エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 甘い罠に気を付けて
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1.グランフォルス
白い塔で鏡のようにそっくりなふたりの女性たちがお茶を飲んでいた。唯一違うのはその瞳の色だけ。
「セレネ、ルナ」
白い塔の番人の一人、ネフィレスがふたりを呼ぶ。
「何?ネフィレス」
金髪をシニヨンにし、青い瞳を持つ女性、ミスティアが訊いた。
「これからどうするつもりだい?」
「そうね~。どうする?ティナ?」
ミスティアは緑の瞳を持つ女性、クリスティナに訊いた。
「新しく青騎士伯爵になったっていう人のところにお邪魔しようかな、とは思っているけど」
「それは良いわね」
ミスティアは喜んで賛同した。
「まあ、いいけど。でも、もう少しだけここにいてくれ。きみたちが眠ってから百年もたっているわけだし、風習とかを理解してからじゃないと」
「わかったわ」
ふたりは頷いた。
「風習とかを教えてあげる前に面白いことを教えてあげる」
今まで黙っていたフィリアスが口をはさんだ。
「面白いこと?」
「面白いこと?」
ふたりは異口同音に言った。
「新しい伯爵の妹が、偉大なる力(グラン・フォルス)の持ち主らしい。彼女のパートナーはグランとフォルス」
「グランとフォルスの器が見つかったの!?」
ミスティアは驚いた。彼らの力は大きいので波の人間ではパートナーにはなれないのだ。
「でも、彼女はまだ真の力に目覚めていない。力に怯えているからね」
「どうして?」
クリスティナは怯えているという言葉に疑問を持ったようだ。
「プリンスのせいだよ。彼女の力をプリンスは欲し、力を引き出させようとしたんだ」
フィリアスの言葉にミスティアとクリスティナは顔をしかめた。
「あの悪魔……」
クリスティナは悪態をついた。
プリンスが彼女の力を引き出すために何をしたのかは大体想像がつく。
「なら、怖いものじゃない。と教えてあげなきゃね」
「そうね……」
ミスティアの言葉にクリスティナは頷いた。たしかにそう教えてあげなきゃいけない。
「そういえば、ネフィレスとフィリアスにひとつだけ言っておくわ」
「何だい?セレネ」
「いいたいことでもあるのかい?」
ミスティアの言葉にネフィレスとフィリアスは首をかしげた。
「私たちのことを外ではセレネとかルナって呼んじゃダメよ。ミスティアとクリスティナって呼びなさい」
「分かったよ」
「了解」
ネフィレスとフィリアスが頷くとミスティアは満足そうに頷いたのだった。
白い塔で鏡のようにそっくりなふたりの女性たちがお茶を飲んでいた。唯一違うのはその瞳の色だけ。
「セレネ、ルナ」
白い塔の番人の一人、ネフィレスがふたりを呼ぶ。
「何?ネフィレス」
金髪をシニヨンにし、青い瞳を持つ女性、ミスティアが訊いた。
「これからどうするつもりだい?」
「そうね~。どうする?ティナ?」
ミスティアは緑の瞳を持つ女性、クリスティナに訊いた。
「新しく青騎士伯爵になったっていう人のところにお邪魔しようかな、とは思っているけど」
「それは良いわね」
ミスティアは喜んで賛同した。
「まあ、いいけど。でも、もう少しだけここにいてくれ。きみたちが眠ってから百年もたっているわけだし、風習とかを理解してからじゃないと」
「わかったわ」
ふたりは頷いた。
「風習とかを教えてあげる前に面白いことを教えてあげる」
今まで黙っていたフィリアスが口をはさんだ。
「面白いこと?」
「面白いこと?」
ふたりは異口同音に言った。
「新しい伯爵の妹が、偉大なる力(グラン・フォルス)の持ち主らしい。彼女のパートナーはグランとフォルス」
「グランとフォルスの器が見つかったの!?」
ミスティアは驚いた。彼らの力は大きいので波の人間ではパートナーにはなれないのだ。
「でも、彼女はまだ真の力に目覚めていない。力に怯えているからね」
「どうして?」
クリスティナは怯えているという言葉に疑問を持ったようだ。
「プリンスのせいだよ。彼女の力をプリンスは欲し、力を引き出させようとしたんだ」
フィリアスの言葉にミスティアとクリスティナは顔をしかめた。
「あの悪魔……」
クリスティナは悪態をついた。
プリンスが彼女の力を引き出すために何をしたのかは大体想像がつく。
「なら、怖いものじゃない。と教えてあげなきゃね」
「そうね……」
ミスティアの言葉にクリスティナは頷いた。たしかにそう教えてあげなきゃいけない。
「そういえば、ネフィレスとフィリアスにひとつだけ言っておくわ」
「何だい?セレネ」
「いいたいことでもあるのかい?」
ミスティアの言葉にネフィレスとフィリアスは首をかしげた。
「私たちのことを外ではセレネとかルナって呼んじゃダメよ。ミスティアとクリスティナって呼びなさい」
「分かったよ」
「了解」
ネフィレスとフィリアスが頷くとミスティアは満足そうに頷いたのだった。
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