エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 恋人は幽霊
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「私が先に」
レイヴンが先頭で部屋に入る。
「では後ろは私が警戒します。シエル。お前はキャロラインさまのおそばに」
「分かったわ。兄さん」
シエルは頷いた。
クロウが最後尾につき、シエルはキャロラインのそばで周りを警戒していた。
部屋に入るとテーブルや椅子がめちゃくちゃに倒れていた。
それに燭台の明かりしかなくてもクロスやカーテン、壁や窓にも血がべっとりとついているのが分かる。
「死体はありません」
レイヴンは部屋をクロウとともに見ていたが、そう報告した。
「この近くの部屋にもないようです」
キャロラインの指示で近くの部屋を周っていたシエルがそう報告する。
「なあ子爵、どう思う?」
落ち着いてきた偽伯爵がエドガーに訊いてきた。
演技でないならようやく落ち着いてきたらしい。
「さあこの血が卿のものだと判断できないし。何より僕らは単なる客だ。家のものに報告するべきだと思う」
「しかしここのご主人はコリンズ夫人だ。言っては何だが、対処できそうなご婦人じゃない」
キャロラインはコリンズ夫人を思い浮かべた。
確かにここの惨状を見ただけで倒れそうだ。
「もう一人コリンズ家のものがいたね」
「甥っ子か。まだ子供だぞ」
「子供というほど幼くはないでしょう。一応男だし」
エドガーはレイヴンに目配せして、甥っ子を呼びに行かせた。
待っている間、キャロラインは部屋の中を見回していた。
(それにしてもずいぶん荒れているわね……。これが組織の計画の一部だとすると……。第二の殺人が起きる可能性がある……。しかしこんなことして何になる?)
「波が……」
キャロラインは窓の波を見つめて呟いたミスティアを見た。
「ミスティアお姉さま?」
「……なんでもないわ」
彼女は無理に笑うと窓から視線を外した。
「……?」
なんとなく気になる視線だったが、レイヴンが甥を連れて戻ってきたことでそちらに注目した。
「これは……ひどいな」
入りかけた入り口から数歩身を引きながら甥っ子であるオスカーは呟いた。
「オスカー君、この屋敷に不審者が侵入しなかったか調べた方がいい。念のために、スタンレー卿の行方も生死にかかわらず調べた方がいいだろう」
「そうですね、調べさせます。でも」
オスカーは疑問に思ったように首を傾げた。
「子爵、あなた方を信用していいんですか? こんなことをしたのがあなた方客人でないという証拠もない。それにそこのレディたちはずいぶんこういった場に慣れているようだ。普通悲鳴を上げるか倒れるのでは?」
「それを言うなら、僕としてもきみやコリンズ夫人や顔も見せない霊媒師殿を疑いたくなるわけだが。それにキャロラインたちは人より胆力があるだけだよ」
キャロラインは兄を睨みたくなったが、疑われたくなかったので我慢した。
ふう、と少年はため息をついた。
「もともとおれはテリーサを生き返らせるとか結婚させるとかばかげているとしか思えませんでしたよ。金目当てのろくでもない連中がたかってくるだろうってね。明日町へ使いをやって、警察を呼びます。まずいと思う方はさっさと出て行ってくださいね。そうでない方は各人で戸締りをして身を守ってください。これ以上、何か起こっても責任は持てませんから」
「案外、冷静だね」
オスカーはエドガーを睨んだ。
「そっくりお返ししますよ。子爵。一応おれはコリンズ家家長代理のつもりでここにいますから」
オスカーはきっぱりとそう言い切った。
「……やっぱり霊の仕業だ」
偽伯爵が呟く。
「ほら、この辺りは昔戦場だったって有名な場所だろ。いまだに死んだ兵士の恨みが……」
「戦場? ああ。ヘイスティングズの戦いですね。ノルマン人に侵略されたイングランドが最初に血を流した土地ってやつですか」
その言葉にクリスティナがぴくりと反応するのが見えた。
霊媒師がどうのと偽伯爵が言っていたが、聞いてはいなかった。
(ヘイスティングズになにかあるの?)
