エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 甘い罠に気を付けて
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それから二日たった。
キャロラインはリディアが襲われたという話を訊いて慌ててリディアの部屋に行った。
「リディア!」
「リディア!よかった、無事だったんだね」
兄はそう言ってリディアの両手を取った。
リディアはさっと手を振り払うと嫌味を言った。
「ええ、助かったわ。あなたがレイヴンにあたしのあとをつけさせたおかげでね」
「役に立ててよかったよ」
しかしこの兄には通じなかったようだ。
「じゃなくて、どういうつもりなのよ!変質者が現れなかったら、あたしが何も知らないうちに、どこで何をしていたかレイヴンが逐一あなたに報告してたってことでしょ?」
「そんなつもりはないよ。純粋に、きみの護衛をさせただけだ」
「まあ、都会は物騒だからね。現に襲われかけたでしょ?」
リディアはエドガーとキャロラインを睨んだ。その心配が信じられないようだ。
(それもそうかもね。一回彼女のことを生贄にしようとしたこともあるし……。それにしても奴はやはりリディアを狙っているのか……。ならこのままおとりになってもらおう)
そんなことをつらつらと考えているとレイヴンが入ってきた。
「リディアさんにお薬を。頭痛がするとのことでしたので」
「本当かい、リディア。怖い思いをしたせいだね」
エドガーがそう言って覗き込む。リディアは距離を取った。
「リディアは大丈夫なの?」
距離を置かれているのにもかまわずリディアの額に手を当てている兄に訊いた。
「……熱はないようだけど」
「そう……」
では風邪ではないのだ。
「……血を見たせいなの、もう大丈夫よ」
その言葉にキャロラインとエドガーの視線がレイヴンに向けられる。
「血?殺したのか?」
「はい」
エドガーの問いに淡々とレイヴンが答える。
「何人?」
「一人と四匹です」
「四匹?」
「四匹?」
一人は分かるが四匹?
「犬を使っていました」
犬?犬を使う人物なのか?
キャロラインはしばし考え込んだ。
エドガーも考え込んだ後レイヴンに言った。
「分かった。もういいよ」
レイヴンは頷くと薬の入ったグラスともう一つのブリキの塊をテーブルに置いた。
「リディアさんの落し物を、拾っておきましたので」
「魚の缶詰?」
エドガーが不思議そうにいびつにへこんだそれを持ち上げる。
「魚のハーブ漬けって書いてあるわ」
キャロラインはラベルを読み上げた。
「いえ、武器でしょう、おそらく」
レイヴンがそう言った。
そのときリディアがニコを睨み付けたのをキャロラインは見逃さなかった。
ニコが貰ったか何かしたのだろうとキャロラインは思った。
「ふうん、どうやって使うのかな?」
エドガーは面白そうに言った。
「試してみたい?」
やけくそ気味にリディアは言った。
「いや、遠慮しておくよ」
「一回当たればいいのよ。そしたらもっとましな性格になるんじゃないかしら?」
「ひどいな~」
キャロラインの言葉に肩をすくめながらエドガーはリディアの向かいのソファに座った。キャロラインもその隣に腰かけた。
キャロラインはリディアが襲われたという話を訊いて慌ててリディアの部屋に行った。
「リディア!」
「リディア!よかった、無事だったんだね」
兄はそう言ってリディアの両手を取った。
リディアはさっと手を振り払うと嫌味を言った。
「ええ、助かったわ。あなたがレイヴンにあたしのあとをつけさせたおかげでね」
「役に立ててよかったよ」
しかしこの兄には通じなかったようだ。
「じゃなくて、どういうつもりなのよ!変質者が現れなかったら、あたしが何も知らないうちに、どこで何をしていたかレイヴンが逐一あなたに報告してたってことでしょ?」
「そんなつもりはないよ。純粋に、きみの護衛をさせただけだ」
「まあ、都会は物騒だからね。現に襲われかけたでしょ?」
リディアはエドガーとキャロラインを睨んだ。その心配が信じられないようだ。
(それもそうかもね。一回彼女のことを生贄にしようとしたこともあるし……。それにしても奴はやはりリディアを狙っているのか……。ならこのままおとりになってもらおう)
そんなことをつらつらと考えているとレイヴンが入ってきた。
「リディアさんにお薬を。頭痛がするとのことでしたので」
「本当かい、リディア。怖い思いをしたせいだね」
エドガーがそう言って覗き込む。リディアは距離を取った。
「リディアは大丈夫なの?」
距離を置かれているのにもかまわずリディアの額に手を当てている兄に訊いた。
「……熱はないようだけど」
「そう……」
では風邪ではないのだ。
「……血を見たせいなの、もう大丈夫よ」
その言葉にキャロラインとエドガーの視線がレイヴンに向けられる。
「血?殺したのか?」
「はい」
エドガーの問いに淡々とレイヴンが答える。
「何人?」
「一人と四匹です」
「四匹?」
「四匹?」
一人は分かるが四匹?
「犬を使っていました」
犬?犬を使う人物なのか?
キャロラインはしばし考え込んだ。
エドガーも考え込んだ後レイヴンに言った。
「分かった。もういいよ」
レイヴンは頷くと薬の入ったグラスともう一つのブリキの塊をテーブルに置いた。
「リディアさんの落し物を、拾っておきましたので」
「魚の缶詰?」
エドガーが不思議そうにいびつにへこんだそれを持ち上げる。
「魚のハーブ漬けって書いてあるわ」
キャロラインはラベルを読み上げた。
「いえ、武器でしょう、おそらく」
レイヴンがそう言った。
そのときリディアがニコを睨み付けたのをキャロラインは見逃さなかった。
ニコが貰ったか何かしたのだろうとキャロラインは思った。
「ふうん、どうやって使うのかな?」
エドガーは面白そうに言った。
「試してみたい?」
やけくそ気味にリディアは言った。
「いや、遠慮しておくよ」
「一回当たればいいのよ。そしたらもっとましな性格になるんじゃないかしら?」
「ひどいな~」
キャロラインの言葉に肩をすくめながらエドガーはリディアの向かいのソファに座った。キャロラインもその隣に腰かけた。