがいやでもう会いに来なくなったのだろうか。また一人になったんだろうか。
もやもやとした思いを抱えながらそっと目を閉じた。
