主人公の設定です。人類側とミュウ側のW主人公。
第2章 7.青の双子
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「ごほん。それでブルー。なにか聞きたいことでもあったんでしょう?」
気を取り直してジョミーがブルーに質問した。
「お見通しってわけだね」
「ええ。あなたの心がそう言っていた気がしたので」
「成長したね……」
ただ漏れから自分の心を読むまでよくぞ成長したとばかりにブルーは目を細めた。
「あの場では聞きづらかったのだが、ドレイン博士はどんな感じだった?」
「ドレイン博士……」
ジョミーは呟く。
ユナとユラを「失敗作」と吐き捨てたドレイン博士。せっかくのタイプ・ブルーを処分しようとした彼。
そして─。
気味の悪い執着を思い出して、ジョミーとリリナは身を震わせた。
「気味が悪い男でした。どこか執着を僕たちは感じました」
「なんか狂気的なものを感じました……」
正直に二人は答えた。
ブルーとセレーネにはこちらの心など手に取るようにわかるに違いない。
「僕たちのことを地球のように美しい「青」って言ったんです。この力のことでしょうか」
ジョミーは自分をサイオンで光らせていった。
「私は水のような「青」といわれました」
「ふむ。君の力のことを美しい「青」。それも地球に例えるのはセンスがいい」
「水に例えるのもセンスがいいわね」
ブルーとセレーネは感心した。
「感心している場合ですか? ぞっとしたんですよ? それに地球の青というならあなただ。名前の通りあなたの青は美しい」
「私もセレーネの青は美しいと思うわ。月の光みたいで冴え冴えとしている」
「君にそう言われるのは悪くないね」
「そうね。嬉しいものね」
ブルーとセレーネは少し照れているようだ。
「それにしても執着か。後天的とはいえタイプ・ブルーであるユナとユラを処分しようとしたってことは……」
そこでブルーは言葉を切った。嫌な予感がするからだ。
弱視とはいえタイプ・ブルーを処分しようとしたというのは見逃せない。対兵器として作ったのなら猶更処分しようとはしないはずなのに……。
「完全なタイプ・ブルーを創ろうとしているってことね?」
セレーネが指摘をした。
「ああ。ジョミーとリリナみたいなタイプ・ブルーを生み出そうとしているんだろう。完全に健康的なミュウを」
「はあ~。馬鹿よね……」
セレーネはため息をついた。
「ジョミーとリリナは奇跡のような存在よ。人の生命力とミュウの細やかな細長い精神を持っている混血児。生み出そうとして生み出せるものじゃない。それに私はあの男を許さない」
セレーネの言い方は最後の方は怒りを感じた。
「セレーネ……?」
リリナはおそるおそるセレーネの名前を呼んだ。何を怒っているのだろう。
「ああ、ごめんなさい。あの男が貴方の髪を切ったって聞いて腹立たしくて……」
リリナの短くなった髪の一部をさらりとつかんでセレーネが言った。
この人も怒っていたらしい。
「それにしても……。あんな狂気的な人がSD体制下で生きていることが不思議です。マザーは執着を持つことや狂気的な人を許さないと思っていましたから……」
セレーネが落ち着いたところでジョミーが呟いた。
「必要だから生きているんだろうね。利用価値を感じているからあの男は生きているのだろう。時たまそんな人がいたよ」
ブルーが思い出すのは300年前のこと。アルタミラで実験体をやっていたころにやたらと自分に絡んできた男。彼も灰色の髪をしていた。
(ふむ。ジョミーに絡んでいた男も灰色だったね。関係があるのかな……)
ブルーはセレーネをちらりと見た。彼女も同じことを考えていたようで頷いた。
(調べてみるべきだろう)
そう結論付ける。
「必要だからですか……」
「利用価値……。やっぱり対ミュウの……」
リリナは呟く。
