エドガーの妹です。たった一人の家族のことをとても大事に思ってます。
もう一つの物語 プロポーズはお手やわらかに
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次の日の朝、外に出たくてシエルを連れてキャロラインは外出することした。
脅迫状が届いた今、良くないと思うが屋敷の中にいたくなかったのだ。
ハイドパークを散歩して、その中にある池のそばに来ると気配がした。
「……出てきなさい」
池を睨んで言うと黒い馬が出てきて人に変化した。
「よくわかったな」
黒い巻き毛の青年には見覚えがあった。確か名前は……
「ケルピーだっけ?」
首を傾げて言うと頷く。
「それよりそこの物騒な嬢ちゃんを止めてくれ」
シエルはケルピーが姿を現すと臨戦態勢になり、彼にナイフを突きつけていた。
「シエル、やめなさい」
「ですが!」
「傷つけるつもりだったら今の段階でやっているわ」
キャロラインが言うと渋々とナイフを下ろした。
「それで? 話したい事があるんでしょう?」
うすうす何か話したい事があるから姿を現したとキャロラインは悟っていた。
「あんたあの伯爵の妹だよな?」
「そうだけど。お兄さまのことで何か言いたいことでも?」
兄とリディアを争っていると聞いているキャロラインは少し警戒する。
「いや。そっちじゃない。この間から思っていたが、あんな不思議な感じがする。あのレイヴン坊やと似ていて違うもの……。……何を飼っている?」
ケルピーはキャロラインをじっと見た。
「さあ? 私も詳しくは知らないの。その力をかわれてここまで生きてきたけど周りを無差別に傷つける力なんですもの。ああ、偉大なる力って呼ばれていた気がするわ」
「偉大なる力か。なるほどな……。精霊の中でも最も強大で偉大な力……。でも完全に目覚め切ってないな。そのせいか何度か暴走している。このままだとまずいぜ、あんた」
「まずいってどういうこと?」
「さあな、これ以上は教えねえよ。自分で考えな。それにあんたにはあの伯爵家の双子がいるじゃねえか。彼女たちに訊くんだな」
「ちょ、ちょっと待って! なんでここまで教えてくれるの? あなたリディア以外はどうでもよさそうじゃない」
キャロラインは池に潜ろうとするケルピーを慌てて引き留める。
「このままだといつか周りの人間を傷つけそうだからな。あんたの近くにはリディアもいる。制御してもらわなければリディアも困るんでな」
そう言って再度馬に変化して池に潜った。
「行っちゃった……。再度傷つける……?」
キャロラインはじっと自分の手を見つめた。
(そんなことになったら私は……)
脅迫状が届いた今、良くないと思うが屋敷の中にいたくなかったのだ。
ハイドパークを散歩して、その中にある池のそばに来ると気配がした。
「……出てきなさい」
池を睨んで言うと黒い馬が出てきて人に変化した。
「よくわかったな」
黒い巻き毛の青年には見覚えがあった。確か名前は……
「ケルピーだっけ?」
首を傾げて言うと頷く。
「それよりそこの物騒な嬢ちゃんを止めてくれ」
シエルはケルピーが姿を現すと臨戦態勢になり、彼にナイフを突きつけていた。
「シエル、やめなさい」
「ですが!」
「傷つけるつもりだったら今の段階でやっているわ」
キャロラインが言うと渋々とナイフを下ろした。
「それで? 話したい事があるんでしょう?」
うすうす何か話したい事があるから姿を現したとキャロラインは悟っていた。
「あんたあの伯爵の妹だよな?」
「そうだけど。お兄さまのことで何か言いたいことでも?」
兄とリディアを争っていると聞いているキャロラインは少し警戒する。
「いや。そっちじゃない。この間から思っていたが、あんな不思議な感じがする。あのレイヴン坊やと似ていて違うもの……。……何を飼っている?」
ケルピーはキャロラインをじっと見た。
「さあ? 私も詳しくは知らないの。その力をかわれてここまで生きてきたけど周りを無差別に傷つける力なんですもの。ああ、偉大なる力って呼ばれていた気がするわ」
「偉大なる力か。なるほどな……。精霊の中でも最も強大で偉大な力……。でも完全に目覚め切ってないな。そのせいか何度か暴走している。このままだとまずいぜ、あんた」
「まずいってどういうこと?」
「さあな、これ以上は教えねえよ。自分で考えな。それにあんたにはあの伯爵家の双子がいるじゃねえか。彼女たちに訊くんだな」
「ちょ、ちょっと待って! なんでここまで教えてくれるの? あなたリディア以外はどうでもよさそうじゃない」
キャロラインは池に潜ろうとするケルピーを慌てて引き留める。
「このままだといつか周りの人間を傷つけそうだからな。あんたの近くにはリディアもいる。制御してもらわなければリディアも困るんでな」
そう言って再度馬に変化して池に潜った。
「行っちゃった……。再度傷つける……?」
キャロラインはじっと自分の手を見つめた。
(そんなことになったら私は……)