エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 甘い罠に気を付けて
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4.誰のための
家に帰ると兄はまだ戻ってきていなかった。
キャロラインは自室の椅子に座った。
もうすぐ奴を追いつめることができる。そう満足げに微笑んだ。
(でも、それであなたは満足なの?)
(それよりもっと大事なことがあるのではないか?)
その時、声が聞こえた。
「誰?」
キャロラインは訊ねた。
(気づかない?)
女の声が言った。
「私の中にいるという精霊なの?」
(当たりだ)
今度は男の声だった。
「姿が見えないわ」
(あなたが恐れを無くせば姿を現すわ)
(その日を楽しみにしている)
それっきり声は黙り込んだ。
「恐れ……」
今はその恐れを無くすことができない……。
自分の力が大切なものを傷つけないと分かるまではキャロラインの恐れはなくならない。
そうでないと自分の力で傷ついた仲間が報われないと思ったのだった。
家に帰ると兄はまだ戻ってきていなかった。
キャロラインは自室の椅子に座った。
もうすぐ奴を追いつめることができる。そう満足げに微笑んだ。
(でも、それであなたは満足なの?)
(それよりもっと大事なことがあるのではないか?)
その時、声が聞こえた。
「誰?」
キャロラインは訊ねた。
(気づかない?)
女の声が言った。
「私の中にいるという精霊なの?」
(当たりだ)
今度は男の声だった。
「姿が見えないわ」
(あなたが恐れを無くせば姿を現すわ)
(その日を楽しみにしている)
それっきり声は黙り込んだ。
「恐れ……」
今はその恐れを無くすことができない……。
自分の力が大切なものを傷つけないと分かるまではキャロラインの恐れはなくならない。
そうでないと自分の力で傷ついた仲間が報われないと思ったのだった。