主人公の設定です。人類側とミュウ側のW主人公。
第2章 7.青の双子
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オレステスにあった研究所の跡地から双子を引き取って一週間。
彼女たちはきちんと健康診断をされ、すくすくと育っていた。
「健康状態はおおむね問題ないですね。ただ目だけは生まれつきあまり見えないみたいで……」
双子を診察していたドクターがジョミーとリリナに報告する。
リリナたちは青の間にて長老たちとブルー、セレーネと一緒に会議をしていた。そばにはリオとイオ、ファリアとナイツ、シロエとアロエが控えていた。
「目があまり見えない?」
リリナが怪訝そうに訊いた。
「はい。視力検査をしたところあまり反応していませんでした。弱視です。全く見えないというわけではないのですが、大まかな形しか見えないとみるべきかと……」
「……あの男が言っていた。彼女たちは目がほとんど見えないと。それは事実だったというわけだ……」
ドレインとの会話を思い出しながらジョミーが呟く。
「ふむ。あの男はそんなことを言っていたのか。それでほかに何か言っていたかい?」
話を聞いていたブルーがジョミーに訊く。
「……それが……」
ジョミーは言いよどんだ。あまり言いたくなかったのだ。
「ジョミー」
ブルーがたしなめるように言った。言いたくないことでも言わなくてはいけないと。
「失敗作と……。どうやら人工的にタイプ・ブルーを作ろうとしていたみたいで……。この子たちはタイプ・ブルーになったはいいけれど……。うまくいかない部分があったみたいで……」
そう言ってジョミーはブルーに記憶を共有する。
「ふむ。人工的なタイプ・ブルーか……」
「でもそんなことが可能なのでしょうか?」
エラが訊いた。
そんなことが可能だったらジョミーとリリナが現れるまでタイプ・ブルーが2人だけと言う事にはならなかっただろうと思ったのだ。
「可能だから彼女たちはいるんだろうね」
「ブルーの言うとおりね。まさかできるとは思わなかったけど。人間は倫理を無視すれば非道なこともできるってわけね」
セレーネが悲しそうに呟く。
「しかしなぜ人工的にタイプ・ブルーにする必要があったのでしょうか?」
ハーレイはそこが疑問だった。
「それはドレインが言っているわ。タイプ・ブルーにはタイプ・ブルーを。マザーはそう考えたらしいわね」
「マザーはタイプ・ブルーを…ジョミーとリリナを危険と考えたみたいだ。じゃないとあの双子を生み出そうとは思わないはずだ」
《対抗策ってことですか?》
イオが驚いた顔で双子を見る。
「そうですね。研究所にあった資料によるとあの子たちはこれまでの生み出された50人の中で唯一、タイプ・ブルーにすることに成功したとあります」
シロエが研究所の資料を思い出しながら言った。
「50人じゃと……。どこまで非人道的なんじゃ……」
「恐ろしいことを人間たちは考えますね……」
ゼルとエラが顔をしかめていった。
「その50人は……50人はどうなったの……?」
リリナは聞きたいような聞きたくないような気持で訊いた。
「あの子たち以外はすべて……」
そこでシロエは言いよどんだ。
「処分されたんだね……?」
ブルーの言葉にシロエは頷いた。
そうドレイン博士曰くの「失敗作」たちはすべて処分されてしまったのだ。
「……ひっ……!」
研究として生み出されたミュウたちの末路を思ってリリナは悲鳴を上げた。
そんなリリナの手をジョミーはそっと握った。
「それで? あの双子をどうしますか?」
リリナが落ち着いたところでハーレイが話を切り出す。
タイプ・ブルーとしての力を持ち、対ミュウ兵器として生み出された双子。
何かあるのではないかと疑われてしまうのも事実だった。
「あの双子は僕たちの仲間だ。どういう生まれにせよ、力をもっているのならミュウだ。だからこのシャングリラに迎え入れたいと思う」
ジョミーはきっぱりと言った。
《そうですね。それがいいと思います》
リオはジョミーが言いたいことが分かっていたのか穏やかに頷いた。
「みんなはどう思うだろうか」
「私はあなたがそう思うなら問題ございません」
ハーレイは賛成のようだ。
「あたしも賛成だね。命には変わりないよ」
ブラウが頷く。
「あの子たちに罪はないでしょう。良いと思います」
子供にかかわることの多い、ヒルマンはもとより賛成のようだ。
「うむ……」
