エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 恋人は幽霊
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ヘイスティングズに着くと馬車に乗り、屋敷まで向かった。
馬車の中は思い思いにそれぞれふけっていたため、無言だった。
リディアはコリンズ夫人を介抱したのだという。道端でうずくまっている女性を助けようとしてのことだ。
(リディアらしい……)
キャロラインは内心くすりと笑った。お人好しですぐ人を信じる。でなければだまそうとした兄を助けようとは思わないはずだ。
そしてホテルまで連れて行ったらしい。そこからリディアの行方が分からなくなっている。
コリンズ夫人は霊媒師とともにホテルを引き払っていたからだ。
(とにかくここにいるのよね……。気を引き締めないと……)
敵のところに行くのだ。何があってもおかしくない。警戒しなければと思った。
やがて丘状の島が見えてきた。その東側に赤い煉瓦色の建物が見えてきた。
あれが目的地だろう。
あそこにリディアがいる。そうキャロラインは思った。
「遠いところをお招きに応じていただき感謝します。ミドルワース子爵。こちらの方は?」
「ああ、僕の姉と妹ですよ。降霊会に興味があってどうしても見たいとの言うのでね。姉のミスティア・シェーンブルン公爵夫人とクリスティナ・サンスーシー侯爵夫人。そして妹のキャロライン・アシェンバートです。急いできてしまいましたし、ご迷惑でなければよろしいのですが」
「はじめまして、コリンズ夫人」
「クリスティナです。よろしくお願いいたしますわ」
「兄に言って無理を言ってついてきてしまいました。ご迷惑をおかけしますわ」
それぞれ挨拶する。
「とんでもない。大勢いらっしゃるとテリーサも喜びますわ。それに子爵、もうひと方先ほど到着されましたのよ」
夫人は娘が喜ぶということともう一人到着していることを伝えた。
「おや、僕より気が早いのはどなたです?」
「アシェンバート伯爵ですわ」
「ああ、女たらしだと評判ですからね」
兄の言葉にキャロラインはおかしいのをこらえるように俯いた。
偽伯爵のこととはいえ、自分で自分のことを女たらしだと認めているような気がしたのだ。
「あくまで噂ですから……」
コリンズ夫人が擁護する。よほど気に入られているらしい、偽伯爵は。
「あの、夕食まで時間があります。お部屋にご案内させていただきましょうか? それとも……」
言葉を濁したのは先客への気遣いを求めているからだろう。
「できれば伯爵にご挨拶したいのですが」
エドガーがそう言うとほっとした顔をコリンズ夫人がしたのが見えた。
「そうですか、サロンにいらっしゃいますので、こちらです」
夫人がサロンへと案内してくれる。
そこに偽伯爵がいた。
「はじめまして。いや、先日の降霊会でもお目にかかりましたが、あの時はご挨拶する間もなく」
にっこり笑って差し出したエドガーの手を鷹揚に握る彼は貴族らしさはあるように感じた。
ただ貴族ではない、とどことなく感じた。生まれながらの貴族が持っている高貴さや場を支配する威圧というものがない気がしたのだ。
「ああいう場では、むしろ言葉を交わさないのが礼儀ですからね。そちらは姉君と妹君ですかな」
「はじめまして、伯爵」
キャロラインは姉たちとともに挨拶をした。
偽伯爵は挨拶を受けて手にキスをした。やはり作法というのはわかっているようだ。
そこから兄は同じ女性を争う意気込みを伯爵にぶつけた。
おそらく偽物を動揺させようと思っているのだろう。
しかし兄の言葉に動揺する彼はプリンスの手先だろうか。
それにしては頼りない気がした。
「子爵 、レディ」
そこへレイヴンとクロウが呼びに来た。
キャロラインは偽物に挨拶をすると部屋を出た。
レイヴンとクロウの顔は珍しいことに固く、よくない知らせだと思った。
「リディアさんが見つかりました」
「本当?」
キャロラインは身を乗り出した。
「無事か?」
エドガーはまず無事を確かめた。
「分かりません」
「よくわかりません」
レイヴンとクロウは少し考えた後そう言った。
「どういう意味だ?」
「よく分かりませんってどういうこと?」
エドガーとミスティアが首をかしげる。
無事とも無事じゃないとも言わず、よく分かりませんとは?
