エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 プロポーズはお手やわらかに
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キャロラインたちは朱い月の拠点につながる裏口にいた。
そこにいるのはクロウ、シエル、キャロライン、ミスティア、クリスティナだ。
「お兄さまとレイヴンが暴れるはずだわ。そしたら私たちも行きましょう」
「ええ」
「わかったわ」
彼らは突入の合図を今か今かと待っていた。
やがてどたばたと騒音が聞こえてきた。
「……行きましょう。キャロラインさま」
クロウの言葉を合図にキャロラインたちは拠点の中に入り込んだ。
「お兄さまたちはうまくやったみたいね」
キャロラインが呟く。
その言葉通り、朱い月のメンバーに追われながらも兄とレイヴンがやってくるのが見える。
「お兄さま!」
「キャロライン! こっちだ」
ポールを探していた兄が大きな扉を指さす。
キャロラインは頷くとそこに入り込んだ。
広いホールのような部屋で所々に朱い月のモザイクが描かれている。祭壇上のところに玉座みたいな場所があり、肖像画が一つだけあった。
それをみたミスティアが息をのむ。
栗色の髪に青い瞳の男性の肖像画でスターサファイアを手にしていた。
「青騎士伯爵……?」
兄の言う通りこれはエリザベス1世の宮廷に現れたジュリアス・アシェンバートだろう。
ミスティアとクリスティナを見ると彼女たちは頷いた。
アシェンバート家の肖像画は知る限りどこにもなかった。百年前にも生きていたというミスティアとクリスティナの肖像画もなかったし、彼女たちの兄弟姉妹らしき人物の肖像画もなかった。
妖精族とつながりが強いため、魔術で悪用されるのを防いだのではないかとのことだった。
実際にそういう魔術もあるのだという。
(ならなんでこの人物は肖像画を描かせたのかしら……?)
鍵をかけた扉がどんどんいうのを聞きながらキャロラインは首を傾げた。
「そろそろ限界みたいね?」
ミスティアがドアを見ていった。
彼女の言う通り鍵は開けられるだろうし、つっかえ棒も限界なほど強くたたかれていた。
「エドガーさま、天窓から出ますか?」
レイヴンが訊いてくる。
「いや、ここで決着をつけよう」
エドガーが決断する。
「いいわね。ここほどふさわしい場所はないわ。肖像画もあるしね?」
クリスティナがほほ笑む。
それと同時に男たちがなだれ込んできた。
レイヴンがピストルをもって口髭の男のよこを撃つ。
彼は悲鳴を上げて“朱い月”のメンバーが硬直する。
「そう動かない方が良い。動いた奴から先に死んでもらうことになるからね」
そう言ってエドガーはゆっくりと彼らを見回した。
「さて諸君。君たちはみんな“朱い月”の団員か?青騎士伯爵に血の誓いを立てたその同志だというのなら、君たちは僕のしもべだと言う事だ」
「………偽物の癖に」
口髭の男、スレイドが呟く。
「君たちだって偽物だよ。まがい物のフランドレン」
そう言って彼が指にはめている赤いムーンストーンがありふれた品であり、妖精の持ち物ではないといった。
そして青騎士伯爵を頭に据えた遊びなのかと訊いた。
「我々は遊びでこんなことを始めたのではない。身を守るため、そして戦うためだ」
それをスレイドは否定した。
「遊びじゃない、ね……。それはプリンスと? ならお兄さま」
キャロラインは兄の名を呼んだ。
兄は頷くとこう言った。
「なら本気で青騎士伯爵の片腕となるつもりかい? むろん僕は君たちが使い物になるかどうか確かめたいけどね」
誰かがこちらに撃ってくる。張り詰めた均衡が崩れこちらにつかみかかろうとしてくる。
「お兄さまに手を出させない」
キャロラインはさっきを出した。
本人は気づいていなかったが、彼女の周りに淡い金色の光が包んでいたのだ。
「金色の光……!」
「偉大なる力 ……!」
何人かがひるむが、ひるまなかったものが兄につかみかかろうとし、彼は交わして祭壇に飛び乗った。
そして手にした宝剣を鞘から抜いてまっすぐに掲げる。
「僕が青騎士伯爵だ。この宝剣の主人だ。気に入らないというならかかってくるがいい。この剣に武器を向ける度胸があるのならね」
エドガーが挑発する。
「貴方たちがどう思おうと宝剣はエドガーを主人として認めているわ」
「それでもかかってこれるかしら?」
ミスティアとクリスティナが主人はエドガーだと朱い月のメンバーに向かっていった。
「来なさい、宝剣に剣を向ける度胸があるのなら」
最後にキャロラインが挑発した。
ほとんどの人間がひるむ中スレイドが「偽物から剣を奪い取れ!」といった。