「まあ、そうですね……」
ゼルとエラは引っかかることもあるようだが、賛成した。
「決まりだね」
ブルーはどこか嬉しそうだった。
彼女たちはきちんと健康診断をされ、すくすくと育っていた。
「健康状態はおおむね問題ないですね。ただ目だけは生まれつきあまり見えないみたいで……」
双子を診察していたドクターがジョミーとリリナに報告する。
リリナたちは青の間にて長老たちとブルー、セレーネと一緒に会議をしていた。そばにはリオとイオ、ファリアとナイツ、シロエとアロエが控えていた。
「目があまり見えない?」
リリナが怪訝そうに訊いた。
「はい。視力検査をしたところあまり反応していませんでした。弱視です。全く見えないというわけではないのですが、大まかな形しか見えないとみるべきかと……」
「……あの男が言っていた。彼女たちは目がほとんど見えないと。それは事実だったというわけだ……」
ドレインとの会話を思い出しながらジョミーが呟く。
「ふむ。あの男はそんなことを言っていたのか。それでほかに何か言っていたかい?」
話を聞いていたブルーがジョミーに訊く。
「……それが……」
ジョミーは言いよどんだ。あまり言いたくなかったのだ。
「ジョミー」
ブルーがたしなめるように言った。言いたくないことでも言わなくてはいけないと。
「失敗作と……。どうやら人工的にタイプ・ブルーを作ろうとしていたみたいで……。この子たちはタイプ・ブルーになったはいいけれど……。うまくいかない部分があったみたいで……」
そう言ってジョミーはブルーに記憶を共有する。
「ふむ。人工的なタイプ・ブルーか……」
「でもそんなことが可能なのでしょうか?」
エラが訊いた。
そんなことが可能だったらジョミーとリリナが現れるまでタイプ・ブルーが2人だけと言う事にはならなかっただろうと思ったのだ。
「可能だから彼女たちはいるんだろうね」
「ブルーの言うとおりね。まさかできるとは思わなかったけど。人間は倫理を無視すれば非道なこともできるってわけね」
セレーネが悲しそうに呟く。
「しかしなぜ人工的にタイプ・ブルーにする必要があったのでしょうか?」
ハーレイはそこが疑問だった。
「それはドレインが言っているわ。タイプ・ブルーにはタイプ・ブルーを。マザーはそう考えたらしいわね」
「マザーはタイプ・ブルーを…ジョミーとリリナを危険と考えたみたいだ。じゃないとあの双子を生み出そうとは思わないはずだ」
《対抗策ってことですか?》
イオが驚いた顔で双子を見る。
「そうですね。研究所にあった資料によるとあの子たちはこれまでの生み出された50人の中で唯一、タイプ・ブルーにすることに成功したとあります」
シロエが研究所の資料を思い出しながら言った。
「50人じゃと……。どこまで非人道的なんじゃ……」
「恐ろしいことを人間たちは考えますね……」
ゼルとエラが顔をしかめていった。
「その50人は……50人はどうなったの……?」
リリナは聞きたいような聞きたくないような気持で訊いた。
「あの子たち以外はすべて……」
そこでシロエは言いよどんだ。
「処分されたんだね……?」
ブルーの言葉にシロエは頷いた。
そうドレイン博士曰くの「失敗作」たちはすべて処分されてしまったのだ。
「……ひっ……!」
研究として生み出されたミュウたちの末路を思ってリリナは悲鳴を上げた。
そんなリリナの手をジョミーはそっと握った。
「それで? あの双子をどうしますか?」
リリナが落ち着いたところでハーレイが話を切り出す。
タイプ・ブルーとしての力を持ち、対ミュウ兵器として生み出された双子。
何かあるのではないかと疑われてしまうのも事実だった。
「あの双子は僕たちの仲間だ。どういう生まれにせよ、力をもっているのならミュウだ。だからこのシャングリラに迎え入れたいと思う」
ジョミーはきっぱりと言った。
《そうですね。それがいいと思います》
リオはジョミーが言いたいことが分かっていたのか穏やかに頷いた。
「みんなはどう思うだろうか」
「私はあなたがそう思うなら問題ございません」
ハーレイは賛成のようだ。
「あたしも賛成だね。命には変わりないよ」
ブラウが頷く。
「あの子たちに罪はないでしょう。良いと思います」
子供にかかわることの多い、ヒルマンはもとより賛成のようだ。
「うむ……」
「まあ、そうですね……」
ゼルとエラは引っかかることもあるようだが、賛成した。
「決まりだね」
ブルーはどこか嬉しそうだった。