「判断できかねます。ですからエドガーさまに確かめていただこうかと」
「ちょっとよくわからない状態なのです。キャロラインさまやミスティアさま、クリスティナさまにも確かめていただこうかと思ったのです」
そう言って二人はリディアのところへと案内してくれた。
馬車の中は思い思いにそれぞれふけっていたため、無言だった。
リディアはコリンズ夫人を介抱したのだという。道端でうずくまっている女性を助けようとしてのことだ。
(リディアらしい……)
キャロラインは内心くすりと笑った。お人好しですぐ人を信じる。でなければだまそうとした兄を助けようとは思わないはずだ。
そしてホテルまで連れて行ったらしい。そこからリディアの行方が分からなくなっている。
コリンズ夫人は霊媒師とともにホテルを引き払っていたからだ。
(とにかくここにいるのよね……。気を引き締めないと……)
敵のところに行くのだ。何があってもおかしくない。警戒しなければと思った。
やがて丘状の島が見えてきた。その東側に赤い煉瓦色の建物が見えてきた。
あれが目的地だろう。
あそこにリディアがいる。そうキャロラインは思った。
「遠いところをお招きに応じていただき感謝します。ミドルワース子爵。こちらの方は?」
「ああ、僕の姉と妹ですよ。降霊会に興味があってどうしても見たいとの言うのでね。姉のミスティア・シェーンブルン公爵夫人とクリスティナ・サンスーシー侯爵夫人。そして妹のキャロライン・アシェンバートです。急いできてしまいましたし、ご迷惑でなければよろしいのですが」
「はじめまして、コリンズ夫人」
「クリスティナです。よろしくお願いいたしますわ」
「兄に言って無理を言ってついてきてしまいました。ご迷惑をおかけしますわ」
それぞれ挨拶する。
「とんでもない。大勢いらっしゃるとテリーサも喜びますわ。それに子爵、もうひと方先ほど到着されましたのよ」
夫人は娘が喜ぶということともう一人到着していることを伝えた。
「おや、僕より気が早いのはどなたです?」
「アシェンバート伯爵ですわ」
「ああ、女たらしだと評判ですからね」
兄の言葉にキャロラインはおかしいのをこらえるように俯いた。
偽伯爵のこととはいえ、自分で自分のことを女たらしだと認めているような気がしたのだ。
「あくまで噂ですから……」
コリンズ夫人が擁護する。よほど気に入られているらしい、偽伯爵は。
「あの、夕食まで時間があります。お部屋にご案内させていただきましょうか? それとも……」
言葉を濁したのは先客への気遣いを求めているからだろう。
「できれば伯爵にご挨拶したいのですが」
エドガーがそう言うとほっとした顔をコリンズ夫人がしたのが見えた。
「そうですか、サロンにいらっしゃいますので、こちらです」
夫人がサロンへと案内してくれる。
そこに偽伯爵がいた。
「はじめまして。いや、先日の降霊会でもお目にかかりましたが、あの時はご挨拶する間もなく」
にっこり笑って差し出したエドガーの手を鷹揚に握る彼は貴族らしさはあるように感じた。
ただ貴族ではない、とどことなく感じた。生まれながらの貴族が持っている高貴さや場を支配する威圧というものがない気がしたのだ。
「ああいう場では、むしろ言葉を交わさないのが礼儀ですからね。そちらは姉君と妹君ですかな」
「はじめまして、伯爵」
キャロラインは姉たちとともに挨拶をした。
偽伯爵は挨拶を受けて手にキスをした。やはり作法というのはわかっているようだ。
そこから兄は同じ女性を争う意気込みを伯爵にぶつけた。
おそらく偽物を動揺させようと思っているのだろう。
しかし兄の言葉に動揺する彼はプリンスの手先だろうか。
それにしては頼りない気がした。
「
そこへレイヴンとクロウが呼びに来た。
キャロラインは偽物に挨拶をすると部屋を出た。
レイヴンとクロウの顔は珍しいことに固く、よくない知らせだと思った。
「リディアさんが見つかりました」
「本当?」
キャロラインは身を乗り出した。
「無事か?」
エドガーはまず無事を確かめた。
「分かりません」
「よくわかりません」
レイヴンとクロウは少し考えた後そう言った。
「どういう意味だ?」
「よく分かりませんってどういうこと?」
エドガーとミスティアが首をかしげる。
無事とも無事じゃないとも言わず、よく分かりませんとは?
「判断できかねます。ですからエドガーさまに確かめていただこうかと」
「ちょっとよくわからない状態なのです。キャロラインさまやミスティアさま、クリスティナさまにも確かめていただこうかと思ったのです」
そう言って二人はリディアのところへと案内してくれた。