(やれやれ頑固な人だな……)
キャロラインは内心ため息をついた時だった。
見知った若者が駆け込んできた。
「待ってください!」
ポールだった。
そこにいるのはクロウ、シエル、キャロライン、ミスティア、クリスティナだ。
「お兄さまとレイヴンが暴れるはずだわ。そしたら私たちも行きましょう」
「ええ」
「わかったわ」
彼らは突入の合図を今か今かと待っていた。
やがてどたばたと騒音が聞こえてきた。
「……行きましょう。キャロラインさま」
クロウの言葉を合図にキャロラインたちは拠点の中に入り込んだ。
「お兄さまたちはうまくやったみたいね」
キャロラインが呟く。
その言葉通り、朱い月のメンバーに追われながらも兄とレイヴンがやってくるのが見える。
「お兄さま!」
「キャロライン! こっちだ」
ポールを探していた兄が大きな扉を指さす。
キャロラインは頷くとそこに入り込んだ。
広いホールのような部屋で所々に朱い月のモザイクが描かれている。祭壇上のところに玉座みたいな場所があり、肖像画が一つだけあった。
それをみたミスティアが息をのむ。
栗色の髪に青い瞳の男性の肖像画でスターサファイアを手にしていた。
「青騎士伯爵……?」
兄の言う通りこれはエリザベス1世の宮廷に現れたジュリアス・アシェンバートだろう。
ミスティアとクリスティナを見ると彼女たちは頷いた。
アシェンバート家の肖像画は知る限りどこにもなかった。百年前にも生きていたというミスティアとクリスティナの肖像画もなかったし、彼女たちの兄弟姉妹らしき人物の肖像画もなかった。
妖精族とつながりが強いため、魔術で悪用されるのを防いだのではないかとのことだった。
実際にそういう魔術もあるのだという。
(ならなんでこの人物は肖像画を描かせたのかしら……?)
鍵をかけた扉がどんどんいうのを聞きながらキャロラインは首を傾げた。
「そろそろ限界みたいね?」
ミスティアがドアを見ていった。
彼女の言う通り鍵は開けられるだろうし、つっかえ棒も限界なほど強くたたかれていた。
「エドガーさま、天窓から出ますか?」
レイヴンが訊いてくる。
「いや、ここで決着をつけよう」
エドガーが決断する。
「いいわね。ここほどふさわしい場所はないわ。肖像画もあるしね?」
クリスティナがほほ笑む。
それと同時に男たちがなだれ込んできた。
レイヴンがピストルをもって口髭の男のよこを撃つ。
彼は悲鳴を上げて“朱い月”のメンバーが硬直する。
「そう動かない方が良い。動いた奴から先に死んでもらうことになるからね」
そう言ってエドガーはゆっくりと彼らを見回した。
「さて諸君。君たちはみんな“朱い月”の団員か?青騎士伯爵に血の誓いを立てたその同志だというのなら、君たちは僕のしもべだと言う事だ」
「………偽物の癖に」
口髭の男、スレイドが呟く。
「君たちだって偽物だよ。まがい物のフランドレン」
そう言って彼が指にはめている赤いムーンストーンがありふれた品であり、妖精の持ち物ではないといった。
そして青騎士伯爵を頭に据えた遊びなのかと訊いた。
「我々は遊びでこんなことを始めたのではない。身を守るため、そして戦うためだ」
それをスレイドは否定した。
「遊びじゃない、ね……。それはプリンスと? ならお兄さま」
キャロラインは兄の名を呼んだ。
兄は頷くとこう言った。
「なら本気で青騎士伯爵の片腕となるつもりかい? むろん僕は君たちが使い物になるかどうか確かめたいけどね」
誰かがこちらに撃ってくる。張り詰めた均衡が崩れこちらにつかみかかろうとしてくる。
「お兄さまに手を出させない」
キャロラインはさっきを出した。
本人は気づいていなかったが、彼女の周りに淡い金色の光が包んでいたのだ。
「金色の光……!」
「
何人かがひるむが、ひるまなかったものが兄につかみかかろうとし、彼は交わして祭壇に飛び乗った。
そして手にした宝剣を鞘から抜いてまっすぐに掲げる。
「僕が青騎士伯爵だ。この宝剣の主人だ。気に入らないというならかかってくるがいい。この剣に武器を向ける度胸があるのならね」
エドガーが挑発する。
「貴方たちがどう思おうと宝剣はエドガーを主人として認めているわ」
「それでもかかってこれるかしら?」
ミスティアとクリスティナが主人はエドガーだと朱い月のメンバーに向かっていった。
「来なさい、宝剣に剣を向ける度胸があるのなら」
最後にキャロラインが挑発した。
ほとんどの人間がひるむ中スレイドが「偽物から剣を奪い取れ!」といった。
(やれやれ頑固な人だな……)
キャロラインは内心ため息をついた時だった。
見知った若者が駆け込んできた。
「待ってください!」
ポールだった。