エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 プロポーズはお手やわらかに
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8.兄の策略
「ええっ───!」
のどかな伯爵邸にキャロラインの叫びが響いた。
あの後、兄とリディアは無事に戻ってきた。
そのことにキャロラインはほっとした。
また朱い月が兄の傘下に下ることに同意したというのもしばらくしてから聞いた。
最後に見た時には肯定的な反応をしていたのだし、まあそれはそうよねと納得した。身辺を脅かすものが減っていいことずくめだった。
ここまではキャロラインはご機嫌だった。
ただ兄とリディアが帰ってきた方法を聞いて彼女は叫んだ。
あまりにも信じがたい方法だったからだ。
「リディアと婚約を結んだふりをして妖精をだまして帰ってきたですって!?」
「結んだふりはひどいな。僕は本気なのに」
珍しく領地の仕事をしながら兄が嘆く。
「そこが信じられないのよね……」
「実の兄を信じられないのかい?」
ちょっと悲しそうな顔をする。普通の女性には通用するが、妹であるキャロラインには通じない。なぜならこれは兄がよく使う手段だからだ。
「このことに関してはね! シルヴァンフォードにいた時から変わってないんだから……。それで? リディアのことが好きなの?」
「……分からない。彼女のことが好きなのかただ利用価値があるから手元に置きたいのか分からないんだ……」
そう言った兄の顔は迷子の顔をしていた。
「……そう……。でもリディアが望まないことはしないでよね」
そう釘を刺す。
そこへリディアがドアをノックしながら入ってきた。
「ちょっとエドガー!」
彼女も兄に用があるらしい。
「それじゃあ行くわね」
「ああ。それでリディア、何かい?」
兄はキャロラインの退室を許可するとリディアに向き合った。
それをみて心配するだけ損だったかしらと思いつつも部屋を出た。
「ええっ───!」
のどかな伯爵邸にキャロラインの叫びが響いた。
あの後、兄とリディアは無事に戻ってきた。
そのことにキャロラインはほっとした。
また朱い月が兄の傘下に下ることに同意したというのもしばらくしてから聞いた。
最後に見た時には肯定的な反応をしていたのだし、まあそれはそうよねと納得した。身辺を脅かすものが減っていいことずくめだった。
ここまではキャロラインはご機嫌だった。
ただ兄とリディアが帰ってきた方法を聞いて彼女は叫んだ。
あまりにも信じがたい方法だったからだ。
「リディアと婚約を結んだふりをして妖精をだまして帰ってきたですって!?」
「結んだふりはひどいな。僕は本気なのに」
珍しく領地の仕事をしながら兄が嘆く。
「そこが信じられないのよね……」
「実の兄を信じられないのかい?」
ちょっと悲しそうな顔をする。普通の女性には通用するが、妹であるキャロラインには通じない。なぜならこれは兄がよく使う手段だからだ。
「このことに関してはね! シルヴァンフォードにいた時から変わってないんだから……。それで? リディアのことが好きなの?」
「……分からない。彼女のことが好きなのかただ利用価値があるから手元に置きたいのか分からないんだ……」
そう言った兄の顔は迷子の顔をしていた。
「……そう……。でもリディアが望まないことはしないでよね」
そう釘を刺す。
そこへリディアがドアをノックしながら入ってきた。
「ちょっとエドガー!」
彼女も兄に用があるらしい。
「それじゃあ行くわね」
「ああ。それでリディア、何かい?」
兄はキャロラインの退室を許可するとリディアに向き合った。
それをみて心配するだけ損だったかしらと思いつつも部屋を出た。