「可能性はあるわね。あなたたちは警戒を怠らないでね。あの男はきっと生き延びているから」
セレーネの忠告に二人はこくりと頷いたのだった。
気を取り直してジョミーがブルーに質問した。
「お見通しってわけだね」
「ええ。あなたの心がそう言っていた気がしたので」
「成長したね……」
ただ漏れから自分の心を読むまでよくぞ成長したとばかりにブルーは目を細めた。
「あの場では聞きづらかったのだが、ドレイン博士はどんな感じだった?」
「ドレイン博士……」
ジョミーは呟く。
ユナとユラを「失敗作」と吐き捨てたドレイン博士。せっかくのタイプ・ブルーを処分しようとした彼。
そして─。
気味の悪い執着を思い出して、ジョミーとリリナは身を震わせた。
「気味が悪い男でした。どこか執着を僕たちは感じました」
「なんか狂気的なものを感じました……」
正直に二人は答えた。
ブルーとセレーネにはこちらの心など手に取るようにわかるに違いない。
「僕たちのことを地球のように美しい「青」って言ったんです。この力のことでしょうか」
ジョミーは自分をサイオンで光らせていった。
「私は水のような「青」といわれました」
「ふむ。君の力のことを美しい「青」。それも地球に例えるのはセンスがいい」
「水に例えるのもセンスがいいわね」
ブルーとセレーネは感心した。
「感心している場合ですか? ぞっとしたんですよ? それに地球の青というならあなただ。名前の通りあなたの青は美しい」
「私もセレーネの青は美しいと思うわ。月の光みたいで冴え冴えとしている」
「君にそう言われるのは悪くないね」
「そうね。嬉しいものね」
ブルーとセレーネは少し照れているようだ。
「それにしても執着か。後天的とはいえタイプ・ブルーであるユナとユラを処分しようとしたってことは……」
そこでブルーは言葉を切った。嫌な予感がするからだ。
弱視とはいえタイプ・ブルーを処分しようとしたというのは見逃せない。対兵器として作ったのなら猶更処分しようとはしないはずなのに……。
「完全なタイプ・ブルーを創ろうとしているってことね?」
セレーネが指摘をした。
「ああ。ジョミーとリリナみたいなタイプ・ブルーを生み出そうとしているんだろう。完全に健康的なミュウを」
「はあ~。馬鹿よね……」
セレーネはため息をついた。
「ジョミーとリリナは奇跡のような存在よ。人の生命力とミュウの細やかな細長い精神を持っている混血児。生み出そうとして生み出せるものじゃない。それに私はあの男を許さない」
セレーネの言い方は最後の方は怒りを感じた。
「セレーネ……?」
リリナはおそるおそるセレーネの名前を呼んだ。何を怒っているのだろう。
「ああ、ごめんなさい。あの男が貴方の髪を切ったって聞いて腹立たしくて……」
リリナの短くなった髪の一部をさらりとつかんでセレーネが言った。
この人も怒っていたらしい。
「それにしても……。あんな狂気的な人がSD体制下で生きていることが不思議です。マザーは執着を持つことや狂気的な人を許さないと思っていましたから……」
セレーネが落ち着いたところでジョミーが呟いた。
「必要だから生きているんだろうね。利用価値を感じているからあの男は生きているのだろう。時たまそんな人がいたよ」
ブルーが思い出すのは300年前のこと。アルタミラで実験体をやっていたころにやたらと自分に絡んできた男。彼も灰色の髪をしていた。
(ふむ。ジョミーに絡んでいた男も灰色だったね。関係があるのかな……)
ブルーはセレーネをちらりと見た。彼女も同じことを考えていたようで頷いた。
(調べてみるべきだろう)
そう結論付ける。
「必要だからですか……」
「利用価値……。やっぱり対ミュウの……」
リリナは呟く。
「可能性はあるわね。あなたたちは警戒を怠らないでね。あの男はきっと生き延びているから」
セレーネの忠告に二人はこくりと頷いたのだった。