エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 あいつは優雅な大悪党
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7.とうとうメロウの宝剣へ
「エドガーさま、お許しください」
レイヴンはそう言って膝まずいた。
彼は姉のために主人の命令に背いて手を離した。それには相当の覚悟が必要だったはずだ。
「許す」
だからエドガーはそう一言だけ言った。
「……おまえにあやまらなければならないのは僕のほうだ。アーミンの苦しみを受け止めてやれなかった。悩んでいる様子はあったのに」
エドガーは吐息のように言った。
「お兄さま……」
「結局……、いまだに僕もプリンスの奴隷だ。あの男がすべてで絶対だった記憶は、容易にほどけるものじゃない。こうして、逃亡を続けている迷宮の先に、出口が見えたと思ったらあいつが待ち構えているような……。何年たっても、そんな不安が薄れることはなかった。僕でさえそうなんだから、奴の女として過ごしてきたアーミンはもっと、深い傷と恐れや不安を背負っていたはずなんだ。」
それはそうだろう。アーミンの恋心はプリンスによって傷つけられたのだ。
「少しだけ時間をくれ。すぐ戻るから」
エドガーはそう言って建物の中に入っていった。
「アーミンを亡くしてしまったわ……」
キャロラインは涙を流した。
アーミンの苦しみを受け止められなかったのはキャロラインも同じだ。
「私も悔しいです。アーミンの苦しみを分かってやれなかった」
「仲間をむざむざと目の前で亡くしてしまうなんて……」
シエルとクロウも悔しそうだ。
「リディア、ちょっと来てくれ」
しばらくして戻ってきたエドガーは心痛を引きずっていたが、リディアを呼んだ。
「レプラホーンが地下に隠しているというのは、金貨じゃないか?」
キャロラインたちはエドガーの導くまま階段の裏側にやってきた。
「ええそうだけど。なにかわかったの?」
「青騎士伯爵の金貨だよ。妖精の詩が刻んであるこれだ。それにここ、壁に穴があるだろう?金貨とぴったり同じ大きさだ。」
「ほんとだわ!」
「さすがお兄さま」
女性関係ではだらしないけどやるときはやるな。とキャロラインは思った。
「入れてみる?」
コインをいれると階段が動きだし、穴があいた。
「行こう」
エドガーに促す。
エドガー、リディア、キャロライン、シエル、クロウ、レイヴンの順で階段を下りていく。
アーミンを失った今、宝剣を手に入れるしかない。キャロラインはそう決意をしたのだった。
「エドガーさま、お許しください」
レイヴンはそう言って膝まずいた。
彼は姉のために主人の命令に背いて手を離した。それには相当の覚悟が必要だったはずだ。
「許す」
だからエドガーはそう一言だけ言った。
「……おまえにあやまらなければならないのは僕のほうだ。アーミンの苦しみを受け止めてやれなかった。悩んでいる様子はあったのに」
エドガーは吐息のように言った。
「お兄さま……」
「結局……、いまだに僕もプリンスの奴隷だ。あの男がすべてで絶対だった記憶は、容易にほどけるものじゃない。こうして、逃亡を続けている迷宮の先に、出口が見えたと思ったらあいつが待ち構えているような……。何年たっても、そんな不安が薄れることはなかった。僕でさえそうなんだから、奴の女として過ごしてきたアーミンはもっと、深い傷と恐れや不安を背負っていたはずなんだ。」
それはそうだろう。アーミンの恋心はプリンスによって傷つけられたのだ。
「少しだけ時間をくれ。すぐ戻るから」
エドガーはそう言って建物の中に入っていった。
「アーミンを亡くしてしまったわ……」
キャロラインは涙を流した。
アーミンの苦しみを受け止められなかったのはキャロラインも同じだ。
「私も悔しいです。アーミンの苦しみを分かってやれなかった」
「仲間をむざむざと目の前で亡くしてしまうなんて……」
シエルとクロウも悔しそうだ。
「リディア、ちょっと来てくれ」
しばらくして戻ってきたエドガーは心痛を引きずっていたが、リディアを呼んだ。
「レプラホーンが地下に隠しているというのは、金貨じゃないか?」
キャロラインたちはエドガーの導くまま階段の裏側にやってきた。
「ええそうだけど。なにかわかったの?」
「青騎士伯爵の金貨だよ。妖精の詩が刻んであるこれだ。それにここ、壁に穴があるだろう?金貨とぴったり同じ大きさだ。」
「ほんとだわ!」
「さすがお兄さま」
女性関係ではだらしないけどやるときはやるな。とキャロラインは思った。
「入れてみる?」
コインをいれると階段が動きだし、穴があいた。
「行こう」
エドガーに促す。
エドガー、リディア、キャロライン、シエル、クロウ、レイヴンの順で階段を下りていく。
アーミンを失った今、宝剣を手に入れるしかない。キャロラインはそう決意をしたのだった。