主人公の設定です。人類側とミュウ側のW主人公。
第3章 7.逃げる者、目覚める者
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「はあ……」
発進した船の中でイレーヌはため息をついた。
(タイプ・ブルー・オリジンとタイプ・ブルー・セカンド……。実在したのね……。あの意志は……)
イレーヌの手がかすかにふるえていた。
「イレーヌ……。あの人はなぜリリナを……」
ケイトが気になったのはなぜリリナが選ばれたのかということだった。
(あの人がいなかったらリリナは普通に暮らしていたの……?)
そんなことが頭をよぎった。
「さあね……」
イレーヌにはさっぱり分からなかった。
というより現状ではケイトの幼馴染は敵でしかない。くだらない感傷に捕らわれている暇はないのだ。
「ミサイル……?」
「二つあるわね……。しかももっと早い……」
ものすごいスピードで向かってくる高速物体にキースが気付き、イレーヌが報告する。
それはジョミーとリリナだった。
「ミサイル?」
「目標は上空の船?」
マツカとオーランもミサイルに気づく。
「ここまでか……」
「く……」
悔し気にキースとイレーヌがうめく。
「私たちここまでなの……」
ケイトが俯く。
《少佐。聞こえますか?》
《大尉。聞こえますか?》
「「!!」」
声にキースとイレーヌが反応する。
《僕です。マツカです! 答えてください、アニアン少佐!》
《私、オーランです。応答してください、クロスフィールド大尉!》
知っている声に口が思わず緩む。
(マツカ、貴様か……!)
(オーラン、貴様もか……!)
心の中で返答する。
「よかった! やっぱり生きていらしたんですね!」
「信じてました。生きているって!」
マツカとオーランの顔が輝く。
《少佐、そっちにミサイルのようなものが……》
《そうです! 大尉。しかも二つも》
(聞け! 今から船を爆破する)
キースの言葉にマツカとオーランは驚く。
(今動力炉を暴走させたわ。船の爆破に紛れて私とキース、ケイトをサイオンシールドを貼って収容しなさい)
《待ってください! 少佐、大尉、シールドなんてそんなのやったことありません!》
《私もないです! 無理ですって!》
二人がわめく。
(できるかどうかではない! 貴様らのその力、私たちのために役立てて見せろ!)
キースが一喝する。
(やれと言われたらやれ。分かった?)
イレーヌが駄目押しする。
《はい、キース!》
《分かりました! イレーヌ!》
マツカとオーランが返事する。
船はキースたちのシャトルの方へと向かって行った。
「何者かは知らないが、お前には感謝している」
「私も感謝している。私たちをミュウの巣から出してくれた」
シートベルトを外しながらキースとイレーヌが言った。
「私を殺すのですね……」
フィシスが静かに言った。
「自分たちが助かるので精一杯なのだ。お前を助ける余裕がない」
「悪く思わないでね」
「悪魔……」
フィシスがののしる。
「その悪魔たちと同じ記憶を持つお前は魔女だな……」
そうキースが吐き捨てる。
((いまだ!))
《《はい!》》
二人が頷くとシールドを張る。
そして船が爆発する。
シールドに包まれながら三人はふわふわと宙を浮かぶ。
その時にフィシスを助けるジョミーとリリナの姿が見えた。
視線が絡み合う。
《さよなら、キャス……。今までありがとう》
悲しそうな目でリリナはケイトを見て、そういうのが見えた。
ケイトも悲しそうな顔で彼女を見つめた。
リリナがケイトを視界に映すのはこれが最後となった。
発進した船の中でイレーヌはため息をついた。
(タイプ・ブルー・オリジンとタイプ・ブルー・セカンド……。実在したのね……。あの意志は……)
イレーヌの手がかすかにふるえていた。
「イレーヌ……。あの人はなぜリリナを……」
ケイトが気になったのはなぜリリナが選ばれたのかということだった。
(あの人がいなかったらリリナは普通に暮らしていたの……?)
そんなことが頭をよぎった。
「さあね……」
イレーヌにはさっぱり分からなかった。
というより現状ではケイトの幼馴染は敵でしかない。くだらない感傷に捕らわれている暇はないのだ。
「ミサイル……?」
「二つあるわね……。しかももっと早い……」
ものすごいスピードで向かってくる高速物体にキースが気付き、イレーヌが報告する。
それはジョミーとリリナだった。
「ミサイル?」
「目標は上空の船?」
マツカとオーランもミサイルに気づく。
「ここまでか……」
「く……」
悔し気にキースとイレーヌがうめく。
「私たちここまでなの……」
ケイトが俯く。
《少佐。聞こえますか?》
《大尉。聞こえますか?》
「「!!」」
声にキースとイレーヌが反応する。
《僕です。マツカです! 答えてください、アニアン少佐!》
《私、オーランです。応答してください、クロスフィールド大尉!》
知っている声に口が思わず緩む。
(マツカ、貴様か……!)
(オーラン、貴様もか……!)
心の中で返答する。
「よかった! やっぱり生きていらしたんですね!」
「信じてました。生きているって!」
マツカとオーランの顔が輝く。
《少佐、そっちにミサイルのようなものが……》
《そうです! 大尉。しかも二つも》
(聞け! 今から船を爆破する)
キースの言葉にマツカとオーランは驚く。
(今動力炉を暴走させたわ。船の爆破に紛れて私とキース、ケイトをサイオンシールドを貼って収容しなさい)
《待ってください! 少佐、大尉、シールドなんてそんなのやったことありません!》
《私もないです! 無理ですって!》
二人がわめく。
(できるかどうかではない! 貴様らのその力、私たちのために役立てて見せろ!)
キースが一喝する。
(やれと言われたらやれ。分かった?)
イレーヌが駄目押しする。
《はい、キース!》
《分かりました! イレーヌ!》
マツカとオーランが返事する。
船はキースたちのシャトルの方へと向かって行った。
「何者かは知らないが、お前には感謝している」
「私も感謝している。私たちをミュウの巣から出してくれた」
シートベルトを外しながらキースとイレーヌが言った。
「私を殺すのですね……」
フィシスが静かに言った。
「自分たちが助かるので精一杯なのだ。お前を助ける余裕がない」
「悪く思わないでね」
「悪魔……」
フィシスがののしる。
「その悪魔たちと同じ記憶を持つお前は魔女だな……」
そうキースが吐き捨てる。
((いまだ!))
《《はい!》》
二人が頷くとシールドを張る。
そして船が爆発する。
シールドに包まれながら三人はふわふわと宙を浮かぶ。
その時にフィシスを助けるジョミーとリリナの姿が見えた。
視線が絡み合う。
《さよなら、キャス……。今までありがとう》
悲しそうな目でリリナはケイトを見て、そういうのが見えた。
ケイトも悲しそうな顔で彼女を見つめた。
リリナがケイトを視界に映すのはこれが最後となった。
