主人公の設定です。人類側とミュウ側のW主人公。
第3章 7.逃げる者、目覚める者
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「はあ! たあ!」
ミュウたちを殴打して追跡を振り払う。
「弱すぎる……。全く訓練されていない。兵士失格ね……」
イレーヌはため息をついた。
「どうしてこんなひどいことをするんです?」
フィシスが二人に訊いた。
「ひどい? ではお前たちが我々にしたことはどうなんだ?」
「そうよ。物理的ではないにしろ相当苦しい拷問だったわ!」
フィシスをキースとイレーヌが締め上げる。
「お前たちは排除されるべき存在だ。SD体制下で適正な人類を生み出す過程で生まれる不純物」
「その不純物を処分するために我々メンバーズはいる」
その言葉にフィシスは怯えた。
何の感情も浮かんでいなかったからだ。
(フィシス……。答えてくれ……)
(答えて……。フィシス……)
ゆっくりとブルーとセレーネが進んでいく。
(何が起きているの……? この船内に満ちている憎悪と絶望……。異質なものが輪を乱している……)
セレーネは船内に満ちている思念を感じ取ってぐらりと身体を揺らした。
「はあはあはあ……」
壁に手をついて息を吐く。
「セレーネ。大丈夫か?」
「ええ、ブルーこそ大丈夫」
「僕は大丈夫。それより早くいかなければ……」
「うん、わかっている……」
セレーネは頷いた。
(早くこの思念を何とかしなければ……。リリナ……ハーレイ……)
ぽつりとセレーネは呟いた。
「捕虜の捜索はどうなっている!?」
ハーレイが訊く。
『まだ見つかりません』
「この船を脱出した形跡がない。まだ船内にいるはずだ」
ハーレイが断定する。
『了解しました』
頷いて通信が切れる。
「まったく何ということじゃ……だから精神崩壊させてでもさっさと情報を引き出して処分すればよかったものを」
ゼルが文句を言う。
「老師……」
「終わったことを言っても仕方がない。トオニィとアリアは捕虜と一緒に多分いると思う。早く見つけないとカリナとアリアが……」
リリナが呟く。
「ソルジャーとカリナとミリアの接触を確認。移動止まりました。しかし以前サイオンの放出は続いています。ユアルとユウイがその近くにやってきました。接触させますか?」
「お願い。私もトオニィたちの安全を確認したら向かう」
「救出状況は!?」
ハーレイが訊く。
「8名が重軽傷です」
ヤエが報告する。
「そうか……。引き続き救出を!」
リリナはそう命令した。
《リリナ……》
「ハーレイ、何か言った?」
声が聞こえた気がしてハーレイに訊く。
「いいえ、何も」
首を横に振る。
(気のせいか?)
《リリナ……。聞こえるか?》
今度ははっきりと声が聞こえた。
「!?」
リリナは目を見開いた。
「セレーネ?」
「え? プロテクター・セレーネの声が聞こえたのですか!?」
「なんだと!?」
ブリッジがざわざわする。
「静かに! プロテクター・レイア。コンタクトをお願いします」
「ええ」
リリナは頷いた。
《セレーネ? セレーネなのですか?》
《よかった! 聞こえたようで……。ナキネズミの力を今借りているの。男の子と女の子を保護したわ……。それと……フィシスが連れていかれた……》
「嘘……!?」
思わず声を上げてしまう。
《男の子と女の子は仮死状態だけど生きている……。急いで救出を……》
《分かりました。両親に伝えます》
リリナは頷いた。
《お願いね……》
そこで限界なのか通信は切れた。
「急いでトオニィとアリアが生きていることをカリナとミリアに伝える。急いで保護を!」
「了解しました」
ハーレイは頷いて指示を出した。
(早くカリナとミリアに伝えなければ……)
リリナは目をつぶってその場へとテレポートをした。
ミュウたちを殴打して追跡を振り払う。
「弱すぎる……。全く訓練されていない。兵士失格ね……」
イレーヌはため息をついた。
「どうしてこんなひどいことをするんです?」
フィシスが二人に訊いた。
「ひどい? ではお前たちが我々にしたことはどうなんだ?」
「そうよ。物理的ではないにしろ相当苦しい拷問だったわ!」
フィシスをキースとイレーヌが締め上げる。
「お前たちは排除されるべき存在だ。SD体制下で適正な人類を生み出す過程で生まれる不純物」
「その不純物を処分するために我々メンバーズはいる」
その言葉にフィシスは怯えた。
何の感情も浮かんでいなかったからだ。
(フィシス……。答えてくれ……)
(答えて……。フィシス……)
ゆっくりとブルーとセレーネが進んでいく。
(何が起きているの……? この船内に満ちている憎悪と絶望……。異質なものが輪を乱している……)
セレーネは船内に満ちている思念を感じ取ってぐらりと身体を揺らした。
「はあはあはあ……」
壁に手をついて息を吐く。
「セレーネ。大丈夫か?」
「ええ、ブルーこそ大丈夫」
「僕は大丈夫。それより早くいかなければ……」
「うん、わかっている……」
セレーネは頷いた。
(早くこの思念を何とかしなければ……。リリナ……ハーレイ……)
ぽつりとセレーネは呟いた。
「捕虜の捜索はどうなっている!?」
ハーレイが訊く。
『まだ見つかりません』
「この船を脱出した形跡がない。まだ船内にいるはずだ」
ハーレイが断定する。
『了解しました』
頷いて通信が切れる。
「まったく何ということじゃ……だから精神崩壊させてでもさっさと情報を引き出して処分すればよかったものを」
ゼルが文句を言う。
「老師……」
「終わったことを言っても仕方がない。トオニィとアリアは捕虜と一緒に多分いると思う。早く見つけないとカリナとアリアが……」
リリナが呟く。
「ソルジャーとカリナとミリアの接触を確認。移動止まりました。しかし以前サイオンの放出は続いています。ユアルとユウイがその近くにやってきました。接触させますか?」
「お願い。私もトオニィたちの安全を確認したら向かう」
「救出状況は!?」
ハーレイが訊く。
「8名が重軽傷です」
ヤエが報告する。
「そうか……。引き続き救出を!」
リリナはそう命令した。
《リリナ……》
「ハーレイ、何か言った?」
声が聞こえた気がしてハーレイに訊く。
「いいえ、何も」
首を横に振る。
(気のせいか?)
《リリナ……。聞こえるか?》
今度ははっきりと声が聞こえた。
「!?」
リリナは目を見開いた。
「セレーネ?」
「え? プロテクター・セレーネの声が聞こえたのですか!?」
「なんだと!?」
ブリッジがざわざわする。
「静かに! プロテクター・レイア。コンタクトをお願いします」
「ええ」
リリナは頷いた。
《セレーネ? セレーネなのですか?》
《よかった! 聞こえたようで……。ナキネズミの力を今借りているの。男の子と女の子を保護したわ……。それと……フィシスが連れていかれた……》
「嘘……!?」
思わず声を上げてしまう。
《男の子と女の子は仮死状態だけど生きている……。急いで救出を……》
《分かりました。両親に伝えます》
リリナは頷いた。
《お願いね……》
そこで限界なのか通信は切れた。
「急いでトオニィとアリアが生きていることをカリナとミリアに伝える。急いで保護を!」
「了解しました」
ハーレイは頷いて指示を出した。
(早くカリナとミリアに伝えなければ……)
リリナは目をつぶってその場へとテレポートをした。