そちらが気になって少しそわそわしてしまう。
やがて話が終わってオスカーが出て行こうとするとリディアの姿をしたテリーサがうずくまる。
彼女についていたメイドが心配そうに声をかける。
エドガーがテリーサを部屋まで送り届ける。
「キャロライン行きましょう」
それを見届けるとミスティアが声をかける。
キャロラインは頷くと部屋を出ていく。
「テリーサをとっとと持ってかれちゃいましたよ。いいんですか?」
後ろで偽伯爵に声をかけているオスカーの声が聞こえた。
レイヴンが先頭で部屋に入る。
「では後ろは私が警戒します。シエル。お前はキャロラインさまのおそばに」
「分かったわ。兄さん」
シエルは頷いた。
クロウが最後尾につき、シエルはキャロラインのそばで周りを警戒していた。
部屋に入るとテーブルや椅子がめちゃくちゃに倒れていた。
それに燭台の明かりしかなくてもクロスやカーテン、壁や窓にも血がべっとりとついているのが分かる。
「死体はありません」
レイヴンは部屋をクロウとともに見ていたが、そう報告した。
「この近くの部屋にもないようです」
キャロラインの指示で近くの部屋を周っていたシエルがそう報告する。
「なあ子爵、どう思う?」
落ち着いてきた偽伯爵がエドガーに訊いてきた。
演技でないならようやく落ち着いてきたらしい。
「さあこの血が卿のものだと判断できないし。何より僕らは単なる客だ。家のものに報告するべきだと思う」
「しかしここのご主人はコリンズ夫人だ。言っては何だが、対処できそうなご婦人じゃない」
キャロラインはコリンズ夫人を思い浮かべた。
確かにここの惨状を見ただけで倒れそうだ。
「もう一人コリンズ家のものがいたね」
「甥っ子か。まだ子供だぞ」
「子供というほど幼くはないでしょう。一応男だし」
エドガーはレイヴンに目配せして、甥っ子を呼びに行かせた。
待っている間、キャロラインは部屋の中を見回していた。
(それにしてもずいぶん荒れているわね……。これが組織の計画の一部だとすると……。第二の殺人が起きる可能性がある……。しかしこんなことして何になる?)
「波が……」
キャロラインは窓の波を見つめて呟いたミスティアを見た。
「ミスティアお姉さま?」
「……なんでもないわ」
彼女は無理に笑うと窓から視線を外した。
「……?」
なんとなく気になる視線だったが、レイヴンが甥を連れて戻ってきたことでそちらに注目した。
「これは……ひどいな」
入りかけた入り口から数歩身を引きながら甥っ子であるオスカーは呟いた。
「オスカー君、この屋敷に不審者が侵入しなかったか調べた方がいい。念のために、スタンレー卿の行方も生死にかかわらず調べた方がいいだろう」
「そうですね、調べさせます。でも」
オスカーは疑問に思ったように首を傾げた。
「子爵、あなた方を信用していいんですか? こんなことをしたのがあなた方客人でないという証拠もない。それにそこのレディたちはずいぶんこういった場に慣れているようだ。普通悲鳴を上げるか倒れるのでは?」
「それを言うなら、僕としてもきみやコリンズ夫人や顔も見せない霊媒師殿を疑いたくなるわけだが。それにキャロラインたちは人より胆力があるだけだよ」
キャロラインは兄を睨みたくなったが、疑われたくなかったので我慢した。
ふう、と少年はため息をついた。
「もともとおれはテリーサを生き返らせるとか結婚させるとかばかげているとしか思えませんでしたよ。金目当てのろくでもない連中がたかってくるだろうってね。明日町へ使いをやって、警察を呼びます。まずいと思う方はさっさと出て行ってくださいね。そうでない方は各人で戸締りをして身を守ってください。これ以上、何か起こっても責任は持てませんから」
「案外、冷静だね」
オスカーはエドガーを睨んだ。
「そっくりお返ししますよ。子爵。一応おれはコリンズ家家長代理のつもりでここにいますから」
オスカーはきっぱりとそう言い切った。
「……やっぱり霊の仕業だ」
偽伯爵が呟く。
「ほら、この辺りは昔戦場だったって有名な場所だろ。いまだに死んだ兵士の恨みが……」
「戦場? ああ。ヘイスティングズの戦いですね。ノルマン人に侵略されたイングランドが最初に血を流した土地ってやつですか」
その言葉にクリスティナがぴくりと反応するのが見えた。
霊媒師がどうのと偽伯爵が言っていたが、聞いてはいなかった。
(ヘイスティングズになにかあるの?)
そちらが気になって少しそわそわしてしまう。
やがて話が終わってオスカーが出て行こうとするとリディアの姿をしたテリーサがうずくまる。
彼女についていたメイドが心配そうに声をかける。
エドガーがテリーサを部屋まで送り届ける。
「キャロライン行きましょう」
それを見届けるとミスティアが声をかける。
キャロラインは頷くと部屋を出ていく。
「テリーサをとっとと持ってかれちゃいましたよ。いいんですか?」
後ろで偽伯爵に声をかけているオスカーの声が聞こえた。
