エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 あいつは優雅な大悪党
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やがてハスクリーたちとリディアがきた。
エドガーが頷くとレイヴンがハスクリーが気づかないうちにハスクリーの弟3人をたおした。
「おい、おまえら、奥を調べろ」
ハスクリーがそう言った次の瞬間、彼は跳ね飛ばされた。ピストルを持ち上げようとした腕をレイヴンは踏んづけ、ピストルをもぎ取るとハスクリーに向けた。
「やめて、父さまが人質になってるの!その人を殺したら、きっと父さまもアーミンも……!」
リディアが叫ぶ。だが、おそらくリディアの声は聞こえてないだろう。エドガーが止めるまで彼は止まらない。
「レイヴン、もういい。」
エドガーが声とともに姿を現した。キャロラインもあとに続く。
レイヴンは腕をおろしたが、鳩尾に一撃を与えた。
「リディア、無事でなによりだ。きっとここへ来てくれると思ったよ。当然コブつきも予想していたけどね」
不敵な笑みをたたえながらエドガーが言った。
「無事で良かったわ」
キャロラインも同じ顔をしながら言った。
「でも、あなたたちにとっても困ったことになってるわよ。あたしが“メロウの星”を見つけてハスクリーに渡さないと、父さまが殺されるの」
「つまり、僕たちは宝剣を争わなければならないわけだ」
エドガーはそう言った。
「でもリディア、アーミンも捕まっている。こいつらが邪魔者だっていう、僕たちの利害は一致するんじゃないか?“メロウの星”を奴らに渡す必要はないよ。父上を助けられるよう、僕も尽力できると思う」
リディアを生贄にするくせによく言う。キャロラインはそう思った。
「問題は、本当に宝剣が見つけられるかどうかね」
「さっそくだけど、次の妖精だ。“シルキーの十字架”とは?」
リディアは階段を上がってきてエドガーとキャロラインの側をすり抜けて、いくつか並ぶドアの前のうちの1つで立ち止まった。
「どこにも十字架はないけれど?」
「何か印でも?」
キャロラインとエドガーは不思議そうな顔をした。
「この模様、ナナカマドの木よ。ドアの材質もそうね。シルキーは幽霊みたいな妖精で、ナナカマドの木でできた十字架が苦手なの」
ドアを開けると、狭い通路が続いていた。
6人はさらに先を急ぐ。
「アーミンはどんな様子だった?」
歩きながらエドガーが訊く。それはキャロラインも気になっていたことだ。
「無事よ。でも彼女は、すごく機敏だし武器を扱えるでしょ、だから縛られてて」
「そう」
「それは心配ね。」
エドガーとキャロラインの顔が曇る。アーミンが心配だった。
「……エドガーとキャロラインのこと、心配してたわ。宝剣を盗もうとすれば、どんな危険があるか分からないもの」
「でもね、僕に青騎士伯爵の名を継ぐことができれば、妹もアーミンもレイヴンもクロウとシエルも危険と背中合わせの生活から逃れられる。とくにアーミンとシエルは、普通の若い女性らしくおしゃれをして、髪も伸ばして、きっとたくさんの男が彼女たちに想いを寄せるだろう。そしたら彼女たちが、心から信頼できる男も現れる。それにキャロラインにも苦労をかけずにすむ。社交界の花として彼女らしく自由に生きていくことができる。」
「他に方法はないの?あなたたちを追っている人が、諦めてさえくれればいいんでしょう?アメリカと違って英国では、奴隷を持つことは出来ないんだし」
「今の世の中、力に抗するのは力しかないよ。そんな、生易しい相手じゃないんだ。」
「恐ろしい相手なのよ」
きっと伝わってないんだろうなと思いながらキャロラインは言った。日の当たるところを歩いてきたリディアにはプリンスの恐ろしさはわからないだろう。
いや彼の恐ろしさは実際に被害に会った人物にしかわからないのだ。
エドガーが頷くとレイヴンがハスクリーが気づかないうちにハスクリーの弟3人をたおした。
「おい、おまえら、奥を調べろ」
ハスクリーがそう言った次の瞬間、彼は跳ね飛ばされた。ピストルを持ち上げようとした腕をレイヴンは踏んづけ、ピストルをもぎ取るとハスクリーに向けた。
「やめて、父さまが人質になってるの!その人を殺したら、きっと父さまもアーミンも……!」
リディアが叫ぶ。だが、おそらくリディアの声は聞こえてないだろう。エドガーが止めるまで彼は止まらない。
「レイヴン、もういい。」
エドガーが声とともに姿を現した。キャロラインもあとに続く。
レイヴンは腕をおろしたが、鳩尾に一撃を与えた。
「リディア、無事でなによりだ。きっとここへ来てくれると思ったよ。当然コブつきも予想していたけどね」
不敵な笑みをたたえながらエドガーが言った。
「無事で良かったわ」
キャロラインも同じ顔をしながら言った。
「でも、あなたたちにとっても困ったことになってるわよ。あたしが“メロウの星”を見つけてハスクリーに渡さないと、父さまが殺されるの」
「つまり、僕たちは宝剣を争わなければならないわけだ」
エドガーはそう言った。
「でもリディア、アーミンも捕まっている。こいつらが邪魔者だっていう、僕たちの利害は一致するんじゃないか?“メロウの星”を奴らに渡す必要はないよ。父上を助けられるよう、僕も尽力できると思う」
リディアを生贄にするくせによく言う。キャロラインはそう思った。
「問題は、本当に宝剣が見つけられるかどうかね」
「さっそくだけど、次の妖精だ。“シルキーの十字架”とは?」
リディアは階段を上がってきてエドガーとキャロラインの側をすり抜けて、いくつか並ぶドアの前のうちの1つで立ち止まった。
「どこにも十字架はないけれど?」
「何か印でも?」
キャロラインとエドガーは不思議そうな顔をした。
「この模様、ナナカマドの木よ。ドアの材質もそうね。シルキーは幽霊みたいな妖精で、ナナカマドの木でできた十字架が苦手なの」
ドアを開けると、狭い通路が続いていた。
6人はさらに先を急ぐ。
「アーミンはどんな様子だった?」
歩きながらエドガーが訊く。それはキャロラインも気になっていたことだ。
「無事よ。でも彼女は、すごく機敏だし武器を扱えるでしょ、だから縛られてて」
「そう」
「それは心配ね。」
エドガーとキャロラインの顔が曇る。アーミンが心配だった。
「……エドガーとキャロラインのこと、心配してたわ。宝剣を盗もうとすれば、どんな危険があるか分からないもの」
「でもね、僕に青騎士伯爵の名を継ぐことができれば、妹もアーミンもレイヴンもクロウとシエルも危険と背中合わせの生活から逃れられる。とくにアーミンとシエルは、普通の若い女性らしくおしゃれをして、髪も伸ばして、きっとたくさんの男が彼女たちに想いを寄せるだろう。そしたら彼女たちが、心から信頼できる男も現れる。それにキャロラインにも苦労をかけずにすむ。社交界の花として彼女らしく自由に生きていくことができる。」
「他に方法はないの?あなたたちを追っている人が、諦めてさえくれればいいんでしょう?アメリカと違って英国では、奴隷を持つことは出来ないんだし」
「今の世の中、力に抗するのは力しかないよ。そんな、生易しい相手じゃないんだ。」
「恐ろしい相手なのよ」
きっと伝わってないんだろうなと思いながらキャロラインは言った。日の当たるところを歩いてきたリディアにはプリンスの恐ろしさはわからないだろう。
いや彼の恐ろしさは実際に被害に会った人物にしかわからないのだ。