夏目の従妹が主人公。原作設定。黒髪に翡翠の瞳の美少女です。
第十六話 祖母が守った家
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両親のいない彼女を周りは遠巻きにしたり、変わり者だと噂していたのだという。
滋が彼女に会ったのは小学校低学年の頃──。
「えいえい。くそう、届かない!」
木の上にやってしまったボールをとろうと滋は一生懸命だった。届かないと分かっていても一生懸命になるのが子供だ。子供ならではのあきらめの悪さでジャンプしつつ頑張っていた。
そこを通りがかった女の人が木を蹴りつつとってくれた。その際に「返しなさい」と不思議なことを言っていた。
するとボールは木から落ちて滋の頭にあたった。
「いてっ」
「ふふっ」
その様子をみて女の人は笑った。
「わ、笑うな! お前は誰だ! とってくれなんて頼んでないぞ」
笑われたことにむきになってそんなことを言ってしまった。
「そうね。あんまりにもぎゃんぎゃんうるさかったからつい」
「何!?」
「ゴメンナサイ、じゃあね」
そう言って彼女は去ろうとした。
「あ、待て……」
滋は慌てて引き留めた。
「……ありがとう」
お礼を言うと彼女はじっと見つめてきた。
「あ、みろ。~コがいるぞ」
そんな彼女を高校生の一団が指さす。
そして呪われるだなんて言って石を投げてきた。
滋は焦るが、彼女は彼が持っていた枝を借りると石を打ち返した。
「遊びたいなら。遊んでやってもいいわよ」
そんなことを言うと高校生は悪態をつきながら去っていった。
「はい、ありがとう」
彼女は笑ってお礼を言って枝を返してきた。
「何笑ってんだよ! 今のは怒るところだろ!」
滋は憤慨していた。何もしていない人に石を投げるやり方が許せなかったのだ。
高校生に喰ってかかろうとする滋をレイコは止めた。
「いいのよ。子供って面白いのね。まだ人間じゃないみたい」
そんなこと言うと滋はむっとして彼女を追いかけた。
それが二人の初めての出会いだった。
それ以来、その変な女の人を見かけることが多々あった。木の高いところを見ながらひとりで喋っていたり、何かと戦っているかのように箒を振り回したりしているのをみた。その時に木の葉は不自然に舞っているかのようで噂通り怖いと思った。
「そして本当にいつみても一人でいる人だった」
夏目と美結花は黙って聞いていた。
聞けば聞くほど祖母のことだと思えてくる。
だから見かけたら声をかけるようにしていたのだという。
時々たわいもないことを話したりもしていた。
そんな頃、家の前に奇妙な落書きがあったのだという。
気にもとめなかったが、その日から家の中で変なことが起こり始めた。
「何かが家の中を走り回る音がしたり、庭が荒らされたり、窓ガラスが割れたり、母が病気になったり、父が怪我をしたり。悪いことが起き始めた」
ごくりと息をのんだ。
家の中の足音と庭が荒らされたのはすでに起きている。再び同じことが起こっているのだ。
悪いことが起きて意気消沈していた滋少年はあの変わった女の人を見つけた。
「あ、お~い」
声をかけて頭をよぎるのは近づくと呪われるという噂。
「どうかした? 最近元気ないのね」
声をかけてくる。
「馬鹿馬鹿しい! 呪いなんてあるもんか!」
滋は頭から噂を追い出すように声を荒げた。
「呪い?」
興味を持ったようだ。
「…何。呪いって話してみて」
滋は最近起きた不幸を彼女に話した。
「ん──…。まあ、「呪い」じゃないでしょうね」
話を聞いた彼女はそう言った。
「だよな! 呪いとかお化けとかあるわけない!」
滋は味方を得たような気分になって顔を輝かせた。
その様子を彼女はほほ笑んでみていた。
「ねえ、近いうち君の家に一度だけ遊びに行ってもいいかしら」
「…え?」
滋は急に言われて戸惑ったのだった。
滋が彼女に会ったのは小学校低学年の頃──。
「えいえい。くそう、届かない!」
木の上にやってしまったボールをとろうと滋は一生懸命だった。届かないと分かっていても一生懸命になるのが子供だ。子供ならではのあきらめの悪さでジャンプしつつ頑張っていた。
そこを通りがかった女の人が木を蹴りつつとってくれた。その際に「返しなさい」と不思議なことを言っていた。
するとボールは木から落ちて滋の頭にあたった。
「いてっ」
「ふふっ」
その様子をみて女の人は笑った。
「わ、笑うな! お前は誰だ! とってくれなんて頼んでないぞ」
笑われたことにむきになってそんなことを言ってしまった。
「そうね。あんまりにもぎゃんぎゃんうるさかったからつい」
「何!?」
「ゴメンナサイ、じゃあね」
そう言って彼女は去ろうとした。
「あ、待て……」
滋は慌てて引き留めた。
「……ありがとう」
お礼を言うと彼女はじっと見つめてきた。
「あ、みろ。~コがいるぞ」
そんな彼女を高校生の一団が指さす。
そして呪われるだなんて言って石を投げてきた。
滋は焦るが、彼女は彼が持っていた枝を借りると石を打ち返した。
「遊びたいなら。遊んでやってもいいわよ」
そんなことを言うと高校生は悪態をつきながら去っていった。
「はい、ありがとう」
彼女は笑ってお礼を言って枝を返してきた。
「何笑ってんだよ! 今のは怒るところだろ!」
滋は憤慨していた。何もしていない人に石を投げるやり方が許せなかったのだ。
高校生に喰ってかかろうとする滋をレイコは止めた。
「いいのよ。子供って面白いのね。まだ人間じゃないみたい」
そんなこと言うと滋はむっとして彼女を追いかけた。
それが二人の初めての出会いだった。
それ以来、その変な女の人を見かけることが多々あった。木の高いところを見ながらひとりで喋っていたり、何かと戦っているかのように箒を振り回したりしているのをみた。その時に木の葉は不自然に舞っているかのようで噂通り怖いと思った。
「そして本当にいつみても一人でいる人だった」
夏目と美結花は黙って聞いていた。
聞けば聞くほど祖母のことだと思えてくる。
だから見かけたら声をかけるようにしていたのだという。
時々たわいもないことを話したりもしていた。
そんな頃、家の前に奇妙な落書きがあったのだという。
気にもとめなかったが、その日から家の中で変なことが起こり始めた。
「何かが家の中を走り回る音がしたり、庭が荒らされたり、窓ガラスが割れたり、母が病気になったり、父が怪我をしたり。悪いことが起き始めた」
ごくりと息をのんだ。
家の中の足音と庭が荒らされたのはすでに起きている。再び同じことが起こっているのだ。
悪いことが起きて意気消沈していた滋少年はあの変わった女の人を見つけた。
「あ、お~い」
声をかけて頭をよぎるのは近づくと呪われるという噂。
「どうかした? 最近元気ないのね」
声をかけてくる。
「馬鹿馬鹿しい! 呪いなんてあるもんか!」
滋は頭から噂を追い出すように声を荒げた。
「呪い?」
興味を持ったようだ。
「…何。呪いって話してみて」
滋は最近起きた不幸を彼女に話した。
「ん──…。まあ、「呪い」じゃないでしょうね」
話を聞いた彼女はそう言った。
「だよな! 呪いとかお化けとかあるわけない!」
滋は味方を得たような気分になって顔を輝かせた。
その様子を彼女はほほ笑んでみていた。
「ねえ、近いうち君の家に一度だけ遊びに行ってもいいかしら」
「…え?」
滋は急に言われて戸惑ったのだった。
