エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 恋人は幽霊
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キャロラインは夢を見ていた。
大きな波が起きて、陸を襲っていた。
──ダメ!
キャロラインは本能的にそれは駄目だと思った。
波がこちらに向かってくるにつれ、大事なものが削られていく感覚がしたのだ。
──壊しては駄目!
もう一度叫んだ。
──あれは大事なものなの! やめて!
しかし大きな波はこちらに向かってくるのをやめない。
やがてキャロラインは波を起こしている者たちがいるのに気づいた。
彼らはある感情で波を起こしていた。
そこには仲間を傷つけられた怒りや悲しみといったものがあった。
──どうして……。あれは……。
そこでキャロラインははっと目を醒ました。
「はあ、はあ、はあ……」
キャロラインは汗をびっしょりとかいて起き上がった。
夕飯前に休憩しようと思ってうとうとしてしまったらしい。
「大丈夫ですか? キャロラインさま」
心配そうにシエルがこちらを見てくる。
「ずいぶん魘されていたようですが、ご気分はいかがでしょうか」
クロウが訊いてくる。
「ええ、大丈夫よ。飲み物をもらえる? あと着替えたいわ。汗をかいたし……」
「承知しました。飲み物を持ってきます」
「着替えを持ってきますね」
クロウとシエルはそれぞれ部屋を出て行った。
キャロラインは一人になると先ほどの夢を思い返していた。
なにか大事なものが削られる夢だった。
「今の夢は一体……」
ぽつりと呟くとドアがノックされる音がした。
「入って。お姉さま方?」
シエルが戻ってきたのかと思って入室を許可するとミスティアとクリスティナがそこにはいた。
キャロラインは驚いてベッドから立ち上がった。
「急にどうしたの? こんな格好で申し訳ないわ」
すこし恥ずかしがるとミスティアは気にしないでとだけ言った。
「なにかあなたが魘されているような気がしたから」
「心配になってきたの」
心配してくれたようだと思うと少し心が温かくなる。
「それで何の夢を見たの? 顔が真っ青よ」
「……何か大切なものが削られる夢よ。大きな波が来てそれを削ってしまうの。そうしたらよくないことが起きる気がして……」
「……そう」
ミスティアは何か考え込んでいるようだった。
「あの夢は現実? それともただの夢?」
キャロラインは不安になった。
現実で起きたら英国が大変なことになると思ったのだ。
「今のところはただの夢よ……。現実にならないようにするから少し体を休めて……」
「クロウが飲み物を持ってきてくれたみたいよ、まずはこれを飲んで」
キャロラインは頷くと紅茶を飲んだ。
レモンのさっぱりとした味ですっきりとした気分になった。
(しかしさっきの夢はなんで見たんだろうな……)
すっきりとしたキャロラインは夢をなぜ見たのか考え始めた。
大きな波が起きて、陸を襲っていた。
──ダメ!
キャロラインは本能的にそれは駄目だと思った。
波がこちらに向かってくるにつれ、大事なものが削られていく感覚がしたのだ。
──壊しては駄目!
もう一度叫んだ。
──あれは大事なものなの! やめて!
しかし大きな波はこちらに向かってくるのをやめない。
やがてキャロラインは波を起こしている者たちがいるのに気づいた。
彼らはある感情で波を起こしていた。
そこには仲間を傷つけられた怒りや悲しみといったものがあった。
──どうして……。あれは……。
そこでキャロラインははっと目を醒ました。
「はあ、はあ、はあ……」
キャロラインは汗をびっしょりとかいて起き上がった。
夕飯前に休憩しようと思ってうとうとしてしまったらしい。
「大丈夫ですか? キャロラインさま」
心配そうにシエルがこちらを見てくる。
「ずいぶん魘されていたようですが、ご気分はいかがでしょうか」
クロウが訊いてくる。
「ええ、大丈夫よ。飲み物をもらえる? あと着替えたいわ。汗をかいたし……」
「承知しました。飲み物を持ってきます」
「着替えを持ってきますね」
クロウとシエルはそれぞれ部屋を出て行った。
キャロラインは一人になると先ほどの夢を思い返していた。
なにか大事なものが削られる夢だった。
「今の夢は一体……」
ぽつりと呟くとドアがノックされる音がした。
「入って。お姉さま方?」
シエルが戻ってきたのかと思って入室を許可するとミスティアとクリスティナがそこにはいた。
キャロラインは驚いてベッドから立ち上がった。
「急にどうしたの? こんな格好で申し訳ないわ」
すこし恥ずかしがるとミスティアは気にしないでとだけ言った。
「なにかあなたが魘されているような気がしたから」
「心配になってきたの」
心配してくれたようだと思うと少し心が温かくなる。
「それで何の夢を見たの? 顔が真っ青よ」
「……何か大切なものが削られる夢よ。大きな波が来てそれを削ってしまうの。そうしたらよくないことが起きる気がして……」
「……そう」
ミスティアは何か考え込んでいるようだった。
「あの夢は現実? それともただの夢?」
キャロラインは不安になった。
現実で起きたら英国が大変なことになると思ったのだ。
「今のところはただの夢よ……。現実にならないようにするから少し体を休めて……」
「クロウが飲み物を持ってきてくれたみたいよ、まずはこれを飲んで」
キャロラインは頷くと紅茶を飲んだ。
レモンのさっぱりとした味ですっきりとした気分になった。
(しかしさっきの夢はなんで見たんだろうな……)
すっきりとしたキャロラインは夢をなぜ見たのか考え始めた。
