エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 プロポーズはお手やわらかに
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1.サロンの絵
「お兄さまったら急に絵を見にいこうだなんてどうしたのかしら……」
馬車の中でキャロラインはぽつりと呟く。
芸術をたしなむのは貴族としては当然のことだ。
ただ今まで一緒に行こうと言われたことがなかったため、戸惑っている。
「あなたの気が晴れればと思ったんでしょう」
そう言ったのはミスティアだ。
彼女は妖精国伯爵の血筋に連なる女性で百年ほどある地で眠っていた人物だ。名を継いだ兄とその妹のキャロラインを見守りたいと言ったため、名目上は姉と言う事にしている。
その方が世間に詮索をされずに済むのだ。
「最近、キャロラインはあまり外に出なくなったしね……」
ミスティアに同意するのはクリスティナだ。ミスティアの双子の妹で同じく百年ほど眠っていた人物だ。
「そうかしら……」
夢見が良くなかったことは事実だ。そのせいで不調で外出をさけていたかもしれない。ただ人に悟らせるようなことはしていなかったと思うのだが……。
キャロラインは首を傾げた。
「エドガーって妹のことが可愛いのよね」
「うんうん。唯一の家族だからかな。ちょっとしたことも見逃さないのよね」
こそこそとミスティアとクリスティナが頷きあう。
「でもキャロラインも兄のこと相当気にしているわよね」
「ああ、あれのこと? でもあれは家族としては当然じゃない? 私だってティナには幸せになってほしいわ」
「まあ、言われてみれば……。私もティアには幸せになってほしい。それに今ではエドガーやキャロライン、リディアだって幸せになってほしいわ」
「それは私も同じよ」
ミスティアはそう言って物思いにふけっているキャロラインを見た。
やがて馬車が止まった。
「ついたみたいね。絵なんて久しぶりだわ」
「百年ほど見てないものね」
そう言ってミスティアとクリスティナはくすくすと笑いあう。
「さて、どんな絵があるのかしら」
キャロラインも絵を楽しむ余裕は今まであんまりなかった。
こうしていられるのも伯爵の妹としての地位があるからだ。
だから奪われないように立ち回らないと。
そうキャロラインは決意をすると立ち上がった。
「お兄さまったら急に絵を見にいこうだなんてどうしたのかしら……」
馬車の中でキャロラインはぽつりと呟く。
芸術をたしなむのは貴族としては当然のことだ。
ただ今まで一緒に行こうと言われたことがなかったため、戸惑っている。
「あなたの気が晴れればと思ったんでしょう」
そう言ったのはミスティアだ。
彼女は妖精国伯爵の血筋に連なる女性で百年ほどある地で眠っていた人物だ。名を継いだ兄とその妹のキャロラインを見守りたいと言ったため、名目上は姉と言う事にしている。
その方が世間に詮索をされずに済むのだ。
「最近、キャロラインはあまり外に出なくなったしね……」
ミスティアに同意するのはクリスティナだ。ミスティアの双子の妹で同じく百年ほど眠っていた人物だ。
「そうかしら……」
夢見が良くなかったことは事実だ。そのせいで不調で外出をさけていたかもしれない。ただ人に悟らせるようなことはしていなかったと思うのだが……。
キャロラインは首を傾げた。
「エドガーって妹のことが可愛いのよね」
「うんうん。唯一の家族だからかな。ちょっとしたことも見逃さないのよね」
こそこそとミスティアとクリスティナが頷きあう。
「でもキャロラインも兄のこと相当気にしているわよね」
「ああ、あれのこと? でもあれは家族としては当然じゃない? 私だってティナには幸せになってほしいわ」
「まあ、言われてみれば……。私もティアには幸せになってほしい。それに今ではエドガーやキャロライン、リディアだって幸せになってほしいわ」
「それは私も同じよ」
ミスティアはそう言って物思いにふけっているキャロラインを見た。
やがて馬車が止まった。
「ついたみたいね。絵なんて久しぶりだわ」
「百年ほど見てないものね」
そう言ってミスティアとクリスティナはくすくすと笑いあう。
「さて、どんな絵があるのかしら」
キャロラインも絵を楽しむ余裕は今まであんまりなかった。
こうしていられるのも伯爵の妹としての地位があるからだ。
だから奪われないように立ち回らないと。
そうキャロラインは決意をすると立ち上がった。
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